2020年3月3日、韓国のAnyractive社はクラウドファンディングのKickstarterで、書き込み・共有のできるプロジェクターセット「GoTouch Beam」のファンディングを開始しました。
GoTouch Beam: Project a World of Imagination on Any Surface:Kickstarter
スペック
特徴
「GoTouch Beam」は書き込み用の「GoTouch Pen」と「GoTouch Buddy」、GoTouch対応プロジェクタの「GoTouch Beam」のセットです。
「GoTouch」そのものは2018年に発売、国内でも販売されています。
国内クラウドファンディングサイトのmakuakeでは1500万円を集めていますね。
「GoTouch Beam」付属の「GoTouch Buddy」は、センサーとしての性能はそのままにバッテリーや角度調整を省いた廉価版になるようです。
で、「GoTouch」はなんぞやというと、ディスプレイにペンタッチ機能を付与するガジェットです。
4K CMOSカメラを内蔵する「GoTouchセンサー」が読み取った「GoTouch Pen」のポインタの位置と、「GoTouch Pen」から送られてくるクリック情報(圧力入力方式)を合わせて、疑似的にタッチパネル相当のことができるようになります。
PCやスマホなどとはBluetoothで接続し、「GoTouchアプリ」経由で画面への書き込み、ファイルへの保存を行います。
「GoTouchアプリ」はWindows, Android, iOS, Mac用が用意されています。
上の画像はWindowsアプリのスクリーンショットになります。
「GoTouchアプリ」は他にグループ機能(月額500円)があり、最大30人に表示内容を配信・共有することもできます。
前述のとおり、「GoTouchアプリ」はAndroid版が用意されているため、Android内蔵プロジェクターと組み合わせれば、画面に書き込めるプロジェクターとなります。
それが今回の「GoTouch Beam」です。
Androidを内蔵しているので、「GoTouch Pen」「GoTouchセンサー(GoTouch Buddy)」の情報をプロジェクター(GoTouch Beam)自身が受け取り、スタンドアロンで表示・書き込みが可能で、インターネットにつなげば前述の配信も可能です。
プロジェクターのサイズは198×122×48mm、重さは650gと、タブレットを3枚重ねたくらいのサイズ・重量です。
ネイティブ解像度は1280×800で、エントリー~ミドルクラスです。
最近はネイティブで4Kなプロジェクタも増えてきているので、せめてフルHD(1920×1080)は欲しかったところです(一応4K入力には対応しています)。
Androidマシンとしては最低限に近いスペックで、CPUはクアッドコアのCortex-A7、GPUはMali-450 MP2です。
メモリは2GB、ストレージは16GB、OSはAndroid6.0なのでちょっと古いですね。
変わっているのはバッテリーを内蔵(3.7V 7800mAh)している点で、駆動時間は3時間となっています。
サイズ・重量と合わせて考えると、モバイルプロジェクターの範疇ですね。
天板にはタッチパッドが内蔵されており、こちらも最近のプロジェクターのトレンドの一つです。
真ん中よりのところにカメラっぽいものが見えますが、オートフォーカスと自動補正用っぽいです。
ランプはLEDで3500ルーメンとなっていますが、一方で350ANSIルーメンとも記載されています。
350ANSIルーメンは、30インチくらいまでなら明るい会議室でも問題なく、100インチになると部屋を暗くしないと視認が厳しい程度の明るさです。
100ルーメンや200ルーメンが多いモバイルプロジェクターの中ではましな部類ではありますが、実用上はもうちょっと明るさが欲しいところです。
まぁ、プロジェクターは明るくすると消費電力も増えるのですが…
LEDなのでランプ寿命は2万時間と、こちらはありがたいですね。
入力は現代的なプロジェクタらしく、USB(2.0+3.0)、HDMI(MHL対応)、microSD、有線LAN、無線LAN、AV入力に対応しています。
USBの片方は「GoTouch Buddy」の給電に使われます。
パッケージ内容はプロジェクタ本体(GoTouch Beam)、ペン(GoTouch Pen)、センサー(GoTouch Budyy)のほかに、リモコンと電源アダプタ、ペンキャップが付属します。
まとめ
「GoTouch Beam」のファンディング価格は399ドル(約43,000円)となっています。
「GoTouch」の販売価格が20,000円ちょっとなので、その廉価版とモバイルプロジェクタのセットと考えれば、こんなもんでしょう。
これでネイティブ解像度がフルHDだったら安いと言い切れるのですが…
350ANSIルーメンなのはもうちょっと頑張ってほしいところですが、AmazonなんかではそもそもANSIルーメンの記載がないものが多い中で、はっきり書いてあるだけ親切です。
ただ、「GoTouch Beam」はあくまで手ごろな価格で書き込みできるプロジェクターセットが買えるものであって、予算があるのなら単品の「GoTouch」と明るいプロジェクターを買った方が幸せになれるかもしれません。
なお、「GoTouch Beam」のファンディング終了は2020年4月8日、発送は2020年6月となっています。
関連リンク
GoTouch Beam: Project a World of Imagination on Any Surface:Kickstarter
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