小さいことはいいことです、がじぇっとりっぷ(@gadgetrip)です。
本日紹介する「Cubox-i」は初登場が2013年12月とちょっと古いですが、スペック的には今でも行けるかなと思ったので紹介します。
スペック
model | CuBox-i1/i2 | CuBox-i4Pro | CuBox-i 4×4 |
メーカー | SolidRun | SolidRun | SolidRun |
発売日 | 2013/12 | 2013/12 | 2015/07 |
価格 | $90(1コア/512MB) $99.99(2コア/1GB) | $139.99 | $169.99 |
価格(日本円) | 9,980円 15,850円 | 19,526円 | 23,400円 |
CPU | NXP i.MX6 (1.0GHz 1コア/2コア) | NXP i.MX6 (1.0GHz 4コア) | |
GPU | Vivante GC880 | Vivante GC2000 | |
メモリー | 512MB/1GB DDR3 | 2GB DDR3 | 4GB DDR3 |
サポートOS | Linux Android | ||
有線LAN | 1GbE x1 | ||
Wi-fi | × | 802.11b/g/n | |
Bluetooth | × | 2.1 | |
チップ | BCM4329 | ||
ストレージ | microSD | ||
USB | 2.0 x 2 | ||
HDMI | HDMI(1.4) | ||
オーディオジャック | S/PDIF | ||
GPIO | × | ||
その他インターフェース | IR receiver | eSATA IR receiver microUSB to RS-232 | |
消費電力 | |||
電源 | DC 5V/2A | DC 5V/3A | |
幅 | 55mm | ||
奥行き | 55mm | ||
高さ | 42mm | ||
その他 | wifi/BTは10ドル SDカード(16GB)付 リモコンは10ドル (2コアモデルのみ) | SDカード (16GB、日本は8GB)付 リモコンは10ドル |
特徴
「CuBox-i」を開発したSoridRunは2010年に設立されたイスラエルのベンチャー企業で、System on Module(SOM)を得意とする会社です。
SOMを簡単に説明すると、CPU(SoC)、メモリ、チップセットを搭載したSoMボードとインターフェースボードの2つからなり、インターフェースボードのコネクタに、メモリを挿すようにSoMボードを差し込んで使います。
シングルボードコンピューター(SBC)が一枚のボードに全部載っているのに対し、SoMではSoMボードを入れ替えることでスペック強化を行うことができたり、あるいは端子やコネクタの違うインターフェースボードに同じSoMボードを使うことで、要件に合わせた構成がしやすくなります。
比較的名前が知られているのはIntelの「Edison」でしょうか。
ちょっと話がずれましたが、「CuBox-i」はそのSoMボードにガワ付きのインターフェースをつけたものと言えます。
内部写真は見つからなかったのですが、SoridRunの開発したSoMボードのサイズが47mm×30mmなので、多分そのまま入っていると思います。
手の大きさと比べると5cm角のサイズ感が分かると思います。
SoCはFreeScale(2015年NXPに合併)のi.MX6シリーズが用いられています。
i.MX6シリーズのアーキテクチャはARM Cortex-A9です。iPhone 4SとかiPad2が同じARM Cortex-A9なので、だいたいその辺りの性能になります。
「CuBox」シリーズはもともとメディア用に開発されたようで、この手のSBC/SoMにしては珍しい、S/PDIFを備えています。
前面には赤外線レシーバーがあるのでリモコン操作ができます。
画像の左面が前面で、左面右下の四角く区切られているところがレシーバーです。右面の穴がS/PDIFです。
なお、背面はこんな感じで端子がぎっしりです。
対応OSもDebian、Yockt、Android4.4のほか、XBMC(XBox Multimedia Center)を移植した(という表現が適切かは微妙ですが)GeeXboX、音楽特化LinuxのMuBox、メディアプレーヤーのOpenELEC、ミュージックサーバーのVolumioなど、メディアサーバー系のOSが中心となっています。
また、「CuBox-i4Pro」および「CuBox-i 4×4」にはeSATA端子があり、この辺りもメディアプレーヤーっぽさがありますが、Linux系OSを使えばNASとして使うこともできます。
まとめ
「CuBox-i」は登場が2013年12月と日進月歩のIT業界ではかなり古い部類になります。
なぜそんなのを紹介したのかと言いますと、2018年3月に後継機の「CuBox Pulse」が発表されたのですが、こちらがまだ紹介できるほどの情報が公開されておらず、調べている時にこの「CuBox-i」を見つけたからです。
スペック的に古いとはいえ、用途を特化させて必要十分な性能はあり、eSATAやS/PDIFがあるのは珍しいと思い、紹介することにしました。
また、ドキュメントも比較的豊富で、メディアプレーヤー的な使い方をする分には(多少の英語力は必要でしょうが)問題ないと思われます。
もう少し情報が揃えば「CuBox Pulse」についても紹介したいと思います。
関連リンク
CuBox-i4 Pro ACアダプタ/SDカード(8GB、Android)セット(amazon)
CuBox-i – SoridRun公式※英語サイト
CuBox-i – 公式wiki※英語サイト
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