がじぇっとりっぷではRockchip社のSoC「RK3399」を搭載したSBC(シングルボードコンピューター)を度々紹介していますが、2016年12月にクラウドファンディングサイトのKickstarterに登場した「Firefly-RK3399」を紹介していませんでした。(現在は公式ショップで販売しています)
スペック
model | Firefly-RK3399 |
メーカー | Firefly |
発売日 | 2016/12 |
価格 | 149ドル(2GB/16GB) 209ドル(4GB/16GB) 259ドル(4GB/128GB) |
価格(日本円) | |
CPU | Rockchip RK3399(6コア) (A72 x2 + A53 x4) |
GPU | Mali-864 |
メモリー | 2GB/4GB DDR3 |
サポートOS | Android 6.0.1 / 7.1 Ubuntu 16.04 |
有線LAN | 1GbE x 1 |
Wi-fi | 802.11 ac |
Bluetooth | 4.1 |
チップ | RTL8211E AP6356S ALC5640 |
ストレージ | 16GB/128GB eMMC 5.1 microSD M.2 B-Key |
USB | 2.0 x 2 3.0 x 1 3.0 x 1(Type-C) |
GPIO | 42pin x 1 |
映像 | HDMI(2.0 4K/60Hz) DP(1.2 type-C) MIPI-DSI eDP |
カメラ | MIPI CSI x 2 |
オーディオジャック | |
その他インターフェース | miniPCIe SIMスロット |
消費電力 | 11.04W |
DC 12V / 2A | |
幅 | 124mm |
奥行き | 93.5mm |
高さ | 14mm |
その他 |
特徴
Rockchip社のSoC(System on Chip)「RK3399」は、最近ハイエンド系のSBCによく搭載されていますが、発表されたのは2016年4月と、実はもう2年経っています。
今回紹介している「Firefly-RK3399」も2016年12月に登場と、RK3399搭載機としては最古級となります。
それでいて、最近のSBCと変わらないだけのデザイン・設計を持っているから驚きです。
まずはインターフェースです。
この頃ですでにUSB3.0 Type-Cを採用しています。
インターフェースの種類自体は、他のSBCと同じようにRK3399の持つインターフェースをすべて出してきています。なので全く見劣りがしません。
PCIeの扱いが各SBCで別れるところが見どころではありますが、「Firefly-RK3399」ではM.2 B-keyとして使っています。
PCIe 1.0 x2なので、データ転送速度は片方向500MB/s、双方向1GB/sですね。
実はこのM.2スロット、アクセサリーとしてアダプタが用意されており、M.2 SSDを使用することができます。
上記のように片方向500MB/sなので、M.2 SSDの性能をフルに発揮することは厳しいですが、体感的には気づかないレベルだと思います。
ただし、装着した姿はかなりマヌケになります。
他にもM.2→SATA 2ポートの変換アダプタもアクセサリとして用意されています。
2.5インチHDDを繋いだ様子です。わかりにくいですが本体はこれまでの画像と逆向きになっています。
このように表面にあるPCIeスロットは(見た目はともかくとして)使い勝手の良いものとなっています。
対して裏面にはmini-PCIeスロットがあります。実質的に3G/4Gモジュール専用となります。
「Firefly-RK3399」は基板上にSIMスロットを持っているため、3G/4Gモジュールを追加すれば、スタンドアロンでの通信が可能となります。
この点は最近のSBCに比べても有利な点ですね。
映像出力は4種類で、HDMI 2.0、DP 1.2(Type-C変換)、eDP 1.3、MIPI-DSIとなっています。
GPIOはRaspberry Pi互換の40pinではなく、42pinとなっています。
パッケージには本体、電源アダプタ、USBケーブル(yype-C)、アンテナの他に簡易ケースが含まれています。
簡易ケースを組み立てたところ。さりげなく2.5インチストレージの置き場所があるあたりがニクいですね。
ファンは別売ですが、多分つけたほうがいいと思います。
まとめ
最古級のRK3399搭載機とは思えないほど出来のいい「Firefly-RK3399」ですが、その真骨頂は豊富なアクセサリにあるんじゃないかと思います。
その中でも気になったのが10.1インチディスプレイです。
フルHDでHDMIとVGAを備えて83ドル、タッチスクリーン付きで114ドルは安いと思います。
肝心の「Firefly-RK3399」自体の価格ですが、記事執筆時点ではPromotion Priceとして50ドルオフとなっています。
・2GB Mem/16GB eMMC:199ドル→149ドル(約16500円)
・4GB Mem/16GB eMMC:249ドル→209ドル(約23100円)
・4GB Mem/128GB eMMC:309ドル→259ドル(約28700円)
がじぇっとりっぷの勝手基準である100ドル以下には届きませんが、簡易ケースや電源アダプタ、SIMスロット込みと考えると悪くはない値段だと思います(特にLTE系は外付けにすると高いので)。
なお、Fireflyでは300ドル以上の購入で送料半額、500ドル以上の購入で送料無料となります。
関連リンク
Firefly-RK3399 – 製品ページ ※英語
Firefly-RK3399 – 公式ショップ ※英語
Firefly-RK3399 – 公式wiki ※中国語
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