2019年11月13日、クラウドファンディングサイトのINDIEGOGOに、7インチ液晶のUMPC「Peakago」が登場しました。
ファンディングサイト:INDIEGOGO
スペック
※2019年11月17日追記:CPUとWi-fiについてアップグレード情報が発表されました。
Wi-fiは全モデルで802.11ac対応に、CPUは8GB RAM/128GB eMMCのPro(4G無し)モデルでPentium N4200にアップグレードされます。
上記のPro(4G無し)モデルは11月22日まで現行の339ドル、11月22日以降は399ドルに値上げされます。
メーカー | Peakago |
名称 | Peakago |
発売日 | |
定価 | 269ドル〜 |
実売価格 | |
価格条件 | |
CPU | Atom x5-Z8350 |
グラフィック | HD 400 |
メモリ | 4 / 8GB |
メモリ規格 | |
メモリ増設 | |
2.5inch | 64 / 128GB |
M.2 | |
画面 | 7インチ IPS |
解像度 | 1920×1200 |
ベゼル幅 | 太 |
表面 | – |
タッチ対応 | ○ |
光学ドライブ | – |
USB2.0 | – |
USB3.0 | 1(3.0) |
USB3 type-c | 1(不明) |
USB PD | ○ |
HDMI | – |
LANポート | – |
wi-fi | 802.11 b/g/n |
Bluetooth | 4.0 |
office | × |
カードリーダー | microSD |
Webカメラ | 30万画素 |
赤外線カメラ | × |
NFC | × |
指紋センサー | ○ |
Windows Hello | × |
オーディオジャック | ○ |
マイク | |
スピーカー | 0.8W + 0.8W |
スピーカー位置 | |
サウンド | |
キーピッチ | |
キーストローク | |
キーボードバックライト | |
バッテリー | 4500mAh |
稼働時間 | 8Hr |
ACアダプタ | |
充電時間 | |
急速充電 | |
幅 | 181mm |
奥行き | 113.6mm |
高さ | 19.6mm |
重量 | 0.539kg |
開口角度 | 360° |
カラー | ブラック |
その他特徴 | 4Gモデルあり ペンなし |
特徴
「Peakago」はCPUにAtom x5-Z8350を使っています。
Z8350は2015年に登場したZ8300の新ステッピング版(要はマイナーバージョンアップ)で、2016年初頭に登場しました。
Z8300は現在のUMPCブームよりも前の、「艦これ」(2013〜)に端を発するWindowsタブレットブーム後期(前期はZ3770搭載機)、同時期に起こったスティックPCブームの頃のCPUで、搭載機が爆発的に売れました。
その流れを受けて、Z8350に移行した後も、WindowsタブレットとスティックPCの牽引役となっていました。
UMPCブームはこの後で、2016年10月のLenovo「YogaBook with Windows」(x5-Z8550搭載)あたりで火が付き、同じく2016年10月の「GPD Win」(x7-Z8750搭載)、2017年5月発売の「GPD Pocket」(x7-Z8750搭載)が燃え上がらせました。
当時でもZ8350(Z8300)は、性能は高くないという扱いだったためか、上記UMPCは上位のCPUを採用しています。
そんな3年半前かつ性能もあまり高くないZ8350ですが、枯れたCPUであること、性能が高くない=冷却設計がしやすい、採用例が多く知見が大量に出回っていることなどから、スペースの限られるUMPC分野に新規参入するとっかかりとしては悪くないCPUと言えます。
メモリは4GBもしくは8GBです。まぁ、Z8350なら4GBでも十分かなぁとは思います。そんなにぶん回せるCPUでもないですし。
ストレージは64GBまたは128GBです。媒体が何かまでは記載がありません。おそらくはeMMCと思われますが…
FAQにて質問されている方もいましたが、技術担当にメールしてね。と返されていました。
ディスプレイは7インチでアスペクト比16:10の1920×1200となっています。
この辺りは他の7インチUMPCと同じですね。
一番違うのは、SIMスロットを備えたモデルがあるということでしょう。
UMPCはモバイルするという性質上、屋外通信との相性がいいです。そのため、SIMスロット付きUMPCというのは一定の要望がありました。
今のところ、SIMが挿さるのはMagic-Ben「MAG1」と、One-Netbook「OneMix 3」くらいですが、どちらも8万円弱からと結構高額になっています。
外観
「Peakago」の外観はOne-Netbook社の初代「OneMix」によく似ています。
正面から見ると、ディスプレイ左右のベゼルは太いです。
「Peakago」の幅が181mm、初代「OneMix」が182mmなのでほぼ変わりません。
インターフェースはUSBがふたつ、microHDMI、オーディオジャック、microSD、SIM、となっており、UMPCとしては一般的かなってくらいの数です。
また、Yogaスタイルを取っており、キーボードを360度開くことができます。
これはキーボードを開いたところです。
わかりにくいですが向こう側が僅かに見えています。
うまくゴム足に乗っているように見えるので、がたつきはなさそうです。事前レビュー動画を確認しましたが、変に浮いたりもしていないようでした。
天板には小さく「PEAKAGO」の文字がありました。
上下逆さまですが、キーボードの奥には排気口があります。
キーボードは「OneMix」と「GPD Pocket」のあいの子みたいになっています。
右上の電源ボタンに指紋リーダーが組み込まれているかは記載がありませんでした。
下の画像は上が「OneMix」、下が「GPD Pocket」です。
どっちかというと「GPD Pocket」に光学ポインタをつけたというのが正解ですね。
この光学ポインタ、個人的には使いづらいです。普通にトラックポインタのほうがいいんですが…
まとめ
「Peakago」は、そっくりのUMPCがCOMPUTEX TAIPEI 2019で、Chitech Shenzhen Technologyが展示しています。
というか、ずばりそのものがサイトにあります。
参考:CHT-Y70:Chitech
バッテリー容量が違っていますが、ほぼ同じものでしょう。
なお、ChitechはODM/OEMが専門の企業で、他のPCラインナップを見るとどこかで見た気がするPCが並んでいます。
ちなみにwhoisで確認すると、peakago.comとchitech.comはどちらも同じレジストラ(GoDaddy.com)を使っています。
peakago.comの取得日は2019年07月24日ですね。
GoDaddy.comは世界最大のレジストラなので、これだけでどうこうという判断はできませんが、ファンディングページ内に「10年以上に渡りOEM/ODMに携わってきた」とあるので、おそらくはChitechの内部ブランドになると思われます。
「Peakago」の価格は4GB RAM/64GB eMMCモデルで269ドル(約29,500円)とかなり安価です。
8GB RAM/128GB eMMCモデルは339ドル(約37,000円)、8GB RAMモデルに4Gモデムを追加したものは399ドル(約43,800円)と、最近では10万円を超えることも珍しくないUMPC界隈では安価と言えます。
特にSIMスロット付きで400ドル切りは飛びつく人が多いでしょう。
ファンディング終了は2019年12月14日、発送はちょっと先で2020年3月予定です。半年以内なら早い方でしょう。
前述したように、Atom x5-Z8350は現在ではかなり非力なCPUです。今更感が強いことも確かです。
しかし、現在OneMixシリーズを大ヒットさせているOne-NetBook社も、最初は同じCPUから出発して、あっという間にCore m3-8100Yまでたどり着きました。
後発故に、先達の知見を活かすことができるだろうし、もとよりこの道のプロが作っているわけで、「Peakago」の次のモデルがどう出るか、楽しみです。
関連リンク
Peakago 7 inch laptop – Work & Fun on the Go:INDIEGOGO
peakago
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