2018年10月5日、MSIは国内向けにクリエイター向け15.6型ノートPC「P65 Creator」とともに、GeForce GTX 1050を搭載した14インチノート「PS42 8RC」を発表しました。
スペック
※比較のため、既発表である「PS42 8RB」のスペックを併記しています。「PS42 8RB」についてはちょうど一ヶ月前の9月7日に紹介記事を書いています。
メーカー | MSI | |
名称 | PS42 8RC | PS42 8RB |
発売日 | 2018/10 | 2018/07 |
定価 | 160,000円〜 | 124,000円〜 |
実売価格 | 143,424円 | 119,800円〜 |
価格条件 | ||
CPU | core i7 8550U | core i5 8250U core i7 8550U |
メモリ | 8GB | 8GB/16GB |
メモリ規格 | DDR4-2400 | |
メモリ増設 | 最大16GB | |
2.5inch | – | – |
M.2 | 512GB(SATA) | 256〜512GB(SATA) |
画面 | 14.0インチ | |
解像度 | 1920*1080 | |
ベゼル幅 | 5.7mm | |
表面 | ||
タッチ対応 | × | |
グラフィック | GeForce GTX 1050(4GB) | GeForce MX150(2GB) |
光学ドライブ | ||
USB2.0 | – | |
USB3.0 | 2(Gen1) | |
USB3 type-c | 2(Gen1) | |
USB PD | × | |
HDMI | 1 | |
LANポート | – | |
wi-fi | 812.11ac(2×2) Intel AC9260 | 812.11ac(1×1) Intel AC3168NGW |
Bluetooth | 5.0 | 4.1 |
office | △ | |
カードリーダー | SDXC | |
Webカメラ | 92万画素 | |
赤外線カメラ | × | |
NFC | × | |
指紋センサー | ○(タッチパッド左上) | |
Windows Hello | ○ | |
オーディオジャック | ○ | |
マイク | ステレオ | |
スピーカー | 2W+2W | |
スピーカー位置 | 底面 | |
サウンド | Nahimic 3 | |
キーピッチ | 19.2mm | |
キーストローク | 1.15mm | |
キーボードバックライト | ○ | |
バッテリー | 50WHr(4セル) | |
稼働時間 | 9.0Hr | 10.3Hr |
ACアダプタ | 90W / 19V | 65W / 19V |
充電時間 | 3.0Hr | 3.0Hr |
急速充電 | ||
幅 | 322mm | |
奥行き | 222mm | |
高さ | 15.95mm | |
重量 | 1.19kg | |
開口角度 | 180° | |
カラー | ||
その他特徴 |
特徴
「PS42 8RC」の特徴は、14インチサイズの薄型軽量ノートにGeForce GTX 1050を搭載してきたことです。
がじぇっとりっぷが知る限り、14インチ以下でGeForce GTX 1050以上を搭載したノートはDELLの「ALIENWARE 13」とマウスコンピューターのゲーミングブランドで出している「NEXTGEAR-NOTE i4400
」くらいしかないのですが、内容はかなり違います。
モデル名 | PS42 8RC | Alienware 13 | NEXTGEAR-NOTE i4400 |
CPU | Core i7-8550U | Core i7-7700HQ | Core i7-7700HQ |
画面 | 14インチ | 13.3インチ | 14インチ |
GPU | GeForce GTX 1050 | GeForce GTX 1050 Ti GeForce GTX 1060 | GeForce GTX 1050 Ti |
サイズ | 322×222×15.95mm | 330×269×22/24mm | 349×247×25.4mm |
重量 | 2.6kg | 2.0kg | 1.19kg |
「Alienware 13」「NEXTGEAR-NOTE i4400」は両者ともCPUは第7世代のCore i7-7700HQとなっています。
GPUこそ「PS42 8RC」より上位となっていますが、サイズは一回り大きく、厚さは1.5倍、重量も倍以上違っていたりします。
下記の表は以前にも「P65」の記事で出した、ベンチマークソフトの「3D Mark Fire Strike」のスコアにみるGPUの性能比較です。
GeForce GTX 1080 SLI | 38000 |
GeForce GTX 1080 | 21500 |
GeForce GTX 1070 | 13600〜17000 |
GeForce GTX 1070 MAX-Q | 10600〜12500 |
GeForce GTX 1060 | 9900〜11000 |
GeForce GTX 1050 Ti | 6700〜8000 |
GeForce GTX 1050 | 5300〜6500 |
GeForce MX150 | 3000〜3300 |
Intel UHD 620 | 900〜950 |
AMD Radeon Vega 10 | 2000〜2500 |
※GPUの性能はチューニングやメーカー設定でがらりとパフォーマンスが変わりますので、あくまで目安程度のものです。
ゲーミングノートとしてみると「PS42 8RC」は最低限のレベルということになりますが、そもそも「PS42」シリーズの位置づけはビジネスモバイルノートです。
ビジネスモバイルにGeForce GTX 1050は過剰にも感じますが、4Kディスプレイを常用する用途であれば頼もしい味方となるでしょう。
余談ですが、がじぇっとりっぷは「ideapad 720S」を使用しています。GPUはCPU内蔵のUHD 620で、4Kディスプレイの表示こそできますが、30fpsも出ていないんじゃないかというくらいカクつきが気になります。
エクセルとかフルスクリーンにすると、画面が広いのは良くてもスクロールなどでストレスがたまります。
4Kディスプレイの使用を考えている方は、最低でもGeForce MX150搭載モデルにしたほうがいいでしょう。
もうひとつ、既発表の「PS42」シリーズと違う点として、Wi-fi/Bluetoothがアップグレードされています。
Geforce MX150搭載の「PS42 8RB」とUHD 620の「PS42 8M」は、搭載チップがIntel AC3168NGWで802.11 ac(1×1)/BT4.1なのに対し、「PS42 8RC」はIntel Wireless-AC 9260搭載で802.11 ac(2×2)/BT5.0となっています。
特にWi-fiの速度は、最大433Mbpsから最大866Mbpsへと上がるため、NASなどLAN内でデータをやり取りする場合には非常にありがたいです。
なお、外観に変化はなく、インターフェースなどには変わりありません。
まとめ
14インチ薄型軽量狭ベゼルノート(軽量というにはちょっと厳しいか?)でGeForce GTX 1050というのは非常に魅力的です。
がじぇっとりっぷがノート購入を考えていた頃にこれが発表されていれば、購入候補の第1位に踊り出ていたでしょう。
そんな「PS42 8RC」ですが、がじぇっとりっぷが考える欠点が2つありまして、USB PD非対応である点と、Thunderbolt 3非対応である点です。
現状90Wが供給できるUSB ACアダプタはほとんどありませんが、規格として定義されている以上、今後(続々と、とまではいかないでしょうが)登場してくることは十分に予想されます。
また、GPUをフル稼働させる場面でもなければ、大半のシーンでは65W程度でまかなえるでしょうし、65Wなら超小型ACアダプタの「FINsix Dart-C」など、複数のアダプタが販売されています。
ビジネスモバイルノート(正確には「ビジネスバッグに入れて持ち運べる薄型・軽量ノートPC」)を謳う以上、USB PDに対応しているかどうかはモバイル性に大きく関わってくる話なので、そこは残念だなぁと。
Thunderbolt 3は現状ではフルに活用する機器は多くありませんが、こちらも今後対応機器が増えてくることが予想されます。
惜しい点もありますが、現状唯一の第8世代CPU+GeForce GTX 1050な14インチノートという優位性に変わりはありません。
発売日は2018年10月12日で、すでに各販売先での予約が始まっています。予想価格は16万円前後ですが、各ショップの価格は143,424円〜159,620円といったところです。
また、Amazon専売となりますが、メモリ16GB+英字キーボードなモデルも出るということなので、そちらも注目です。すでに予約は始まっており、下のリンクから見ることができます。
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