2018年11月15日、Raspberry Pi財団がRaspberry Piの新モデル「Raspberry Pi 3 Model A+」を発表しました。
スペック
model | Pi3 Model A+ | Pi3 Model B+ | Pi3 Model A+ |
メーカー | Raspberry | ||
発売日 | 2018/11 | 2018/03 | 2014/11 |
価格 | 25ドル | 35ドル | 20ドル |
価格(日本円) | 4815円 | ||
CPU | BCM2837B0(1.4GHz 4コア) | BCM2835(700MHz 1コア) | |
GPU | VideoCore IV 400MHz | VideoCore IV 250MHz | |
メモリー | 512MB LPDDR2 | 1GB LPDDR2-900 | 256MB LPDDR2 |
サポートOS | Linux(Debian、Fedora、Arch) RISC OS Windows 10 IoT Core | Debian Fedora RISC OS | |
有線LAN | × | 1GbE x 1(PoE) | × |
Wi-fi | 802.11 ac | × | |
Bluetooth | 4.2 | × | |
チップ | LAN7515 Cypress CYW43455 | ||
ストレージ | microSD | ||
USB | 2.0 x 1 | 2.0 x 4 | 2.0 x 1 |
GPIO | 40pin x 1 | ||
映像 | HDMI(1.4 1080p/60Hz) コンポジットRCA MIPI-DSI | ||
カメラ | MIPI-CSI | ||
オーディオジャック | ○ | ||
その他インターフェース | |||
消費電力 | 7W | 0.9W | |
電源 | microUSB 5V/2.5A | microUSB 5V/0.7A | |
幅 | 65mm | 85.6mm | 65mm |
奥行き | 56mm | 56.5mm | |
高さ | 17mm | ||
その他 |
特徴
Raspberry PiはBシリーズ及びZEROシリーズについては更新が行われてきましたが、「Raspberry Pi 3 Model A+」はAシリーズとしては2014年11月以来、4年ぶりのモデルとなります。
Aシリーズは、ネットワーク機能を持たない分Bシリーズより安価に提供されていましたが、「3 Model A+」は無線LAN機能を備えています。
その「3 Model A+」の特徴は、「Model A+」の外観に「3 Model B+」相当のスペックを詰め込んだ、とでも言うべき点です。
ただし、CPUは「3 Model B+」と同じBCM2837B0ですが、メモリは半分の512MBとなっているので、その点は注意が必要です。
というか、Raspberry Piは一貫してLPDDR2を使い続けているのですが、この点を更新するつもりはないんでしょうか…
反面、無線LANは802.11ac(Wi-fi5)に対応しており、メモリとは違って現在の主流に追いついています。
まぁ、最新の802.11ax(Wi-fi6)は民生品でも普及前の段階であり、SBC(シングルボードコンピューター)が対応するのはいつになるのやらといった状態なので、実質の最新と言えるでしょう。
斜めから見たところですが、インターフェースは「Model A+」と変わりありません。
USBは1ポートのみで2.0です。
USB3.0とType-Cはそれこそ何年も前から要望が上がっている点なのですが、いまだに実装されていません。
2017年に「Raspberry Pi 3の時代が最低でも3年、2019年迄は続く。」との発表があったため、2019年に「Raspberry Pi 4」が発売となり、諸々の更新が行われることが期待されています。
また、「3 Model A+」には公式ケースが用意されています。
インターフェースが同じ「Model A+」でも使えるんじゃないかと思います。
まとめ
「Raspberry Pi 3 Model A+」の価格はAシリーズ初代となる「Model A」と同じ25ドルです。「Model A」の廉価版となる「Model A+」は20ドルなので、値段が元に戻った形ですね。
とはいえ性能も仕様もだいぶ良くなっており、同じ値段でも5年分の差はちゃんと出ています。
世界的には販売が開始されていますが、国内では技適取得がまだで、未発売となります。
技適が取得でき次第、KSYが販売開始する予定です。
ただ、同じ25ドルであれば、性能的にはやや上となるRK3328と1GBメモリ、USB3.0を備えた「Rock64(1GBモデル)」が24.99ドルで存在するので、あまり価格的な優位性はありません。
草分けとしてユーザーの多さとノウハウの蓄積が大きいことが優位といえば優位でしょうか。
なお、がじぇっとりっぷが知る限りでは「Model A+」と同じ65mm×56mmサイズの他メーカーのSBCはないので、これを機にミニサイズ版のSBCが増えてくれたらなーと期待しています。
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