2021年9月22日、MicrosoftはSurfaceシリーズの新モデルとなる「Surface Pro 8」、「Surface Go 3」および「Surface Pro X」を発表しました。
この記事ではその中から「Surface Go 3」を取り上げます。
スペック
■Surface Go 3 | |
CPU | Core i3-10110Y Pentium Gold 6500Y |
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メモリ | 4~8GB LPDDR3 |
ストレージ | 64GB eMMC 128GB SSD |
画面 | 10.5インチ IPS 1920×1280 |
インターフェース | USB Type-C(Gen1/Gen2)×1 Surface Connect microSDXC オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.0 |
サイズ | 245×175×8.3mm |
重さ | 544g |
特徴
「Surface Go 3」は「Surface Go 2」の後継機で、はっきり言ってしまうと物理面ではCPUの更新とLTEモデルがなくなったことくらいです。
ソフトウェア面ではWindows 11がプリインストールされますが、「Surface Go 2」もWindows 11にアップデートはできるので大きなトピックとは言えません。
CPU
「Surface Go 3」のCPUはCore i3-10110YおよびPentium Gold 6500Yです。
アップテートっぽく見えて実は「Surface Go 2」のCPU(Core m3-8100Y、Pentium Gold 4425Y)と同じAmber Lake-Yシリーズなので、アーキテクチャ面では更新されていなかったりします。
具体的にIntel arkから引っ張ってきた情報をもとに表にするとこんな感じです。
プロセッサー | Core i3-10100Y | Pentium 6500Y | Core m3-8100Y | Pentium 4425Y |
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登場時期 | 2021Q1 | 2021Q1 | 2018Q3 | 2019Q1 |
アーキテクチャ | Amber Lake-Y | Amber Lake | ||
製造プロセス | 14nm | |||
CPUコア(スレッド) | 2(4) | |||
ベースクロック | 1.3GHz | 1.1GHz | 1.1GHz | 1.7GHz |
ターボ時最大 | 3.9GHz | 3.4GHz | 3.4GHz | – |
TDP | 7W | 5W | 6W | |
TDP-up周波数 | 1.6GHz | – | ||
TDP-up | 7W | 7W | 8W | – |
TDP-down周波数 | 600MHz | – | ||
TDP-down | 3.5W | 3.5W | 4.5W | 4.5W |
L3キャッシュ | 4MB | 2MB | ||
GPU | Intel UHD 615 | |||
EU数 | 24 | 23 | ||
GPU周波数(ベース) | 300MHz | |||
GPU周波数(最大) | 1GHz | 900MHz | 900MHz | 850MHz |
OpenGL | 4.5 | 4.4 |
Pentium Gold 6500YはCore m3-8100YのコンフィグラブルTDP(可変TDP)の上限・下限が少し下がった以外は全く同じで、多少の修正を加えたリネーム品と呼んでもいいものとなっています。
Core i3-10100Yも第10世代ですがAmber Lake-Yアーキテクチャなので、動作周波数くらいしか差がありません。
せめてCore i3-10110Yだったらグラフィックが10th UHDだったのですが…
メモリとストレージ
メモリは4GBまたは8GBのLPDDR3です。DDR4ですらありません。
ストレージは64GB eMMCまたは128GB SSD。教育向けには256GB SSDもあるようですが、一般向けではありません。
その他
Wi-fiは引き続き802.11ax(Wi-fi 6)に対応。
バッテリーはほんのちょっとだけ伸びて最大11時間(「Go 2」は最大10時間)となっています。
OSは前述の通りWindows 11 Homeですが、「Go 2」同様標準ではSモードです。
通常モードへの解除は簡単ですが、解除後はSモードに戻せません。多分。Win10では戻せないけれどWin11では未確認です。
仕様から見る限りでの「Go 2」との差は他に、デュアル スタジオマイクが”強化された、遠距離用デュアル スタジオ マイク”となっています。
この辺りはテレワーク向けの改良と言ったところでしょうか。
ソフトウェア面では「Xbox Game Pass Ultimate の 1 か月試用版」が追加されています。
参考 Surface Go 3とSurface Go 2の比較
外観
筐体は「Surface Go 2」そのままなのでさらっと。
本体です。
向かって右側にUSB Type-Cと充電用のSurface Connect端子があります。
Type-Cでの充電も可能ですが、ポートがふさがるのでUSBハブを併用する形になるでしょう。
スタンドを最大まで倒すとドローイングスタイルになります。
キーボードは「Go 2」と共通の「Surface Go タイプ カバー」で、カラーはブラック(12,980円)、アイスブルー、プラチナ、ポピーレッド(各16,940円)の4色です。
ラインナップ
「Go 3」と「Go 2」のラインナップ一覧です。
CPU | メモリ | ストレージ | 価格 | 米国価格 | |
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Go 3 | Pentium 6500Y | 4GB | 64GB | 65,780円 | 399.99ドル |
8GB | 128GB | 85,580円 | 549.99ドル | ||
Core i3-10110Y | 予約開始前? | 629.99ドル | |||
Go 2 | Pentium 4425Y | 4GB | 64GB | 57,800円 | 399.99ドル |
8GB | 128GB | 69,800円 | 549.99ドル | ||
Core m3-8100Y | 販売なし | 629.99ドル | |||
107,580円(LTE) | 729.99ドル |
米国との価格差がえげつないですが、これは国内モデルはOffice H&B 2021が標準で付属するためです(米国ではMicrosoft 365 Familyの1ヶ月試用版が付属します)。
すでにOfficeを持っている人には不要なのでオプションにして欲しいところなのですが、なにがなんでも付属してくるんですよね…
ちなみに、オプションのMicrosoft 365(1TB)は、国内だと12ヶ月で6,984円、米国だと15ヶ月で69.99ドルだったりします。
また、「Go 2」は現在まとめ買いキャンペーン(同時購入でアクセサリー20%オフ)が開催されています。
まとめ
CPUの性能がワンランク上がって、最低でもCore m3-8100Y同等クラスとなった「Surface Go 3」ですが、お値段も少し上がっています。
内容的にも少々微妙感があり、せめてCPUのアーキテクチャが更新されるとか、USBが1ポート増えるとか、「Surface Go 2」から大きく変わったといえるポイントが欲しかったですね。
あるいはOfficeなしモデルが登場して4万円台前半くらいで販売されるとか、ペンとキーボードも込みでこの価格になるとかすればヒットになると思うんですが、望み薄ですよね…
コメント
ホントOffice正規版持ちには迷惑ですが、海賊版使い比率高いというレポートあったような…
こいつ等が駆逐されないとムリでしょうね…
コメントありがとうございます。
特に発展途上国は海賊版が多いとか。
日本は正規率が高いという話もあったので、アメリカ同様にOfficeはオプションでいいと思うんですけどねぇ…