良さげなスペックのスティックPC「Q-Stick Blaze Pro/Plus」 Atom x7-z8700/8750にUSB3.0 x2と3.1 Type-Cを搭載。

失うものの少ないリスクなら取ってみるのも一興です、がじぇっとりっぷ(@gadgetrip)です。

2回続けば3回めもあるということで、本日紹介する製品もクラウドファンディングです。が、もともとが一ヶ月ほどしか期間を取っていなかった上、気付いたのが遅くて現時点でファンディング期間が残り11日となっています。

肝心の製品ですが、いわゆるスティックPCです。見た目はこれまでのスティックPCよりもUSBメモリっぽいです。
大きな特徴はAtom x7-z8700/z8750を採用していることです。こちらについては後述します。

スペック

※ 重さが13.2oz(オンス)となっていますが、グラム換算だと374gなので、何か間違っているのだと思います。

外観など

インターフェース図です。SBC(シングルボードコンピューター)と違い、ON/OFFボタンがあるのが嬉しいですね。

上の図では見えなかった、USB3.0 x2＋microUSBが分かります。

裏面には排気スリットがあります。

まとめ

スティックPCは国内ではドスパラ一強でmouseが追いかけているような状況ですが、CPUはほとんどの場合Atom x3-z8300/z8350で、最上位機種にAtom x5-8550搭載品が登場する程度です。
Atom x7-z8700/z8750を採用したスティックPCというのはがじぇっとりっぷが知る限り国内にはなく、海外でも出てくるのは「MagicStick」「GOSTICK」などのクラウドファンディング製品ばかりです。
ちなみに「MagicStick」は2015年のファンディングながら現在も開発中であり(下位のz8300モデルのみ出荷中)、「GOSTICK」はファンディング失敗で立ち消えとなっています。

スティックPC以外では「Surface 3」、「GPD Pocket」、そして先日後継機がクラウドファンディングに出た「GPD WIN」などが採用しています。
このように採用例が少ない理由は、GPD社の社長インタビュー(※)で語られています。

しかしながらその実力はそこそこに高く、同時期に発表されたモバイルノート・ミニPC向けの”Braswell”どころかその次の世代の”Apollo Lake”とも張り合えるくらいの処理能力を持っています。

参考：Passmark値
x5-z8300：1202
x5-z8350：1297
x7-z8700：1910
x7-z8750：1929
Pentium N4200：2004
Celeron N3450：1791
Celeron N3350：1124

Passmark値では格安ノートやTV BOXとも呼ばれるミニPCなどでよく使われているCeleron N3450より数値が上となっています。
がじぇっとりっぷの愛機のCPUがCore i5-3317UでPassmark値が3087なので、2/3くらいまで近づいています。

USBは電源用のmicroUSBとは別に3.0 x2とType-C(3.1) x1の計3つを備えています。国内製品は多くて2つなので、使い勝手はだいぶ変わりそうです。

気になる価格は z8750+128GBストレージの「Blaze Pro」が179ドル、z8700+64GBストレージの「Blaze Plus」が129ドルです(送料別)。
目標4000ドルに対し19000ドル弱集まっており、ファンディング自体はすでに成功しています。

現状プロトタイプしかないQ-STickですが、うまく量産されて手元に届けばコストパフォーマンスは非常に高いものと言えます。
類似品がなかなか製品化に成功していない状況なので、これまで紹介してきた製品に比べてリスクはありますが、それもまたクラウドファンディングの醍醐味と言えなくもないかもしれません。

※ 初代を全面否定して生まれたポータブルWindowsゲーム機「GPD WIN 2」 – PC Watch

関連リンク

Q-Stick:World’s Most powerful & Affordable PCStick

※ “World’s Most powerful & Affordable PCStick”とありますが、IntelがCore m3-6Y30搭載のスティックPC(Compute Stick STK2M3W64CC)を販売しているので、一番ではないですね。

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