変わった…のか…? Synology「DiskStation DS419slim」は前世代からの変更内容が微妙すぎる

NAS

2019年6月21日、NASメーカーのSynologyは、2.5インチドライブ専用の小型4ベイNAS「DiskStation DS419slim」を発表しました。

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スペック

※比較のため、前世代にあたる「DS416slim」のスペックを併記します。
※金額は記事執筆時点(2019年6月26日)での最安値です。

型番DS419slimDS416slim
メーカーSynology
価格44,680円31,127円
発売日2019/062016/03
105mm
高さ120mm
奥行き142mm
CPUMarvell Armada 385
1.33GHz Dual-Core
Marvell Armada 385
1.0GHz Dual-Core
内部フラッシュメモリ
メモリ512MB DDR3L512MB DDR3
最大メモリ×
ホットスワップ
SSD対応×
NIC
(1GbE)
2
NIC
(10GbE)
LA/PT
USB2.0
USB3.02
USB type-c
eSATA
PCIe
SDカード
HDMI
4K対応
DisplayPort
S/PDIF
オーディオジャック
スピーカー
赤外線
レシーバー
ハードウェア
暗号化
ハードウェア
アクセラレーション
×
IPカメラ
(無償)
2
IPカメラ
(最大)
8
仮想化
(VMWare)
×
仮想化
(Windows)
×
仮想化
(Citrix)
×
仮想化
(OpenStack)
×
仮想マシン
(VirtualBox)
×
仮想マシン
(Docker)
×
対応RAID0/1/5/6/10/Hybrid RAID
ファイルシステムEXT4
システム
ファン
60mm x 1
ノイズレベル20.3dB
Wi-fiUSBアダプタ
消費電力20.28W17.17W
重さ0.66kg
DTCP+
DTCP-IP
DLNA
iSCSIターゲット10
iSCSI LUN10
ユーザー数1024
グループ数256
並列接続数100128
共有フォルダ256
スナップショット×
read性能223.49223.31
write性能94.9877.49
read性能
(暗号化)
104.5386.7
write性能
(暗号化)
52.6642.49
備考2.5インチ専用

特徴

「DS419slim」は「DS416slim」のマイナーアップデート版とでも呼ぶような仕様となっています。
見た目は同じ、寸法も同じで、主な違いはCPU(SoC)の動作周波数が1.0GHzから1.33GHzに上がったこと、メモリがDDR3からDDR3Lになったこと、転送速度が上がったことくらいです。
なお、動作周波数が上がったことで、消費電力が若干増えています。

…正直変更箇所が小さすぎて、どう言及していけばいいのかわからなくなるレベルで困ります。

SoCのMarvell「Armada 385 88F6820」はASUSTOR「AS1002T/AS1004T」やSynology「DS216j」など、エントリー向けというか、最下位モデルに搭載されることの多いSoCです。
もともとはNASおよびワイヤレスAP向けに開発されたものです。

2コアのARM v7で最大1.6GHz(2.0GHzと書いてあるページもある)まで設定できます。
USBは3.0が2ポート、2.0が1ポートありますが、「DS419slim」ではUSB2.0は使われていません。

実はGbEも3ポートあるのですが、実装は2ポートです。スペースの関係でしょうか。

「88F6820」はSATAが2ポートしかないので、残り2ポートはおそらくPCIe Gen2から変換しているものと思われます。
上位の「88F6828」はSATAが4ポートあるので、「88F6828」にアップグレードして、PCIeスロットを設けたりしたら、「DS416slim」からの分かりやすい進化となったと思います。
まぁそれをするとエントリークラスではなくなってしまいますね。

メモリは512MBで据え置きです。前述の通り、DDR3からDDR3Lとなっています。
ここもせめて1GBになっていれば、進化要因と出来たのですが…
512MBしかないため、仮想マシンは動かせません。

「DS419slim」の前後です。
ドライブトレーは背面からの挿入となり、むき出しのままとなっています。ちょっと面白いですね。
ドライブトレーは2.5インチ専用ながら12.5mm厚まで対応しており、現状の2.5インチHDDの最大容量である5TBを4つ使って、20TBのNASを作ることもできます。

各種インターフェースです。
変わっているのは電源ボタンが側面にあることでしょうか。

前面にはUSB3.0が1ポートとLED群、背面にはドライブベイと2つのLANポート、USB3.0が1ポートになっています。シンプル過ぎます…

上部は中心が盛り上がっていて排気スロットとなっています。
「DS419slim」は底面吸気(おそらくはファンが底面にあります)、上面排気です。

サイズは本当にコンパクトで、105×120×142mmです。
身近なもので例えると、ティッシュペーパーボックスを2段に重ねて、奥行きを3分の2にしたくらいです。机の上に置いてもあまり邪魔にならない大きさですね。

まとめ

「DS419slim」は「DS416slim」からの変化があまりにも少ないので、メモリを増やすとか分かりやすい進化を見せて欲しかったです。

税別店頭予想価格は40,180円前後となっていますが、 45,000円弱〜48,000円強位の値段がついています。
6月21日発売開始なのに、確認できたショッピングサイトでは、商品ページはあるものの、お取り寄せだったり販売休止中だったりと、今のところ販売は確認できていません。

一方「DS416slim」はほとんど変わらないスペックで最安値31,127円となっており、2割以上の差となっています。
「DS419slim」の紹介記事ではありますが、現時点では「DS416slim」で十分じゃないかと思います。

関連リンク

Synology 4ベイオールインワンNASキット DiskStation DS416slim

価格:
31,127円

(2019/06/26 23:56時点 )

DiskStation DS419slim – Synology
ニュースリリース – Synology ※英語

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