【レビュー】 SOUNDPEATS Capsule3 Pro:シンプルに音がよすぎるコスパ抜群のハイレゾワイヤレスイヤホン

レビュー

2022年12月26日、オーディオブランドのSOUNDPEATSはLDACコーデックに対応したハイレゾワイヤレスイヤホン「Capsule3 Pro」を発売しました。

今回は発売に先立って視聴する機会を得られましたので、実際に使ってみた感想をお届けします。
機材を提供いただいたSOUNDPEATS様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。

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SOUNDPEATS Capsule3 Pro

GoodPoint
ハイレゾ対応
サイズの割に大口径のドライバ
強力なノイズキャンセリング
誤操作しにくいタッチ範囲
高級感のあるデザイン

BadPoint
防水防塵は低め
アプリはログインが必要

スペック

モデルCapsule3 Pro
Bluetoothバージョンv5.2
対応プロファイルA2DP, AVRCP, HSP, HFP
対応コーデックSBC, AAC, LDAC
ワイヤレス範囲10m
ドライバー径12mm
感度102 ± 3dB
インピーダンス32Ω ± 15%
再生周波数帯域20Hz~40KHz
ANC機能-43dB
ノイズキャンセリング方式ハイブリッド方式
マイク感度-42 ± 1dB
バッテリー駆動時間最大8時間
バッテリー駆動時間
(ケース込)
最大52時間
充電時間本体:約1.5時間
ケース:約2時間
バッテリー容量本体:35 mAh
ケース:500 mAh
充電端子USB Type-C
防水&防塵規格IPX4
重量本体:片方5g
ケース込:48g
ケースサイズ50.07 × 67.31 × 25.9 mm

パッケージ

内容物
・イヤホン本体
・充電ケース
・USBケーブル
・イヤーパッド(3種3セット)
・ユーザーマニュアル
・アプリ案内

操作について

左側右側
電源オン・充電ケースを開ける
・1.5秒長押し
電源オフ・充電ケースを閉じる
・10秒長押し
音楽
1回押す音量ダウン音量アップ
2回押す再生・一時停止
3回押す低遅延モード音声アシスタント
1.5秒長押しANC切り替え曲送り
通話
電話に出る2回押す
電話を切る2回押す
着信拒否1.5秒長押し
通話切り替え2秒長押し
その他
リセット充電ケースに入れた状態で
充電ケースのボタンを3秒長押し

操作体系はよくまとまっています。

個人的に1回タップを音量に割り当てているのが好印象。間違って触れても再生が止まったりしないので、雑にポジション直しができます。

ハイレゾ音源について

「Capsule3 Pro」はハイレゾオーディオワイヤレス(LDACコーデック)に対応したワイヤレスイヤホンです。
確認用の無料音源には以下のようなサイトがあります。

同じ曲のmp3(128kbps)と聞き比べてみると、ジャカジャカ鳴っているときはあまり違いが分かりませんが、ギターだけとかピアノだけとか曲終わりの余韻とかでは、音の深みというか厚さが全然違います。

サンプル音源ダウンロード
JVC ハイレゾリューションサイト|JVC
JVC ハイレゾリューションサイト
OTOTOY - ハイレゾ音楽配信と音楽記事
読んで・聴いて・買えるミュージック・ストアOTOTOYは、アーティストとファンをロスレスで繋ぎます!

使ってみた

接続について

接続は他のワイヤレスイヤホンと変わりません。

「Xperia 1 II」に接続したところ、最初からLDACが選択されていました。
おそらくLDAC対応スマホであれば、何もせずともLDACが選択されると思います。

なお、WindowsはaptXは対応しているものの、LDAC非対応。
「Capsule3 Pro」は逆にaptX非対応なので、おそらくはSBCコーデックになっています。

アプリについて

SOUNDPEATSでは管理用のアプリを用意しています。

ファームウェアをアップデートしたり。

モードの変更やイコライザーを変更したり。

ただ、このアプリでユーザー登録やログインをさせる必要性があるとは思えないんですよね…
新製品の案内を送るとかしたいのでしょうが、ユーザーからすればメリットが薄いので、強制ってのはモヤッとします。

例えばアプリ上で製品登録までできて、ユーザー登録+製品登録で保証1年延長とか分かりやすいメリットが用意されているのなら理解できるのですが…

かけ心地

がじぇっとりっぷはインナーイヤータイプが苦手というか、イヤーピースがなかなか合わなくて結局普段は骨伝導イヤホンを使っています。

ただ「Capsule3 Pro」については形状が耳に合っていたのか耳が痛くなることもなく、満充電から電池切れまでずっとつけっぱなしでいられました。
耳内の圧が高くなりすぎることもなく、気付いたら「Battery Low」のアナウンスが流れてくるまで聞いていたという。

装着感も不安定さはなし。
難点をいうなら、音が良すぎて、ちょっとのずれによる音質の変化が気になることくらいでしょうか。

音質について

「Capsule3 Pro」のドライバは12mm径と、イヤホンとしては大型のものを搭載しています。
そのため、低音がしっかりしています。

以下は96kHz/24bitに対応したLDACコーデック接続下での感想となります。

音質は良好。それ以上に、音がクリアというか、ノイズが少なく、再現力がとにかく高いです。
弦を弾く音などは揺らぎがはっきり分かるレベル。

音の傾向としては、シャリよりのドンシャリ。要は高音強めです。
40KHzまで対応した結果、他のイヤホンでは出せる限界である20KHz付近でも音を保てます。

重低音は弱いものの、このサイズのドライバにしてはよく鳴っている方です。
これ以上を求めるならヘッドホンか、スピーカーを使うべきでしょう。

低音は、迫力には欠けるもののかなり密で、音のスカスカ感がありません。
イヤホンでもここまで出るんなら上等です。

中音は低音や高音ほど印象に残らないというか、当たり前のように高いレベルでまとまっている感じ。
大きく主張してくることもなく、出るべき音がしっかり出ています。

高音はとにかくいい。
再生可能範囲が20Hz~40kHz(従来は20Hz~20kHz)と広いことが影響しているのか、気持ちいいくらいに音の伸びがいいです。
かといってキンキン音や破裂音が刺さってくるわけでもなく、自然な感じで耳に入ってきます。

話し声はやや苦手というか、ほんのわずかな活舌の悪さとか籠った声とかが誤魔化されなくなった結果、逆に聞きづらくなっています。
これまでのイヤホンより高レベルになり過ぎて、人の方が置いていかれているというか。人間は高音質で話せないんだなぁ…

あ、訓練されたボーカルは大丈夫です。

全体としては、生音とまではいきませんが、これまでの同価格帯のイヤホンに比べて二歩くらい近付いている印象を受けました。
レベルが高すぎて得意なジャンルは重低音以外すべてと言えるくらい。J-POPだろうがオーケストラだろうが民族楽器だろうが臨場感たっぷりに再生してくれます。

音質はデバイス側のチップや再生ソフトなど、視聴環境によっても大きく変化します。また、聴き手の好みやジャンルによっても左右されます。
あくまでもレビュー者の個人的感想である点にご注意ください。

ノイズキャンセリングについて

「Capsule3 Pro」のノイズキャンセリング(ANC)効果は最大-43dB
といっても全周波数帯で効果があるわけではなく、100Hz付近で最大となり、40~1500Hzの範囲で平均20dB以上のノイズ低減となっています。

この辺りの効果範囲については他のANC対応ワイヤレスイヤホンでも同じです。
ANCをオンにすると、サーっというホワイトノイズ。これも他と同じ。

でも、効果はすごい。すごいを通り越して気持ち悪いレベル
具体的に言うと、風呂の換気扇の音が、外で雨が降っているかな?くらいになります。

キッチンの換気扇は、低音が消えて高周波音が残り、カラカラという軸音だけに。

なんならANC機能だけで耳栓代わりにもなりそうです。

音域について

「Capsule3 Pro」の再生周波数帯域は20Hz~40KHzとされています。
LDAC接続下での確認がしたかったので、今回はAndroidアプリの「周波数ジェネレータ」を使用しました。

最低は20Hzとされていますが、1Hzでも再生できています(パチッ、パチッという感じの音なので、再生と言えるかは微妙ですが…)。
実際に音として使えそうなのは15Hzくらいからですね。

300Hzくらいまではクリアながら、500Hz~1400Hzくらいまではハウっているのか耳内で反響しているのか、本来の周波数音の後ろに蝉の合唱音みたいなワンワンとした音が入ります。
とはいってもあくまで単音で鳴らすとこうなるってだけで、実際の楽器の音などでは全く入ってきません。

1500Hz以降はきれいな音で、6200~7000KHz付近にひとつピークが来ます。

高音は17KHzくらいまではしっかりと聞こえます。
周波数ジェネレータの最大である22KHzでも、オンオフすれば何か鳴っていることは感じ取れます。

外観

外箱は、他社ともあまり変わらない感じです。
ネット通販がメインだから、外箱のデザインで差をつける必要性が薄いのでしょう。

ざっくりとした仕様や認証情報は側面に記載。技適番号は018-220385です。

参考 技術基準適合証明等を受けた機器の検索 (018-220385):総務省

再掲となりますが、パッケージ全体。

イヤーピースはS・M・Lが1セットずつの計3セット。

絶縁シールはとても分かりやすいです。
過去に目立たないシールで悩まされたことがある身としては、ここまではっきりしているのは高評価となりますね。

本体はプレミアム感にあふれています。
Sロゴの入った部分がタッチセンサーになっているのですが、センサー範囲がはっきりしていて、かつそれほど広くないので誤タッチがほぼありません。

メッシュ部は楕円形。
この形が「耳に合った」理由かも。

ハウジングの上部にはメッシュとなっている部分があり、おそらく通気口です。
多分ここががっつり開いているので、防水・防塵がIPX4と低くなっているのでしょう。

ケースはヒンジ部に光沢パネルが埋め込まれていて、ブランド名が輝いています。

ケースを開けたところ。

充電端子は底部にあります。
端子横の赤枠のところにリセットボタン。目立たないのでしばらくボタンを探しました。

充電中はLEDが点灯します。

重量は、本体が合わせて9.3g、ケース込みで48.7gと、公称通りの数値でした。

まとめ

「Capsule3 Pro」の定価は8480円発売記念で1880円OFFクーポンが発行されていて、実価格は6,600円となっています。

正直、定価で買っても損はないと思えるくらいの音なので、これが6千円台で買えていいのかって逆に不安になります
まぁそれだけ、ここ数年の技術向上がすごいってことなのでしょうが、ほんの1年2年での変化がすごいですね。

ジャンルを問わず聞ける音ですし、広く多ジャンルを聞く人にもおすすめできる製品です。
ただ、できるならLDAC対応スマホを用意したほうがいいでしょう。よりよい体験が得られます。

関連リンク

製品ページ:SOUNDPEATS

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