充電不要! MATRIX「PowerWatch 2」はソーラーと体温で発電するスマートウォッチ

2019年1月6日、クラウドファンディングサイトのINDIEGOGOにて米国MATRIX Industriesがソーラーと体温で発電するスマートウォッチ「PowerWatch 2」のファンディングを開始しました。

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スペック

※比較として先代「PowerWatch」のスペックを併記します。

モデル名 PowerWatch 2 PowerWatch
メーカー MATRIX MATRIX
発売日 2019/06 2017/01
2018/04(日本)
価格 249ドル 139ドル
32,800円
直径 47mm 46mm
厚さ 16mm 15mm
重さ 60〜70g 50〜60g
バッテリー 不明 不明
待機時間
対応OS Android / iOS Android / iOS
MCU Ambiq apollo 3 Ambiq apollo
ディスプレイ 1.2インチ
フルカラーLCD
1.2インチ
モノクロ電子ペーパー
アナログ表示 × ×
Bluetooth
防水 200m 50m
GPS ×
心拍計 ×
血圧計 × ×
アラート
バックライト ×
歩数計
カロリー計算
睡眠量計
ジェスチャー認識 ×
プッシュ通知 ×
充電 ソーラー
体温発電
体温発電
その他 発電ログ
低刺激性シリコンストラップ
発電ログ

特徴

「PowerWatch 2」の特徴はソーラー発電と、人の体温と気温差を利用した発電で電源をまかなっている点です。

スマートウォッチといえば充電問題がつきまとうもので、バッテリーの持ちがいいものでもせいぜい一週間が限界でした。しかし、「PowerWatch 2」は前述の通り、内部に発電機構を持つため充電が不要となります。

物体の温度差が電圧に直接変換される現象はゼーベック効果と呼ばれ、1821年に発見されました。
この逆の、電圧をかけると温度差が生じるペルチェ効果の方は、名前を聞いたことがある人は多いんじゃないでしょうか。
このゼーベック効果を利用した技術はNASAでも使われていて、ボイジャーやマーズ・ローバーにも使われています。

「PowerWatch 2」に搭載された素子の構造自体は非常に簡単で、発電素子の中はP型半導体とN型半導体を直列に並べているだけです。上の画像をよく見ると、上下で交互につながって、一本になっていることが分かるでしょうか。
この素子の上下の温度差で発電されるため、うまく温度差を作る(熱を反対側に通さない)よう熱流を制御することが技術の肝といえるでしょう。

ただ、この素子単体では20〜100mVと小さな電圧しか起こせないので、5Vへの昇圧チップを経由してバッテリーに接続されています。

搭載されているMCU(Micro Control Unit)はAmbiq Micro社の「Apollo3」です。
アーキテクチャはARM Cortex M4Fで、動作周波数は48MHz、ターボ数端数は96MHzです。Flash ROMは1MB、メモリは384KBです。
先代「PowerWatch」に搭載された「Apollo」は動作周波数が24MHz、Flash ROMが256/512KB、メモリが32/64KBなので、かなりのスペックアップと言えます。
なお、MHz辺りの消費電力は「Apollo」が35μA、「Apollo3」が6μA以下となっており、省電力化が進んでいます。

先代「PowerWatch」は体温での発電のみだったため電力に余裕がなく、ディスプレイはモノクロ、心拍計やGPSも搭載されていません。プッシュ通知は最上位モデルとなる「PowerWatch X」のみ対応していました。

「PowerWatch 2」は前述の省電力化とソーラー発電という第2の充電手段を得たことで電力に余裕ができ、フルカラーディスプレイになり、心拍計やGPSが搭載されました。上の画像の真ん中右寄りの四角い部分が心拍センサーです。

「PowerWatch 2」の大きさは直径47mmと、時計としては大型です。
厚みもソーラーと体温発電機構が内蔵されている分、16mmと分厚くなっています。iPhone 8の厚さが7.3mmなので、iPhone 8の2枚重ねより厚いといえば分厚いなぁということが伝わるでしょうか。
とはいえ、スポーツ系の頑丈スマートウォッチというカテゴリ内では極端に大きいというわけではありません。

機能としてはGPSや歩数計、心拍計測、睡眠計測、カロリー計算など、最近のスマートウォッチの基本をおさえています。
プッシュ通知機能も搭載しています。

計測データはGoogle FitやApple HealthKitなどサードパーティアプリに取り込むことができます。

「PowerWatch」シリーズ独自とも言えるのが発電ログです。
先代「PowerWatch」では体温、外気温データを計測し、消費カロリーにも反映していたとのことなので、「PowerWatch 2」にも同機能が搭載されていると思われます。
体温のロギングというのは珍しいんじゃないでしょうか。

まとめ

充電不要の先代「PowerWatch」はあちこちのメディアで「買い」だと言われてきました。
一方で気温の高いところでは体温との温度差が小さいことから「発電量が少なくて動かない」という問題も発生していました。

「PowerWatch 2」はソーラーを搭載することで弱点を克服し、より「買い」と呼べるものに仕上がっています。

気になる価格はINDIEGOGOの”Early Birds”コースで50%オフの249ドルとなっています。先代「PowerWatch」の199ドル(現在は投げ売り状態で139ドル)に比べると値段は上がりましたが、機能を考えれば納得はできます。

10万ドルの目標に対し、記事執筆時点ですでに120万ドルが集まっており、人気の高さが伺えます。
発送は2019年6月となっていますが、遅れる可能性があることを考慮する必要があります。

すでに同様の機構を持った先代「PowerWatch」があることからポシャることはないと思いますが、クラウドファンディングの常として出荷されないリスクがあることも心に留めたうえで、出資してみてはいかがでしょうか。

関連リンク


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PowerWatch公式サイト