2019年12月18日、USB充電器やPC周辺機器でおなじみのAnkerから、2種類のLEDプロジェクター(FHD解像度の「Nebula Cosmos」と、4K+3D音響の「Nebula Cosmos Max」)が、国内クラウドファンディングサイトのmakuakeに登場しました。
プロジェクターの常識を覆す。4K+3D音響対応Nebula Cosmos Max:makuake
スペック
メーカー | Anker | |
モデル名 | Nebula Cosmos Max | Nebula Cosmos |
解像度 | 3840×2160 | 1920×1080 |
輝度(ANSIルーメン) | 1500 | 900 |
ディスプレイチップ | 0.47インチDMD | 0.33インチDMD |
スクリーンサイズ | 30〜150インチ | 30〜120インチ |
スクリーン距離 | 0.5〜3.58m | 0.5〜3.28m |
ランプ寿命 | 約30000時間 | |
スローレシオ | 1.2 : 1 | |
スタティックコントラスト | 1000 :1 | |
ダイナミックコントラスト | 100000 : 1 | |
HDR | HDR10、HLG | |
台形補正 | 垂直、水平(±40°) | |
オートフォーカス | 対応 | |
自動反転 | 対応 | |
スクリーンサイズ調整 | 対応 | |
スピーカー | 10W x 4 | 10W x 2 |
サウンド | Dolby® Digital Plus Sound Dimension | |
OS | Android 9 | |
CPU | Amlogic T962X2 | |
RAM | 2GB | |
ROM | 16GB | 8GB |
Wi-fi | 802.11ac | |
Bluetooth | BLE5.0 / A2DP | |
インターフェース | HDMI x 2 USB(2.0) x 2 | |
消費電力 | 150W | 120W |
サイズ | 351×249×99mm | 290×198×91mm |
重量 | 2994g | 1496g |
特徴
「Nebula Cosmos」シリーズは前述の通り、FHD解像度の「Nebula Cosmos」と、4K+3D音響の「Nebula Cosmos Max」の2モデルがあります。
Ankerは「Nebula」というプロジェクターブランドを展開しており、「Cosmos」と「Cosmos Max」はその最新モデルに位置づけられます。
「Cosmos」と「Cosmos Max」の一番大きな違いは解像度ですが、輝度とスピーカーの数、大きさも異なっています。
OSやインターフェース、ランプ寿命などは共通しています。
がじぇっとりっぷ的に大きな特徴だと思っているのが輝度で、LEDプロジェクターながら1500ANSIルーメン(「Cosmos」は900ANSIルーメン)となっています。
LEDプロジェクターは高輝度製品はかなり高額になりがちで、例えば以前に紹介した短焦点4Kの「ilumee」は、900ANSIルーメンで1699ドル(約184,000円)でした。
1500ANSIルーメンというと、少し暗くした程度の部屋でもしっかり見えるレベルです。
PVから抜き出したものなので合成かもしれませんが、だいたいの明るさのイメージとしては間違っていないと思います。
同じくPVからの抜き出しで暗いところでのイメージです。
本当にここまでくっきりと明るいのかは、体験したことがないのでなんとも言えませんが、実際と違いすぎてもクレームが来るでしょうし、そこまで違いはないんじゃないかと思っています。
残念なのは短焦点ではない点で、「Cosmos Max」は30〜150インチまで対応していますが、スクリーン距離は0.5〜3.58mとなっています。100インチだと約2.7mです。
当然ですが離れれば離れるほど暗くなるので、150インチで表示しようと思えば部屋を相当暗くする必要があります。
これが短焦点であればスクリーンまでの距離が短いので、もう少し明るくても大丈夫なのですが…
あと、一般家庭で大画面にする場合、3m以上離そうとすると場所が限られてしまいます。
六畳間の長辺の端から端でギリギリ150インチにできるかどうかですね。
もう一点気になるのは、フレームレートが記載されていないことでしょうか。
調べたらKickstarterのFAQタブの中で60Hzと書かれていましたが、分かりやすいところに書かれていないのはどうなんでしょう。
また、「ダイナミック・スムージング」でフレームレートを上げることで素早い動きなどを鮮明に映し出す、とは書かれていますが、仕組み(中間画像を合成するのか、黒画面を挟むのかなど)については書かれていません。
本体スペックはCPU(SoC)にAmlogic T962X2、メモリは2GB、ストレージは16GB(「Cosmos」は8GB)となっています。
インターフェースはHDMI×2とUSB2.0×2、S/PDIFです。
有線LANはありませんが、Wi-fiは802.11ac(Wi-fi 5)に対応しています。ミラーリングはMiracastとAirplayに対応、音声遅延は約50msです。
T962X2は、UHDスマートTV向けのSoCです。
このSoCがまたよくわからなくて、ひとつ下のT962Xはクアッドコアの1.5GHz Cortex-A53+Mali-450 MP3(3コア)となっているのですが、T962X2はクアッドコアの1.9GHz Cortex-A55+Mali-G31 MP2(850Mhz)で中身はまったくの別物みたいになっています。
ところが「Cosmos Max」のPVではGPUがMali-450(4コア)と書かれているんですよね。
Mali-450は4Kp60(60Hz)、 Mali-G31は4Kp75(75Hz)なので性能も違っているのですが…
OSはAndroid9.0です。
SoCがエントリーよりのミドルクラス(ベンチマークは見つかりませんでしたが、Antutuで10万点は超えないと思われます)なので、本体のみでゲームをプレイするというのは厳しいでしょう。
ハイエンドスマホを接続してプレイするとか、YoutubeやNETFLIXなどのストリーミングで4K表示は余裕でこなせます。
スピーカーは「Cosmos」が10W×2、「Cosmos Max」が10W×4です。
360°展開とありますが全方向均等配置ではなく、レンズの左右に2個ずつの、10W×2×2とでも呼ぶべき配置になっています。
スピーカーの邪魔をするファンの駆動音については32dBです。音の大きさとしてはささやき声、深夜の郊外と同程度です。これは消費電力の小さな(といっても120〜150Wですが)LEDプロジェクターならではです。水銀灯だと350〜450Wなので1/3です。
プロジェクターとしてはオートフォーカス、リモコンからのサイズ調整、自動反転(天井取り付け)、±40°の台形補正などの機能を備えています。
プロジェクターを触ったことのある人ならオートフォーカスのありがたさは分かると思います。ものが当たってぼやける映像…レンズを回したら逆方向…慌てて回しすぎてまたぼやけ…突き刺さる参加者の視線…うっ、頭が…
まとめ
「Nebula Cosmos Max」は2019年10月23日〜12月22日まで、Kickstarterでファンディングを行っており、160万ドル近くを集めています。
Kickstarterでの早期割引価格はFHDモデルで429ドル(約4.7万円)、4Kモデルで1099ドル(約12万円)(付加価値税(VAT)込み、関税込み、送料別)でした。
makuakeでの価格は限定400個で定価の30%オフでFHDモデルが税込55,986円、4Kモデルが限定200個で税込134,985円となっています。4Kモデルの30%オフはすでに売り切れています。
送料については記載がありませんでした。
日本での販売ということでPSEや技適も取得予定です。
「Cosmos Max」も4Kプロジェクターとしては安いのですが、「Cosmos」が安いなぁと。
これで短焦点だったら言うことがないのですが、設置スペースがあるのなら十分買う価値はあると思います。
関連リンク
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