2019年12月21日、Planet Computersは物理キーボードの付いたクラムシェル型のAndroidデバイス「Cosmo Communicator」を国内発売しました。
※「Cosmo Communicator」の国内販売はリンクスインターナショナルが販売代理店を務めています。
Planet Communicationsは2018年12月に「Gemini PDA」を国内発売しており、その際もリンクスインターナショナルが販売代理店を務めていました。
スペック
※比較として前世代にあたる「Gemini PDA」を併記しています。
メーカー | Planet Computeres | |
名称 | Cosmo Communicator | Gemini PDA |
発売日 | 2019/12 | 2018/12 |
実売価格 | 96,800円 | 7万円台 |
OS | Android 9.0 | Android 8.1 |
CPU | Mediatek P70 (2.0GHz A73 x 4、2.0GHz A53 x 4) | Mediatek Helio X27 (2.6GHz A72 x 2, 2.0GHz A53 x 4, 1.6GHz A53 x 4) |
GPU | Mali G72 MP3 | Mali T880-MP4 |
メモリ | 6GB | 4GB |
メモリ規格 | LPDDR3 | |
ストレージ | 128GB | 64GB eMMC |
画面 | 5.99インチ 1.91インチ(背面) | 5.99インチ |
解像度 | 2160*1080 570*240(背面) | 2160*1080 |
ベゼル幅 | 太 | |
表面 | 耐傷ガラス | |
タッチ対応 | ○(背面も対応) | ○ |
USB3 type-c | 2(2.0?) | |
USB PD | ○ | |
HDMI | USB経由 | |
LANポート | – | |
wi-fi | 802.11 ac | |
Bluetooth | 4.2 | 4.1 |
カードリーダー | microSDXC | microSD |
Webカメラ | 5M(フロント) 24M(リア) | 5M(フロント) 5M(リア、オプション) |
赤外線カメラ | × | |
NFC | ○ | × |
指紋センサー | ○ | × |
オーディオジャック | ○ | |
マイク | デュアル | |
スピーカー | ステレオ | |
スピーカー位置 | 画面左右側面 | |
キーピッチ | 約14mm | |
キーストローク | ||
キーボードバックライト | ○ | × |
バッテリー | 4220mAh | |
稼働時間 | ||
ACアダプタ | DC 5V /2A | |
充電時間 | ||
急速充電 | ○ | |
幅 | 171.4mm | |
奥行き | 79.3mm | |
高さ | 17.3mm | 15.1mm |
重量 | 0.326kg | 0.31kg |
開口角度 | ||
SIM | nanoSIM x 2 (microSD排他) | microSIM x 1 |
LTE | FDD : Band 1/2/3/4/5/7/8/11/ 18/19/26/28/41/71 TDD : Band 41 | 1/2/3/4/5/7/12/17/20/41 |
カラー | スペースグレイ ゴールドプレート | |
センサー | A-GPS 加速度センサー コンパス 光センサー ジャイロ 磁気センサー | |
その他特徴 | DSDS対応 eSIM FMラジオ | eSIM |
特徴
「Cosmo Communicator」は2018年11月にクラウドファンディングサイトのIndiegogoに登場した、Androidデバイスです。

CPU(SoC)はMediatek P70で、ARM Cortex-A73×4+A53×4の8コア構成、GPUはMali-G72 MP3です。
Antutuベンチマークでは15〜16万点のミドルクラスです。「Gemini PDA」のHelio X27が9万点台なので、70%アップくらいでしょうか。
ただGPUがちょっと弱めなので、ゲームがヌルヌル動くというのは難しいでしょう。
メモリは6GBとハイエンド並、ストレージも128GBでmicroSDXCスロットも備えています。
「Cosmo Communicator」および「Gemini PDA」のデザインは、1980年代から90年代にかけてPDA市場を開拓した「PSION」のデザイナーMartin Riddiford氏です。
「PSION」ではピンとこないかもしれませんが、Symbian OSの大元と説明すれば「!」となる人は多いんじゃないでしょうか。
なお、「PSION」の創立者David Potter氏もPlanet Computers社に携わっているため、実は「Cosmo Communicator」はPDAの源流に近いところに位置づけられるデバイスだったりします。
背面には2インチのサブディスプレイが搭載されており、ディスプレイを開かなくても着信や確認をしたり、背面カメラでの自撮り確認に使ったりすることができます。
USBは左右についており、どちらもType-Cです(2.0か3.0かは不明です)。
キーボードは左右幅いっぱいのメンブレン方式、キーピッチは約14mmです。
おそらくここは「Gemini PDA」から変わっておらず、「Gemini PDA」のレビューを見ると狭さに慣れれば打ちやすいと高評価でした。
まぁ、20代以下はテンキー入力のほうが慣れ親しんでいるかもしれませんが…
背面ディスプレイ以外で「Gemini PDA」から進歩したものは、Bluetooth(v4.1→v5.0)、背面カメラ(オプション5MP→24MP)、NFC(非搭載→搭載)、指紋リーダー(同)、キーボードバックライト(同)、SIMカード(micro x1→nano x2)、そしてLTEの対応周波数帯です。
「Cosmo Communicator」のLTE通信対応周波数帯は以下のようになっています。
LTE FDD : Band 1/2/3/4/5/7/8/11/18/19/26/28/41/71
LTE TDD : Band 41
Carrier Aggregation : CA_1/CA_3
これはプラチナバンドを含む全キャリアの使用周波数帯を全てカバーしています。
DoCoMo:B1/B3/B19
au:B1/B18
Softbank:B1/B3/B8
OSはAndroid9.0ですが、Sailfish OS、Debian、Kaliにも対応しており、クアッドブートが可能です。
「Gemini PDA」でも可能だった機能ですが、「Cosmo Communicator」にも引き継がれています。
まとめ
「Cosmo Communicator」の国内販売は2019年8月22日に発表され、9月末発売予定となっていましたが、3ヶ月遅れでようやく販売されることとなりました。
「Cosmo Communicator」の価格は税抜き88,000円、税込だと96,800円です。
Indiegogoでの定価が81,983円(関税・送料別)であることを考えると良心的な価格なのですが、早期割引が60,092円(31%オフ)だっただけに、高く感じてしまいます。
ミドルクラスの性能でハイエンドクラスの価格は購入に躊躇しますが、そのユニーク性は唯一無二といえます。
ちなみに前世代の「Gemini PDA」の国別シェアは日本が25.8%で一位だったそうで(2位は本国イギリスの18.1%)、前述のLTE周波数帯もこのことを受けての”日本仕様”なんだとか。
・・・まぁ、日本人(というかおっさん世代)はPDA好きですもんね。
関連リンク
Cosmo Communicator (10-101-JPN-J)
Cosmo Communicator:Planet Computers
Cosmo Communicator:リンクスインターナショナル
Cosmo Communicator:Indiegogo
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