2020年5月28日、SBCメーカーのUDOOは、Ryzen搭載SBCをベースにしたNUCベアボーン(ややこしい…)の「UDOO BOLT GEAR」を発売いたしました。
UDOO BOLT GEAR:UDOO shop
スペック
CPU | Ryzen Embedded V1605B |
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メモリ | SO-DIMM DDR4-2400×2 |
ストレージ | M.2 Key M(2280) M.2 Key B(2260) SATA×1 |
network | 802.11ac+BT4.2 |
USB | 3.2Gen2(Type-C)×2 3.0×2 |
映像出力 | HDMI(2.0a)×2 |
サイズ | 120×120×-mm |
特徴
「UDOO BOLT GEAR」は、ぱっと見はえらく見た目の格好いい、120mm四方のNUCサイズPCです。
ちょうど2年前に紹介した、「UDOO BOLT」がベースになっているようで、CPUからして上位にあたる「UDOO BOLT V8」からeMMCを削除したものが使われているようです。(でも使われているボードの写真は同じものなんですよね…)
CPUには組み込み向けのAMD Ryzen Embedded V1605Bが搭載されています。
組み込み向けではありますがその性能は侮りがたく、モバイル向けRyzen 5に匹敵します。
これだけのスコアであれば、たいていの作業において不足を感じることはないでしょう。
「UDOO BOLT GEAR」はベアボーンなので、メモリ・ストレージ・OSは自前で用意する必要があります。
メモリはSO-DIMM DDR4-2400が2スロットで、さりげなくECC(エラーチェック&修正機能、サーバー向けでよく使われる)をサポートしています。
最大容量は32GBです。同じV1605Bを搭載したASRock「4×4 BOX-V1000M」では非公式ながら64GBを認識したというレビューがありましたので、「UDOO BOLT GEAR」でも64GBメモリをできる可能性は高いです。
ストレージはSATA+M.2 Key-M(2280)+M.2 Key-B(2260)という、トリプルストレージが可能です。
Key MがPCIe Gen3 x4接続で、Key Bがx2接続です。
Key-B自体はM.2 SATA SSDで見かけますが、2260サイズはあまり見かけません(Amazonで確認したところ、2種類ヒットしました)。
Wi-fiはM.2 Key-E(2230)スロットで、Intel 3168NGW(最大433Mbps、BT4.2)カードとアンテナが付属します。
802.11ax(Wi-fi 6)に対応した、Intel AX200カードでも2,000円台なので、ここはサッサと入れ替えるべきでしょう。
そして他のNUCにはないのが、ATmega32U4を介した、Arduino互換I/Oです。
これの存在によって、I2CやらGPIOやらを直接つなぐことができます。
筐体
「UDOO BOLT GEAR」の筐体は、見た目もさることながら、冷却に強そうなデザインをしています。
▲下側にスペースを作って本体を浮かせたデザインって、なんかいいですよね。
▲このケース自体のつくりはシンプルです。
個人的にはスイッチは天面ではなくフロントの方がいいのですが、これは好みとしか言いようがないです。
あと、底面にもスリットが欲しいところです。
▲ボードの表裏です。
CPUにはおそらく60mmのファンが使われています。
裏側にはM.2スロットが並んでいます。
▲インターフェースです。
背面のUSB Type-CはUSB3.2 Gen2なので、最大10Gbpsでのデータ転送に対応しています。
また、ALTモードでのDispklayPort出力にも対応しており、HDMIと合わせて、最大でクアッドディスプレイが可能となっています。
▲サイドにはちゃんとArduino互換I/Oが顔を出しています。
この手のケースって内部ピンヘッダからのケーブルを出すスペースがないとかが多いのですが、Arduino互換I/Oが売りの一つだけに、さすがにきちんと用意されています。
また、SATA端子もここに並んでおり、SATAストレージはケーブル内部には収まらないスタイルです。
おそらくは3.5インチ HDDにも対応しているとは思いますが、3.5インチHDDのサイズってだいたい145×100×25mmくらいなので、一緒に置くにはでかすぎますね。
どうせならeSATAにした方が良かったかも。
▲パッケージはシンプルです。
コンセントケーブルはEU向け(Cタイプ)とUSA向け(Aタイプ、日本と同じ)の両方が付属します。
日本でもそのまま使えるのはありがたいですね。
まとめ
「UDOO BOLT GEAR」の価格は定価449ドル(約49,000円)ですが、先着1000台限定で399ドル(約43,400円)となっています。
実のところ、ケース自体も2年前のKickstarterでのファンディング当時からあったのですが、メモリやSATAケーブルまで付随したキットのみで選択できるものでした。
「UDOO BOLT GEAR」と同じような、本体と電源とケースだけってプランがなかったんですよね…
当時だと「UDOO BOLT GEAR」のパッケージに8GBメモリ(4GB×2)、HDMIケーブル、SATA/SATA電源ケーブルが追加されて482ドル(早期コースで452ドル)、メモリが16GBだと564ドル(早期534ドル)、メモリ32GBだと729ドル(早期699ドル)でした。
2年前の価格と比較するのもあれですが、いまどき16GBメモリでも8,000円前後ですし、限定価格なら当時よりも安くなるので、納得のいく範囲です。
というか、Intel NUCのCore i5モデルよりちょっと安いくらいなので、この値段ならまだまだ通用するんじゃないかと。
デザインも格好いいですし、今でも全然アリですね。
関連リンク
UDOO BOLT GEAR:UDOO shop
UDOO BOLT GEAR:UDOO
ニュースリリース:UDOO
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