2022年10月5日、MSIはCore i5-10500HにGeForce GTX 1650 Max-Qを搭載した15.6インチゲーミングノート「GF63-10SC-854JP」を発表、予約受付を開始しました。
スペック
■ GF63-10SC-854JP | |
CPU | Core i5-10500H |
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GPU | GeForce GTX 1650 Max-Q(4GB) |
メモリ | 8GB DDR4 |
ストレージ | 256GB NVMe SSD |
画面 | 15.6インチ IPS FHD |
インターフェース | USB Type-C(Gen1)×1 USB 3.0×3 HDMI 1GbE 有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.1 |
サイズ | 359×254×21.7mm |
重さ | 1.86kg |
特徴
「GF63-10SC-854JP」はMSIのゲーミングノートの中でも安価な「GF63」シリーズの最エントリーモデルとなります。
もとは最安モデルとしてAmazon限定の「GF63-10SC-3166JP」があったのですが、おそらく円安などの影響(発売された2022年5月は120円台)で採算が合わなくなったのか、販売中止となっています。
まぁもともとMSIはロット生産売り切りっぽい感じなので、単に予定生産数が完売しただけなのかもしれませんが。
代わりに登場したのがさらにスペックとコストを落とした(そして価格も少し落とした)「GF63-10SC-854JP」ということになります。
CPUとGPU
「GF63-10SC-854JP」のCPUは第10世代Ice Lake-HのCore i5-10500H、GPUはGeForce GTX 1650 Max-Qデザインです。
Core i5-10500Hはチップセット組み込みではなく、デスクトップと同じように外付けのチップセット(H470)と接続しています。
Core i5-10500Hは6コア12スレッドでTDP45WなCPU。第10世代ながら6コアなのでそこそこの性能を出しています。
最新のゲーミングノート向けCPUには劣るとはいえ、4コアのTiger Lakeよりは高いわけで、普段使いレベルではCPUの不足を感じることはないでしょう。
GeForce GTX 1650は現行世代の最エントリークラスながら、ぎりぎりdGPUの優位性を保っています。
もう何年かしたら内蔵グラフィックにも抜かれそうな雰囲気ではありますが、今のところは勝っています。
…まぁぶっちゃけ、総合力ではRyzen 7 6800Uの方が上だとは思いますが。
あ、内蔵GPUと違ってメモリが独立しているのはポイントですね。
メモリとストレージ
メモリは8GB DDR4。2スロットタイプなので最大64GBまで増設できます。
ストレージは256GB M.2 SSD。
「GF63-10SC-3166JP」では512GBだったので、ここがコスト削減ポイントのひとつです。
内部的には2.5インチベイ(7mm厚のみ対応)があり、デュアルストレージが可能です。
その他
無線LANは802.11ax(Wi-fi 6)対応。
価格的に802.11ac(Wi-fi 5)にするかとも思いましたが、ここは維持されたようです。
有線LANは1GbEで、チップメーカーは非記載です。
バッテリーは3セルの51WHr。
ゲーミングノートとしてはやや少なめですが、稼働時間は7時間とされています。ゲームプレイだと1時間30分~2時間くらいかと。
重量は、ゲーミングノートとしてはやや軽量な1.86kg。厚さも21.7mmと、薄型の部類に入ります。まぁ本来のシリーズ名が「GF63 Thin」で、謳い文句が「持ち運べるゲーミングノート」ですしね。
外観
正面です。
MSIは最近のスタイリッシュデザインになびかず、いかにもゲーミングデザインな古き良き多角形筐体を採用することが多く、この機種もその例に倣っています。
カメラ部にはシャッターはなく、上下ベゼルは太めです。
ディスプレイは144Hz表記がないので、60Hz駆動と思われます。
正直ゲーミングノートとしてはどうなの?と思わなくもないですが、ここもコスト削減ポイントですね。
インターフェースです。
USBはすべてUSB 5Gbps(新表記に準拠)で、Type-C端子はUSB PD非対応です。
また、排気口が片方にしか開いていないことから察することができますが、内部ファンは一つです。
内部的にはヒートパイプ3本で冷却を賄っているので、設計レベルでヒートシンクを5本も6本も使う上位GPUは無理なことが分かります。
15.6インチ筐体ですが、キーボードはテンキーなしの右一列のみ。キーボードバックライトは赤色です。
ここで注意してほしいのが、「GF63-10SC-854JP」のキーボードは英語配列であるということ。
「GF63」シリーズの他のモデルは日本語配列なのに、このモデルだけ英語配列なんですよね。
…これもしかして 海外で余った分を持ってきたとか…?それはさすがに邪推しすぎかな…
底面は意外とデザイン性が高いです。
クロスが入っているあたりがファンなのですが、吸気口の位置はファンの直上ではなく、SSD・CPU・GPUの部分に開けられています。
こうすることで空気の流れを生み、発熱の大きい部品に熱がたまることを防いでいるようです。
ゲーミングノートなのにファンが一つであるからこその工夫と言えるでしょう。
まとめ
「GF63-10SC-854JP」はAmazon限定販売で、価格は89,800円です。セール価格が9万円切りはよくありますが、まさか定価の時点で9万円切りをやるとは…
今買って(予約して)も十分お安いと言えますが、これが本領発揮するのはブラックフライデーでしょう。
価格から考えれば79,800円は確実、「GF63-10SC-3166JP」がプライムデーで69,800円だったことを考えると、同額になることもあり得ます。
ただめちゃくちゃ安いとはいえディスプレイのリフレッシュレートが低かったり英字キーボードだったりと、使い勝手の面で不便が残るので安易に飛びつくのは危険です。
…これ、最安モデルはあえて不便だらけにしておいて、一つ上のグレードを魅力的に見せる戦略な気もしますね。
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