気分は007?「CrowPi」はスパイツールっぽい見た目のラズパイ学習キット

クラウドファンディング

クラウドファンディングサイトのkickstarterに、小型のメタルケースに入った、ぱっと見スパイツールにしか見えないラズパイ&Python学習キット「CrowPi」が登場しました。
見た目のインパクトとは裏腹に、学習キットとしては本格的なものとなっています。

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特徴

いつもならここにスペック表が入るところですが、残念ながらキャンペーンサイトに記載がなく、画像と下のレッスン一覧から判断するしかありません。

幅30cmほどの取っ手付きケースを開けると、下面にRaspberry Piとセンサー類、上面に7インチディスプレイとスピーカーがあります。
Raspberry Piとの比較から全体の大きさはなんとなく分かるかと思います。

「CrowPi」には紙のマニュアル(チュートリアル)が用意されています。マニュアルにはPython2.7のレッスンが20用意されており、マニュアルを読み進めながら学習することができます。

Lesson01.GPIOの基礎。入力・出力の仕方
Lesson02.ブザーの使い方
Lesson03.ボタンの入力を取得しブザーを鳴らす
Lesson04.回路の動作と操作
Lesson05.振動センサーからの信号
Lesson06.音声センサーを使って音を検知する
Lesson07.光センサーを使って光量を検知する
Lesson08.DHT11センサーを使って室内温度・湿度を検知する
Lesson09.モーションセンサーを使って動作を検知する
Lesson10.超音波センサーを使って距離情報を取得する
Lesson11.LCDディスプレイを操作する
Lesson12.RFIDモジュールを使ってRFIDの読み書きをする
Lesson13.ステップモニターを使う
Lesson14.サーボモーターを操作する
Lesson15.ドットLEDを操作する
Lesson16.7セグメントディスプレイを操作する
Lesson17.タッチセンサーでタッチを検知する
Lesson18.チルトセンサーで傾きを検知する
Lesson19.ボタンを操作する
Lesson20.ブレッドボードで回路を作る

このレッスンを一通りこなせば、たいていのセンサーが扱えるようになることが分かります。
加速度センサーが無いようですが、これだけやれば扱うのに支障はないでしょう。

レッスンでやったことを組み合わせれば、消灯を検知してLEDを光らせるなんてこともできるようになります。

センサーの詰め合わせみたいなものはよく売っていますが、こうして綺麗にまとめて、更に使い方のレッスンまで付いてくるというのは珍しいですし、エンジニアとしての質を一段高めてくれるのは間違いなさそうです。

まとめ

がじぇっとりっぷはハードウェア系のエンジニアにはいくつか壁があると思っています。

PCを自作したり、シングルボードコンピューター(SBC)を買ってLinuxを入れて遊んでいるような人でも、センサー類を買ってきて、GPIOに接続してどうこうというのはちょっと敷居が高かったりします。
よくあるのはLチカ(ブレッドボードに繋いでLEDを光らせる)で満足してしまう、でしょうか。

「CrowPi」はそこから一歩踏み込んで、センサー類を十全に扱うまでの敷居を下げてくれる学習キットです。
特にNFCとかRFIDなんてのは気にはなっていてもなかなか触れる機会はありません。

ちなみに、この先の次の一歩は多分Arduinoで、ここまでくると金を取る仕事ができるようになります。
参考までに、かつてがじぇっとりっぷがお手伝いをした環境監視システム構築では、Arduinoボードと複数のセンサーを使っていました。

気になる価格ですが、キットの構成によって変わります。
基本セットは以下の構成で149ドルです。早期割引価格(119ドル)は売り切れています。

「CrowPi」本体、電源アダプター、16GB microSDカード、カードリーダー、RFIDカード、タッチペン、ステップモーター、サーボモーター、リモコン

ここに、RaspberryPi Zero(+ヒートシンク)、マイク付きイヤホン、ワイヤレスミニキーボードを追加した中級キットが179ドルです。

RaspberryPi ZeroをRaspberryPi 3B+に変更すると209ドルです。

中級キットにUSBシリアルアダプター、ゲームコントローラーx2、ワイヤレスキーボード&マウスを追加した上級キットが249ドルです。

なお、カラーは4色です。

「CrowPi」に搭載されているセンサー類はセットで買うと3000円位のキットがありますが、キットに含まれないディスプレイやらNFCボード(2000円くらい)まで全部個別に集めると軽く1万円を超えてくるので、トータルで見れば自力であれこれ集めるより安くつくんじゃないかと思います。

ファンディング終了は2018年6月16日、記事執筆時点(5月6日23時)で235,000香港ドル(約330万円)の目標に対し、8割弱の183500香港ドル(約255万円)まで集まっています。
発送は2018年7月となっています。

ハードウェア系を一歩二歩踏み込んで勉強したいという方にはおすすめです。

関連リンク


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CrowPi- Lead You Go from Zero to Hero With Raspberry Pi – kickstarter
Elecrow – メーカーサイト

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