最近執筆ペースが遅いのが悩みです、がじぇっとりっぷ(@gadgetrip)です。
QNAPからエントリーレベルの2ベイNASキット「TS-228A」が登場し、代理店のテックウィンド株式会社経由で2月2日に国内発売されます。
同時発売に1ベイモデルの「TS-128A」がありますが、ガジェットリップでは1ベイモデルは扱わない方針なのでスルーします。
「TS-228A」は2016年7月に発売された「TS-228」の後継です。”A”がついただけのマイナーアップデートかと思いきや、1年半開いただけあって中身はかなり変更されています。
まずはスペック比較から見ていきましょう。
スペック
型番 | TS-228A | TS-228 |
メーカー | QNAP | QNAP |
価格 | 22,800円 | 16,500円 |
発売日 | 2018/02 | 2016/07 |
幅 | 90 | 90 |
高さ | 125 | 125 |
奥行き | 187.7 | 187.7 |
CPU | Realtek RTD1295 1.4GHz Quad-Core | ARM v7 1.1GHz Dual Core |
内部フラッシュメモリ | 4GB eMMC | 4GB eMMC |
メモリ | 1GB DDR4 | 1GB DDR3 |
最大メモリ | × | × |
ホットスワップ | × | × |
SSD対応 | × | × |
NIC (1GbE) | 1 | 1 |
NIC (10GbE) | – | – |
LA/PT | × | × |
USB2.0 | 2 | 1 |
USB3.0 | 1(Gen1) | 1 |
USB type-c | – | – |
eSATA | – | – |
PCIe | – | – |
SDカード | – | 1 |
HDMI | – | – |
4K対応 | – | – |
DisplayPort | – | – |
S/PDIF | – | – |
ライン出力 | – | – |
スピーカー | – | – |
赤外線 レシーバー | × | × |
ハードウェア 暗号化 | ○ | × |
ハードウェアアクセラレーション | ○ | |
IPカメラ (無償) | 4 | 2 |
IPカメラ (最大) | 16 | 8 |
仮想化 (VMWare) | × | × |
仮想化 (Windows) | × | × |
仮想化 (Citrix) | × | × |
仮想化 (OpenStack) | × | × |
仮想マシン (VirtualBox) | × | × |
仮想マシン (Docker) | ○ | ○ |
対応RAID | 0/1 | 0/1 |
ファイルシステム | EXT4 | EXT4 |
システム ファン | 40mm x 1 | |
ノイズレベル | 17dB | 17dB |
Wi-fi | USBアダプタ | USBアダプタ |
消費電力 | 12.21W | 13.24W |
重さ | 0.7kg | 0.7kg |
DTCP+ | ||
DTCP-IP | × | |
DLNA | ○ | |
iSCSIターゲット | ○ | × |
iSCSI LUN | ○ | × |
ユーザー数 | 600 | 600 |
グループ数 | 128 | 128 |
並列接続数 | 256 | 256 |
共有フォルダ | 128 | 128 |
スナップショット | 32 | × |
read性能 | 112 | 111.05 |
write性能 | 101 | 87.71 |
read性能 (暗号化) | 112 | 20.61 |
write性能 (暗号化) | 93 | 16.78 |
変更点
冒頭でも述べたように、中身は相当変更されています。
ここではガジェットリップが把握できた変更点を列挙します。
・CPUが2コアから4コアに
・メモリがDDR3からDDR4に
・ビデオ変換時のハードウェアアクセラレーション
・ハードウェア暗号化対応
・暗号化時スループットが読み書きともに5倍以上に(ハードウェア暗号化の効果)
・スナップショットを取得できるように(最大32)
- QTS4.3.4で対応
・ストレージプール対応
- スナップショットを置く領域を柔軟に確保するための対応と思われます
・iSCSIターゲット、iSCSI LUN対応
・USB構成が[USB3.0 x1、USB2.0 x1]から[USB3.1 Gen1 x1、USB2.0 x2]に
- 画像を見る限りだとUSB2.0は1つに見えるのですがどうなんでしょう…?
・SDカードスロットが消滅
・最大消費電力が1W強下がる
・exFAT対応(要オプションライセンス)
・Virtual LAN (VLAN)対応
・RAIDリカバリーに対応
・Wake on LAN (WOL)対応
・Virtual Switch対応
・IPカメラの対応数が倍に
・メールサーバーを搭載
- 公式サイトのスペック表ではTS-228は非対応になっていましたが、アプリなのでインストールできそうな気はします
書き並べるとかなり盛り沢山ですが、この中で嬉しいのは暗号化スループットとスナップショットでしょうか。
なお、スナップショットはOSレベルでの対応なので、「TS-228」もアップデートすれば使えるようになるものと思われます。その代わり、再構築が必要になるのでデータの一時保管先が必要になるでしょう。
iSCSIターゲット、iSCSI LUNも同様に「TS-228」もOSアップデートで対応しそうな気はするのですが、探した限りではそのような記述はありませんでした。
外観
まとめ
最エントリーモデルの「TS-228」後継となる「TS-228A」ですが、ハードウェア暗号化に対応したり、(出荷時点で)スナップショットが取れるようになったりと大幅に変更されています。
SDカードスロットがなくなったのは地味に痛いかもしれませんが、よく考えたらSDカードを多用するような人(例えばカメラマンとか)はもっと上位のモデルを使いますね。
あまり使用は想定されていないでしょうが、地味に”Container Station”が対応しているので、Dockerコンテナを立てて遊ぶこともできます(最大コンテナ数は不明)。
しかし、エントリーモデルだけあってスペックは高くないので、おとなしく本業(?)のストレージとして使うのがベストでしょう。
NASで遊びたい人は、メモリ増設可能で仮想マシンも動かせる「TS-253A」辺りがおすすめです。
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