第2世代Ryzenモバイル発表! Uシリーズ以外にHシリーズとAthronも登場

2019年1月7日、CES 2019(2019年1月8日〜11日)に先んじて、AMDが第2世代のモバイル向けRyzenを発表しました。
大雑把な内容なので、2019年1月9日9時(日本時間1月10日午前2時)から開催されるAMDのキーノートでデスクトップ版の発表とともに詳細の補足があるのではないかと思われます。

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モデル一覧

プロセッサーナンバー Passmark コア数(スレッド数) 標準クロック 最大クロック L2キャッシュ L3キャッシュ 内蔵グラフィック GPU最大クロック EU数 TDP
Ryzen 7 3750H 4 (8) 2.3 GHz 4.0 GHz 2MB 4MB Vega 10 1400 MHz 10 35W
Ryzen 7 3700U 4 (8) 2.3 GHz 4.0 GHz 15W
Ryzen 5 3550H 4 (8) 2.1 GHz 3.7 GHz Vega 8 1200 MHz 8 35W
Ryzen 5 3500U 4 (8) 2.1 GHz 3.7 GHz 15W
Ryzen 3 3300U 4 (4) 2.1 GHz 3.5 GHz Vega 6 6
Ryzen 3 3200U 2 (4) 2.6 GHz 3.5 GHz 1MB Vega 3 3
Athron 300U 2 (4) 2.4 GHz 3.3 GHz 1000 MHz

参考:第1世代モデル一覧

プロセッサーナンバー Passmark コア数(スレッド数) 標準クロック 最大クロック L3キャッシュ 内蔵グラフィック SP数 GPU最大クロック EU数 TDP
Ryzen 7 2800H 4 (8) 3.3 GHz 3.8 GHz 4MB VEGA 11 704SP 1300 MHz 11 45W
Ryzen 5 2600H 3.2 GHz 3.6 GHz VEGA 8 512SP 1100 MHz 8
Ryzen 7 2700U 9539 2.2 GHz 3.8 GHz VEGA 10 640SP 1300 MHz 10 15W
Ryzen 5 2500U 7900 2.0 GHz 3.6 GHz VEGA 8 512SP 1100 MHz 8
Ryzen 3 2300U 6288 4 (4) 2.0 GHz 3.4 GHz VEGA 6 384SP 1100 MHz 6
Ryzen 3 2200U 4462 2 (4) 2.5 GHz 3.4 GHz VEGA 3 192SP 1000 MHz 3

特徴

第2世代Ryzenモバイルは、12nmプロセス(第1世代は14nmプロセス)で製造されますが、下位のRyzen 3 3200UとAthron 300Uの2モデルについては14nmプロセスでの製造となります。

12nmプロセスでの製造は第2世代Ryzen デスクトップ版ですでに採用されています。
現行のIntelのモバイル向けCPU(KabyLake-R、AmberLake、WhiskyLake)は14nm(14nm+)プロセスなので、Intelに先行する形になります。

しかし、CES2019で発表されると見込まれている第3世代Ryzen(Zen2)は12nmプロセスを飛ばして7nmプロセスで製造とされているので、モバイル向けは一周遅れともいえます。
Intelも数ヶ月以内に10nmプロセスとなる「IceLake」の量産出荷を明言したので、こちらも遅れを取る形になります。

ちなみに、第2世代Ryzenモバイルは、第3世代Ryzenデスクトップ版の「ZEN2」コアアーキテクチャではなく、旧世代の「ZEN」コアアーキテクチャとなります。
「ZEN2」コアでのモバイル向け(第3世代Ryzenモバイル?)が出れば、「IceLake」とも戦えるんじゃないかと思いますが、いつになることやら…

このようにちょっと微妙な立ち位置になりそうな第2世代Ryzenモバイルですが、Intelの現行世代CPUに対しては優位性を持っているようです。

ただ、詳細な条件が不明なため、このグラフだけで判断するのは難しいです。

AMDの公式サイトに、上記とは別の比較結果が載っていたので転載します。

Cinebench R15 nT(CPU):
Core i5-8250U 対 Ryzen™ 5 3500U:524 対 651(AMD:24%/1.24倍高速)、
Core i7-8565U 対 Ryzen™ 7 3700U:619 対 688(AMD:11%/1.11倍高速)、

3DMark® Time Spy(GPU):
Core i5-8250U 対 Ryzen™ 5 3500U:399 対 907(AMD:127%/2.27倍高速)、
Core i7-8565U 対 Ryzen™ 7 3700U:444 対 967(AMD:118%/2.18倍高速)、

GPUとCPUの平均50:50:
Core i5-8250U 対 Ryzen™ 5 3500U:(0.5×1.24+0.5×2.27)= AMD:1.75倍高速、
Core i7-8565U 対 Ryzen™ 7 3700U:(0.5×1.11+0.5×2.18)= AMD:1.645倍高速。

Core i7-8565Uテスト・システム:Dell Inspiron 7586、2x4GB DDR4-2400、Samsung 850 EVO SSD、IntelグラフィックスHD 620(ドライバー24.20.100.6287)、Windows® 10 Pro x64(ビルド1803)。
Core i5-8250Uテスト・システム:HP Spectre 13t、2x4GB LPDDR4-2133、Samsung 850 EVO SSD、IntelグラフィックスHD 620(ドライバー24.20.100.6287)、Windows® 10 Pro x64(ビルド1803)。
AMD Ryzen™テスト・システム:AMD Reference Motherboard、2x4GB DDR4-2400、Radeon™ Vega10グラフィックス(ドライバー18.41-181105a)、Windows® 10 Pro x64(ビルド1803)。

もともと第1世代RyzenモバイルはIntel CPUに対して、シングルスレッド性能では負けていてマルチスレッドでは勝っている、グラフィック性能は圧勝というスペックでした。
なので、これらの結果だけでは、なんとも言えません。グラフィックが勝っているのは元からですし。

むしろユーザーが欲しいのは第1世代Ryzenモバイルとの比較だったと思うのですが、なぜ出さなかったんでしょうね?

話は変わって、第2世代RyzenモバイルにはHシリーズが存在します。
ゲーミングノート向けということですが、スペック自体はUシリーズと変わりません。
TDPを高く設定することで、高クロック動作を継続して行えるようにするのでは、というのが大方の見方のようです。

第1世代にもHシリーズは発表されていますが、搭載ノートは登場していません。
今回第2世代が発表されたことで、このままひっそりと消えていきそうです…

おまけ(Aシリーズ)

AMDの発表ではChromebook向けに第7世代Aシリーズ APUも発表されました。

プロセッサーナンバー コア数(スレッド数) 標準クロック 最大クロック L2+L3キャッシュ 内蔵グラフィック SP数 GPU最大クロック TDP
A6-9220C 2 (2) 1.8 GHz 2.7 GHz 1MB Radeon R5 192SP 720 MHz 6W
A4-9120C 1.6 GHz 2.4 GHz Radeon R4 600 MHz

こちらは28nmプロセスの製造となり、かなり旧式のものとなりますが、TDPは6Wと低く抑えられています。

ちなみにCES 2019ではAMDプロセッサ搭載の「HP Chromebook 14」が発表されましたが、こちらに搭載されているのは「AMD A4-9120」(Cは付きません)となり、今回発表されたAPUではありません。

関連リンク


Ryzen 5 2400G with Wraith Stealth cooler (amazon)

Radeon™ Vegaグラフィックス搭載のAMD Ryzen™モバイル・プロセッサー – AMD