2019年7月16日、レノボ・ジャパンは「Transform 3.0 Tokyo」の基調講演にて超小型PC「ThinkCentre M90n-1 Nano」およびエッジコンピューティング向け超小型PC「ThinkCentre M90n-1 Nano IoT」を発表、発売を開始いたしました。
販売ページ:「ThinkCentre M90n-1 Nano」、「ThinkCentre M90n-1 Nano IoT」
スペック
メーカー | Lenovo | |
型番 | Think Centre M90n-1 Nano | Think Centre M90n-1 Nano IoT |
価格 | 102,600円〜 | 68,040円〜 |
発売日 | 2019/07 | |
幅 | 179mm | |
奥行き | 88mm | |
高さ | 22mm | 34.5mm |
容量 | 0.33L | 0.55L |
OS | Windows 10 Windows 10 IoT | |
CPU | Core i7-8665U Core i5-8365U Core i5-8265U Core i3-8145U | Core i3-8145U Celeron 4205U |
CPU世代 | WhiskyLake | |
Passmark値 | 2351 / 8941 2289 / 8418 2125 / 7977 2156 / 5468 | 2156 / 5468 1007 / 1953 |
ベース周波数 | 1.9GHz 1.6GHz 1.6GHz 2.1GHz | 2.1GHz 1.8Ghz |
バースト周波数 | 4.6GHz 4.1GHz 3.9GHz 3.9GHz | 3.9GHz – |
グラフィックチップ | UHD 620 | UHD 620 UHD 610 |
コア/スレッド数 | 4C/8T 4C/8T 4C/8T 2C/2T | 2C/4T 2C/2T |
TDP | 15W | |
チップセット | ||
メモリ | 8 / 16GB DDR4-2666 | 4GB DDR4-2666 |
メモリスロット | × | |
メモリ最大 | × | |
ストレージ | 128GB(NVMe,2242) 256GB(NVMe,2280) | |
SATAポート数 | × | |
M.2 | Key M x 2 Key E x 1 | Key M x 2 Key E x 2 |
mSATA | × | |
USB2.0(内部) | × | |
USB2.0(外部) | × | Rear x 1(Celeron) |
USB3.0(内部) | × | |
USB3.0(外部) | Front x 2(Gen2) Rear x 2(Gen2) | Front x 2(Gen2) Rear x 1(Gen2,Core i3) |
USB type-C | Front x 1(Gen2) Rear x 1(Gen2) | |
SDカード | × | |
LAN | 1GbE x 1 | 1GbE x 1 / 2 |
Wi-fi | 802.11 ac Intel AC9462 Intel AC9560 | |
Bluetooth | 5.0 | |
D-Sub | × | |
DVI | × | |
HDMI | × | |
4K対応(HDMI) | – | |
DisplayPort | Rear x 1 | |
4K対応(DP) | ||
シリアルポート | × | Front x 2 |
S/PDIF | × | |
オーディオジャック | Front x 1 | |
サウンドチップ | ||
光学ドライブ | × | |
PCI-Eスロット | × | |
eSATA | × | |
赤外線 | × | |
Optaneメモリ対応 | ||
最大消費電力 | 65W | |
電源 | 65W | |
ノイズレベル | – | |
VESA | ||
付属品 | キーボード マウス 無線LANアンテナ | |
その他 | ファンレス |
特徴(ThinkCentre M90n-1 Nano)
「ThinkCentre M90n-1 Nano」と「ThinkCentre M90n-1 Nano IoT」は、似ていながらまったく違う機種となっています。
「ThinkCentre M90n-1 Nano」は薄型コンパクトで、「ThinkCentre」シリーズ史上最小の製品となっています。
横幅179mmというのはゴルフボール(直径42.67mm以上)4個分強にあたり、奥行きは88mmで2個分強となります。厚さは22mmなので、ゴルフボールの半分ちょっとですね。
既存の製品(おそらく「ThinkCentre M920q Tiny」)と比較すると、本体とUSBドックくらいの差に見えます。
というか比較で調べてみたら「ThinkPad USB3.0 プロドック」が150mm×80mm×32mm、「ThinkCentre M90n-1 Nano」が179mm×88mm×22mmなので、フットプリントは一回り大きい程度の差でした。やっぱUSBドックじゃん。
CPUは、WEB直販モデルがCore i5-8265U/Core i3-8145Uで、Core i5-8265UモデルはカスタマイズでCore i5-8365Uが選択できます。
このうちCore i5-8365UはvProに対応しています。
vProとはセキュリティ機能と運用管理機能が付加されていることを示すもので、企業内における集中管理や遠隔操作を行う環境では必須と言えるものです。
販売代理店モデルではCore i5-8265U/Core i3-8145Uに加え、Core i7-8665Uのモデルがあります。Core i7-8665UもvPro対応です。
メモリはオンボードで基本が8GBです、販売代理店向けのCore i7-8665U搭載モデルのみ16GBとなっています。
ストレージがちょっと変わっていて、128GB SSD(2242サイズ)か256GB SSD(2280サイズ)という、不思議な選択肢になっています。
「ThinkCentre M90n-1 Nano」は小さいながらも内部にM.2スロットを3つ(Key E×1、Key M×2)持っており、そのうち2つがSSD(2280)用です。
あとから増設が可能なのでそこまで気にする必要はありませんが、2242サイズはSATA接続のものが多く、NVMe接続というのは珍しいです。発熱は大丈夫なんでしょうか…?
1.電源ボタン
2.USB3.1 Type-C(Gen2)
3.USB3.1(Gen2)
4.コンボジャック
5.ACアダプター電源ジャック
6.DisplayPort
7.USB3.1(Gen2)
8.USB3.1 Type-C(Gen2,DP出力)
9.イーサネット・コネクター(RJ-45)
10.セキュリティ キーホール
インターフェースです。USBが合計6ポートあり、全てUSB3.1 Gen2(10Gbps)となっています。
一般的なPC並に揃っていますが、やっぱりUSBドックと言われても否定できない感じなのがなんとも…
特徴(ThinkCentre M90n-1 Nano IoT)
「ThinkCentre M90n-1 Nano IoT」は”IoT”とあるように、エッジコンピューティングに特化したモデルです。
「ThinkCentre M90n-1 Nano」に大型の放熱フィンをつけたような見た目になっています。
ファンレスなのですが、側面にはパンチ穴があり、密閉はされていません。
MIL規格準拠と書いていますが、詳細は不明です。
やるなら完全に密閉して防塵等級(IP5Xとか書かれるやつです)も取るくらいしないと、「ThinkCentre M90n-1 Nano」との差別化が微妙なところで終わってしまう気がするのですが、どうなんでしょう…?
「ThinkCentre M90n-1 Nano」と同じく「ThinkCentre M920q Tiny」との比較です。なぜ積み上げた…
放熱フィンがあると流石にUSBドックぽさはなくなります。
CPUはCerelon 4205UかCore i3-8145Uとなります。どちらもvPro非対応です。
この放熱フィンだと、上位のCPUは厳しいんでしょうね。
メモリは4GBオンボードで増設はできません。
ストレージは「ThinkCentre M90n-1 Nano」と同じく128GB SSD(2242サイズ)か256GB SSD(2280サイズ)となっています。
内部は「ThinkCentre M90n-1 Nano」と少し違っていて、M.2スロットが4つ(Key E×2、Key M×2)になっています。
無線用のスロットが2つあるため、「ThinkCentre M90n-1 Nano IoT」はWi-fi以外にもLTEやLoRa(「Long Range」が由来で、省消費電力、長距離の無線通信方式の一つ)に対応することができます。
LTEモデルは後日登場予定です。
インターフェースは「ThinkCentre M90n-1 Nano」とはかなり違っています。
目につくのは2つのシリアルポートと2つのLANポートですね。
USBは1ポート減っています。また、Celeronモデルでは背面のType-AがUSB2.0になります。
Celeronモデルは他にもLANポートが一つとなります(どちらがなくなるかは不明)。
天面と底面です。
よくみると底面にも浅い溝が刻まれています。
まとめ
小さいは正義。というわけではありませんが、NUCとは違ったアプローチでの小型化というのも面白いです。
価格については「ThinkCentre M90n-1 Nano」は定価102,600円〜となっていますが、実売は74,000円〜です。
「ThinkCentre M90n-1 Nano IoT」はスペックが低いぶん安く、68,040円(実売56,000円弱〜)となっています。
上では書いていませんでしたが、モデルごとに無線LANがオプションになっていたりするので、購入するときは気をつけてください。(とはいえM.2カードなのであとから好きなものを増設するのも手ですが)
2.5インチストレージこそ入らないものの、最近ではM.2 SSDでも十分な容量が確保できるので、今後こういうのが増えていくかも知れないですね。
関連リンク
ThinkCentre M90n-1 Nano - Lenovo
ThinkCentre M90n-1 Nano IoT - Lenovo
ニュースリリース – Lenovo
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