2018年8月9日、小型PCメーカーのZOTAC(本社:香港)が第8世代Coreプロセッサを搭載したファンレスミニPC「ZBOX CI660/CI640/CI620 nano」を発表しました。
スペック
メーカー | ZOTAC | ||
型番 | CI660 nano | CI640 nano | CI620 nano |
価格 | |||
発売日 | |||
幅 | 204mm | ||
奥行き | 129mm | ||
高さ | 68mm | ||
容量 | 1.79L | ||
CPU | Intel Core i7-8550U | Intel Core i5-8250U | Intel Core i3-8130U |
CPU世代 | 第8世代 | ||
ベース周波数 | 1.8GHz | 1.6GHz | 2.2GHz |
バースト周波数 | 3.7GHz | 3.4GHz | 3.4GHz |
グラフィックチップ | UHD 620 | ||
コア/スレッド数 | 4/8 | 4/8 | 2/4 |
TDP | 15W | ||
チップセット | |||
メモリインターフェイス | SO-DIMM DDR4-2400 | ||
メモリスロット | 2 | ||
メモリ最大 | 32GB | ||
ECC対応 | × | ||
ストレージ | × | ||
SATAポート数 | 1 | ||
M.2 | × | ||
mSATA | × | ||
USB2.0(内部) | × | ||
USB2.0(外部) | × | ||
USB3.0(内部) | × | ||
USB3.0(外部) | Front x 1 Rear x 4 | ||
USB type-C | Front x 2(3.1) | ||
SDカード | Front x 1(SDXC) | ||
LAN | 1Gb x 2 | ||
Wi-fi | 802.11ac(Intel AC3168) | ||
Bluetooth | 4.2 | ||
D-Sub | × | ||
DVI | × | ||
HDMI | Rear x 1(2.0) | ||
4K対応 | 4K/60Hz | ||
DisplayPort | Rear x 1(1.2) | ||
シリアルポート | × | ||
S/PDIF | × | ||
オーディオジャック | Front x 2(in/out) | ||
サウンドチップ | |||
光学ドライブ | × | ||
PCI-Eスロット | × | ||
eSATA | × | ||
赤外線 | × | ||
Optaneメモリ対応 | × | ||
最大消費電力 | |||
電源 | 65W / 19V | ||
ノイズレベル | ほぼなし | ||
VESA | 75×75,100×100 | ||
付属品 | 無線LANアンテナ USBメモリ(ドライバ入) サポートDVD | ||
その他 | ファンレス |
特徴
「ZBOX CI660/CI640/CI620 nano」の一番の特徴はファンレス駆動となっている点です。
内部は大型のアルミニウム製のフィンでマザーボードを覆っています。
表面の90%が開口換気のハニカム構造となっており、冷却能力は前世代比で66%の向上となっており、TDP25Wまで対応できるようになったとのこと。
このTDP(Thermal Design Power:熱設計電力)ですが、スペック表上ではCore i7-8550Uでも15Wとなっています。
この値はベース周波数時のもので、最近のCPUではConfigurable TDPといってCPUの動作周波数を変更することで、TDPも変動する仕組みとなっています。
先の例に出したCore i7-8550Uだと下限の800MHz駆動時はTDP10W、上限の2.0GHzに設定した時はTDPが25Wとなります。
つまり、「ZBOX CI660/CI640/CI620 nano」はファンレスながらフルパワー稼働が可能ということです。
「ZBOX CI660/CI640/CI620 nano」は実はスペック的には以前紹介した「MI640 nano/MI660 nano」と同じだったりします。
インターフェースの並びと構成もケンジントンロックがついたくらいでほぼ同じなので、マザーボード自体は共通のものを使っているのでしょう。
(「MI640 nano/MI660 nano」の記事内ではプレスリリース用画像を使用しましたが、製品ページ画像が正解だったようです)
フロント部はツートーンカラーのモダンなデザインで、COMPUTEX TAIPEI 2018(2018年6月5日〜6月9日開催)では design & innovation award を受賞しています。
抜き差しが頻繁に行われそうなSDカードスロットやヘッドホンジャック、USB Type-C(残念ながらThundebolt3ではありません)をフロント部にハイチシテイルのは流石です。
背面はポートがぎっしりです。GbE LANポートが2つあるのを見ると、ついついサーバーにした時を考えてしまいます(本格的なシステム構成では内部向けと外部向けでネットワークを切り分けます)。
HDMIは2.0、DisplayPortは1.2で、どちらも4K/60Hzに対応しています。
ただ、GPUが内蔵のUHD Graphics 620なので、ぐりぐり操作できるというレベルにはなりません。
底部画像です。脚部がそのままネジとなっているのがわかります。
このデザインにより、ツールレスでメモリとストレージ(2.5インチのみ)を追加できるようになっています。
パッケージ内容はシンプルですが、最近はあまり見なくなったサポートDVDが付属しています。実際にはUSBメモリ版を使うことになるでしょうが、いざという時を考えると頼もしいですね。
まとめ
第8世代のCore i7プロセッサを搭載しながらファンレス、さらにインテリアと呼んでもおかしくないくらい優れたデザインを持つ「ZBOX CI660/CI640/CI620 nano」ですが、発売日や価格はまだ公表されていません。
スペックが同じ「MI640 nano/MI660 nano」と大きく違うとは思えないので、「CI660 nano」で550〜600ドルといったところではないでしょうか。
ただ、ZOTACは国内の販売基盤が弱いのか、日本語ページはあるのに発売されないとか、発売されても秋葉原系の小売店舗(とそのWEBサイト)だけとかだったりします。
グラフィックボードだけはしっかり売られているのですが、なんでですかね?
「ZBOX CI660/CI640/CI620 nano」も日本語ページはあるので国内販売を期待したいところですが、せめて秋葉原界隈だけでもいいから登場してほしいものです。
売り場に並んでいたら映えると思うんですけどね…
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