2021年12月、HPはCore i5-1155G7を搭載した5G対応2-in-1スタンダードノート「Pavilion x360 14-dy」を発売しました。
HPは発売しばらくは割引がないので、割引価格での販売開始を待ってからの記事化となります。
スペック
■ Pavilion x360 14-dy | |
CPU | Core i5-1155G7 |
---|---|
メモリ | 8~16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
画面 | 14.0インチ IPS FHD |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.0×2 HDMI2.0 nanoSIM オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.0 |
サイズ | 323×210×22mm |
重さ | 1.59kg |
特徴
「Pavilion x360 14-dy」は「Pavilion x360 14-dw」の後継機種で、最近の「Pavilion」シリーズらしいデザインを踏襲したスタンダードノート。見た目的にはせいぜいが排気口が左サイドに開いているのが珍しいくらいでしょうか。
14-dy | 14-dw | |
---|---|---|
CPU | Core i5-1155G7 | Core i5-1135G7 Core i3-1115G3 |
メモリ | 8~16GB | 4~16GB |
ストレージ | 512GB | 128~512GB |
WAN | 5G対応 | 4G対応 (Core i5モデルのみ) |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.0×2 HDMI2.0 nanoSIM オーディオジャック | USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.0×2 HDMI2.0 nanoSIM オーディオジャック SDカード |
サイズ | 323×210×22mm | 324×221×20mm |
重量 | 1.59kg | 1.65kg |
なお、「Pavilion x360 14-dw」は2021年12月で販売終了しています。
CPU
CPUにはCore i5-1155G7が搭載されています。Core i3やCore i7はありません。
このCPUは2021年5月のCOMPUTEX 2021内でCore i7-1195G7とともに発表されたもので、Core i7/i5の最上位モデルです。
発表時にはCore i7-1195G7とRyzen 7 5800Uの比較を出したりしていましたが、CPU(8コア)のAMD、グラフィックのIntelとなっていた状況では話題提供というか、調整がついてクロック上昇ができましたという以上のネタにはなっていません。
参考 インテルが第11世代Coreの追加モデルでRyzen 5000シリーズを撃破、NUC 11 Extreme Kitもチラ見せ:ASCII.jp
まぁ見ての通り、CPU性能では引き離されまくっています。
それでもクロック上昇の効果はあって、特にシングルスレッドスコアが1割近く上昇し、Zen3版Ryzenと同等になっています。
Core i5-1155G7がCore i7-1165G7を上回っているのもポイントですね。
メモリとストレージ
メモリはDDR4-3200で標準は8GB(4GB×2)。+8,000円で16GB(8GB×2)に増設できます。
かつては「メモリ2GBは人権が~」とか「メモリ4GBは~」などと言われてきたわけですが、最近ではメモリ8GBも同じように言われるようになっているので、長く使うつもりなら最初から増設しておくといいでしょう。
32GB(16GB×2)も安くなっているので、自力増設できるのであれば自力でやるのも一つの手です。
ストレージは512GB M.2 NVMe SSDでこちらはオプションの選択はなし。
デュアルストレージができるのかは不明です。
その他
無線LANは802.11ax(Wi-fi 6)に対応しています。
「Pavilion x360 14-dy」の一番の売りとなるのが、標準で組み込まれた5G対応の「Intel 5G Solution 5000」モジュール。
sub6(3.7/4.5GHz帯)のみの対応でミリ波(28GHz帯)には非対応。SIMフリーでスロットはnanoSIMとなっています。
モジュールの使用では下り最大4.7Gbps・上り最大1.6Gbpsでの通信が可能なので、十分ですね。
ちなみにIntelは5G関連をAppleに売却しているので、Intel製モデムだけれども中身はMediaTek、ソフトがIntelというハイブリッドだったりします。
バッテリは3セルで容量非公開、駆動時間は最大8時間とされています。
また、45分で50%まで充電できる急速充電に対応しています。
最近のHPではSDGsも意識していて、「Pavilion x360 14-dy」ではキーボードにリサイクルアルミニウム、スピーカーエンクロージャーにオーシャンバウンド・プラスチック、キーキャップにポストコンシューマー・プラスチックを使用し、環境負荷に配慮した製品を示すEPEAT Gold認定を取得しています。
外観
正面です。
キーボード周囲だけでなく、左右の端まで低くなっているのはHP製品によく見る特徴です。
キーボードはキーピッチが19×18.7mm。
「Pavilion x360 14-dw」ではくっついたキーのない日本語配列の金型を使っていたので、「Pavilion x360 14-dy」でも同様になると思われます。
ただし、”右一列”はそのままとなります。
キーボードバックライトも内蔵しています。
・HDMI 2.0出力端子
・SuperSpeed USB Type-C 10Gbps
(Power Delivery、DisplayPort™ 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)
・ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート
・nanoSIMカードスロット
・SuperSpeed USB Type-A 5Gbp×2
・電源コネクタ
インターフェースはUSB PDに対応したType-C端子が左サイドに移ったことで、一応左右どちらでも充電できるようになりました。
「Pavilion x360 14-dw」にはあったSDカードスロットの消滅は吉と出るか凶と出るか…外で使ってもらうという想定用途だとマイナスな気もしますが、そもそも最近のカメラもWi-fi/Bluetooth転送に対応する機種も増えてきているので、SDカードでのやり取りはもう古いという判断でしょうか。
ちょっと変わった点を言えば、2-in-1ノートなのに電源ボタンと音量ボタンがサイドにありません。
また、スピーカーはHP定番のB&O Play(Bang&Olufsen)です。全般的に音質はいいと感じますが、なんだかんだ他メーカーも頑張っているので「他と全然違う!」まではいかないのが小型スピーカーのつらいところです。
ディスプレイは360度回転する2-in-1スタイルです。
別売りのペン(MPP2.0対応)は4096段階の筆圧検知と傾きに対応しています。
まとめ
「Pavilion x360 14-dy」の価格は記事執筆時点で税込み・送料込みで122,000円。メモリを16GBにすると13万円ぴったりです。
5Gモデムは他メーカーだとオプションで4~5万円くらいするので、モデム抜きで8万円前後と考えると、そんなに高くはないですね。
HPの謳い文句は「据え置き時々モバイル」です。
5G通信可能な点はまさにその通りなのですが、14インチサイズで1.5kgを超える重量がこのキャッチコピーに表れていますね。
「Pavilion Aero 13-be」のような軽量ノートが出せるのだから、できなくはないと思うのですが…
むしろHPがやるべきは「Pavilion Aero 13-be」に5Gモデムを載せてくることでは…?
コメント