2018年10月18日、スイスのPCメーカーPrime Computerが、NUCサイズのファンレスPC「PrimeMini 4」を発表・発売しました。
スペック
メーカー | Prime Computer |
型番 | PrimeMini 4 |
価格 | 585CHF〜 |
発売日 | |
幅 | 177mm |
奥行き | 114mm |
高さ | 55mm |
容量 | 1.11L |
CPU | Intel Core i7-8650U Intel Core i5-7300U Intel Core i3-7100U |
CPU世代 | 第8世代 KabyLake-R 第7世代 KabyLake |
ベース周波数 | 1.9 GHz 2.6 GHz 2.4 GHz |
バースト周波数 | 4.2 GHz 3.5 GHz – |
グラフィックチップ | UHD 620 HD 620 HD 620 |
コア/スレッド数 | 4C/8T 2C/4T 2C/4T |
TDP | 15W |
チップセット | |
メモリインターフェイス | SO-DIMM DDR4-2400 |
メモリスロット | 2 |
メモリ最大 | 32GB |
ECC対応 | × |
ストレージ | × |
SATAポート数 | 1 |
M.2 | Key E(2230) Key M(2280) |
mSATA | × |
USB2.0(内部) | × |
USB2.0(外部) | × |
USB3.0(内部) | × |
USB3.0(外部) | Front x 2 Rear x 2 |
USB type-C | × |
SDカード | × |
LAN | 1Gb x 1 |
Wi-fi | 802.11ac(2×2) Intel AC8265 |
Bluetooth | 4.2 |
D-Sub | × |
DVI | × |
HDMI | Rear x 2(2.0) |
4K対応 | 4K |
DisplayPort | × |
シリアルポート | △ |
S/PDIF | × |
オーディオジャック | × |
サウンドチップ | × |
光学ドライブ | × |
PCI-Eスロット | × |
eSATA | × |
赤外線 | × |
Optaneメモリ対応 | × |
最大消費電力 | |
電源 | |
ノイズレベル | |
VESA | 75×75,100×100 別売り |
付属品 | |
その他 | ファンレス |
特徴
「PrimeMini 4」は第7/8世代Core CPU(TDP15W)を搭載しながらファンレスを実現したNUCサイズPCです。
Intel NUCシリーズと比較すると、大型の放熱板を備えた分幅は6cm広がりましたが、奥行きと高さはほぼ同じ大きさとなります。
外観はPCというよりもオーディオ機器っぽい雰囲気です。
USBポートの代わりにLCD画面とヘッドホンジャックがあったらオーディオ機器と言われても多分信じます。
Prime Computerはファンレスオーディオアンプも手がけているのであながち間違っていないのかも。
真上から見ると、放熱板が並んでいるのがよく分かります。
両サイドは放熱部のみで、本体部分はIntel NUCと変わらないことも見えますね。
背面はさすがにPCそのままです。
LANポートとHDMI×2、USBとWi-fiアンテナが並んでいます。
USBは前面も含めすべて3.0です。
帯域が10GbpsとなるUSB3.1 Gen2はCoffeeLakeからのサポートとなるので、「PrimeMini 4」では対応していません。
また、Thunderbolt3も搭載していない点も残念なところです。
パネル下部の蓋で察した人もいるかもしれませんが、オプションでRS232ポートをつけることができます。
ファンレスなので、ディスプレイのそばに置いても、サウンドの邪魔をすることはありません。
SSDを使えばゼロスピンドル機となり振動も発生しなくなるので、アンプと並べてオーディオサーバー的な使い方もありだと思います。
S/PDIFでもあればもっと良かったのですが…
内部画像が公式になかったので、ドイツのIT-STACKのレビュー記事よりお借りしています。
下部の蓋を開けるだけでメモリ、ストレージに簡単にアクセスできる構造になっています。
2.5インチストレージは蓋に固定する仕組みのようです。
ちょっと面白いのが、対応OSが結構豊富なところです。
公式サイトからの抜粋となりますが、以下のようになっています。
Microsoft® Windows®: 10 / 8.1 / Server 2016
Linux: Linux Mint / Ubuntu / Fedora / OpenSUSE / Debian
VMWare®: ESXi 6.7 or higher
公式にESXi対応を謳っているのも珍しいですが、サーバー用途も見据えていることがよく分かります。
ファンレスゆえにメンテナンスも最低限で済む点はまさにサーバー向きと言えます。
TOP画像のように木くずや埃が舞う中でも平気というのはやはり大きなアドバンテージですね。
VESAブラケットは別売りです。
一般的な穴あき鉄板ではなく、籠型となっています。
ブラケットをディスプレイに取り付けるとこんな感じになります。なんとも不思議な感じですが、筐体に負担をかけないという点ではこういうのもありですね。
まとめ
Prime Computerは、拠点がスイスにある珍しいPCメーカーです。
2013年設立で、スイス国内生産を謳っています。
「PrimeMini 4」は、デザイン性は以前紹介したZOTAC「ZBOX C」シリーズと並んでトップクラスだと思います。
ただ、価格は流石にIntel NUC並とはいかないようです。
メモリ・ストレージ・OS・Wi-fiカード無しのCore i3-7100Uモデルで585スイスフラン(約6.66万円)、Core i7-8650Uモデルだと1046スイスフラン(約11.9万円)です。
公式ショップの最上位モデル(Core i7-8650U、メモリ32GB、SSD2TB)ともなると3643スイスフラン(約41.5万円)となかなかすごいことになります。
さすがに購入・輸入するにはハードルが高いです。
ファンレスPCは放熱板むき出しのトゲトゲな見た目のものが多いので、「PrimeMini 4」のようなデザイン性の高いファンレスPC、もっと増えて欲しいですね。
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