SBC(シングルボードコンピューター)メーカーの一つであるKhadasが、Rockchip社のRK3399を搭載した変わったSBC「Edge」のスペックを公開しました。
スペック
model | Edge |
メーカー | Khadas |
発売日 | 2018/08 |
価格 | |
価格(日本円) | |
CPU | Rockchip RK3399(6コア) (2GHz A72 x2 + 1.5GHz A53 x4) |
GPU | Mali T864 |
メモリー | 2GB LPDDR4(Basic) 4GB LPDDR4(Pro,Max) |
サポートOS | Android 8 Ubuntu 18.04 Debian 9.0 |
有線LAN | × |
Wi-fi | 802.11 ac(2×2) アンテナ付属 |
Bluetooth | 4.1(Basic) 5.0(Pro,Max) |
チップ | AS6356S(Basic) AS6398S(Pro,Max) RTL8211FD |
ストレージ | 16GB eMMC(Basic) 32GB eMMC(Pro) 64GB eMMC(Max) |
USB | 3.0 x 1 2.0 x 1 Type-C |
GPIO | × |
映像 | HDMI(2.0a 4K/60Hz) DP(1.2 TYPE-C) |
カメラ | |
オーディオジャック | × |
その他インターフェース | MXM3.0コネクタ FPCコネクタ x2 |
消費電力 | |
電源 | DC 5〜20V(Type-C) |
幅 | 82.0mm |
奥行き | 57.5mm |
高さ | 5.7mm |
特徴
「Edge」の一番の特徴は上の画像からわかる通りMXM3.0コネクタ(下辺のコネクタ)を備えたコアボード(キャリアボードに挿入して使うタイプのSBC)と見せかけて、カード本体にもコネクタがあってスタンドアロン動作が可能なところです。
MXM3.0コネクタはMobile PCI Express Moduleの略で、主にノートPC用のグラフィックボードに使われているようです。
現役規格のようで、GeForce GTX 1080(8GB)のボードなんてのもあります。
最近ではSBC界隈でもちらほら見かけるようになりました。
この手のボードは通常、SoCとメモリ、オンボードストレージ、その他チップが乗っただけのボードで、インターフェース類はキャリアボード任せのものが多いです。
以前「Firefly-RK3399」を紹介したFirefly社が発売している「Core-3399J」と「AIO-3399J Mainboard」がわかりやすい例ですね。
こちらもMXM3.0コネクタでの接続なので、これ、「Edge」も挿せますね。動作するかは話が別ですが。
話を戻して「Edge」はカード本体にもUSB2.0と3.0、Type-CとHDMIを備えています。
Type-C端子は2つありますが、片方は電源専用です。
厚みのある端子は基盤に埋まる形を取っており、厚みは5.7mmしかありません。これ、流行りなんですかね?
なお、左側に横に3つ並んでいるのは電源、ファンクション、リセットボタンです。
ちょっと変わっているのがFPCコネクタ(上の画像でFPC A、FPC Bと書かれているコネクタ)で、IOモジュールを接続することでMXMコネクタの一部のレーン(SDカード、UARTなど)につなぐことができます。
Wi-fiはモデルによってスペックが異なっており、BasicがAP6356S、ProとMaxはAP6398Sを搭載しています。
AP6356Sは802.11 ac(2×2) + BT4.1で、AP6398Sは802.11 ac(2×2) with RSDB + BT5.0と、内容はだいぶ違います。
BT5.0対応って何気に初めての紹介です。
RSDBはReal Simultaneous Dual Bandの略で、2.4GHzと5GHzのバンド帯の同時使用が可能なんだとか。
RSDB対応の他のチップではBluetoothを2.4GHz帯、Wi-fiを5GHz帯として鑑賞を避けるような使い方ができるとのことなので、多分AP6398Sも行けるんじゃないかと思います。
なお、RK3399の持つPCIeや、チップだけは搭載しているGbEなどの信号はMXM3.0コネクタに割り振られており、FPCコネクタからの取り出しはできず、キャリアボードがないと使えません。
まとめ
上述のようにKhadas「Edge」はこれまで紹介してきたRK3399搭載SBCの中でも特に癖が強い部類に入ります。
しかし、クレジットカード(85.60×53.98mm)サイズで厚さ5.7mmと超薄型、スタンドアロンでも使えるし拡張も可能というのはなかなかに魅力的です。
ただ、ヒートシンクが付属(予定)なので結局はあまり意味がなさそうなのが残念なところです。
多分ヒートシンクなしだと発熱がやばいです(他メーカーではファン付きだったりするくらいです)。
価格はまだ公開されておらず、8月にクラウドファンディングで公開予定とのこと。
どういうプランが用意されているのかもわかっていませんが、なかなかに面白いことになるんじゃないかと思います。
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