これで399ドル! 「UDOO BOLT GEAR」はArduino付きRyzen NUCベアボーン

シングルボード

2020年5月28日、SBCメーカーのUDOOは、Ryzen搭載SBCをベースにしたNUCベアボーン(ややこしい…)の「UDOO BOLT GEAR」を発売いたしました。

UDOO BOLT GEAR:UDOO shop

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スペック

CPURyzen Embedded V1605B
メモリSO-DIMM DDR4-2400×2
ストレージM.2 Key M(2280)
M.2 Key B(2260)
SATA×1
network802.11ac+BT4.2
USB3.2Gen2(Type-C)×2
3.0×2
映像出力HDMI(2.0a)×2
サイズ120×120×-mm
詳細スペックを見る
メーカーUDOO
型番UDOO BOLT GEAR
価格399ドル
発売日2020/05
120mm
奥行き120mm
高さ
容量
CPURyzen V1605B
CPU世代Zen
ベース周波数2.06GHz
バースト周波数3.6GHz
グラフィックチップRadeon Vega 8
コア/スレッド数4C/8T
TDP12W
チップセット
メモリインターフェイスSO-DIMM DDR4-2400
メモリスロット2
メモリ最大32GB
ECC対応
ストレージ
SATAポート数1
M.2Key M(2280) x 1
Key B(2260) x 1
mSATA
USB2.0(内部)
USB2.0(外部)
USB3.0(内部)
USB3.0(外部)Front x 2(Gen1)
USB type-CRear x 2(Gen2)
SDカード×
LAN1GbE x 1
Wi-fiKey M(2230) x 1
Bluetooth
D-Sub
DVI
HDMIRear x 2(2.0a)
4K対応4K/60Hz
DisplayPort
シリアルポート
S/PDIFRear x 1
オーディオジャックFront x 1
サウンドチップACL888
光学ドライブ
PCI-Eスロット
eSATA
赤外線
Optaneメモリ対応
最大消費電力
電源65W
USB PD
ノイズレベル
VESA
付属品
その他Arduino互換I/O
(Atmega32U4)

特徴

「UDOO BOLT GEAR」は、ぱっと見はえらく見た目の格好いい、120mm四方のNUCサイズPCです。
ちょうど2年前に紹介した、「UDOO BOLT」がベースになっているようで、CPUからして上位にあたる「UDOO BOLT V8」からeMMCを削除したものが使われているようです。(でも使われているボードの写真は同じものなんですよね…)

CPUには組み込み向けのAMD Ryzen Embedded V1605Bが搭載されています。

組み込み向けではありますがその性能は侮りがたく、モバイル向けRyzen 5に匹敵します。

CPUPassMark
Core i5-1035G1 (4C/8T)79532407
Core i5-10201U (4C/8T)73592530
Ryzen 3500U (4C/8T)71811995
Ryzen V1605B (4C/8T)70472037
Core i5-8250U (4C/8T)62291987
Ryzen V1202B (2C/4T)36251554
Core m3-8100Y (2C/4T)29901844
Celeron N4100 (4C/4T)25651032

これだけのスコアであれば、たいていの作業において不足を感じることはないでしょう。

「UDOO BOLT GEAR」はベアボーンなので、メモリ・ストレージ・OSは自前で用意する必要があります。

メモリはSO-DIMM DDR4-2400が2スロットで、さりげなくECC(エラーチェック&修正機能、サーバー向けでよく使われる)をサポートしています。
最大容量は32GBです。同じV1605Bを搭載したASRock「4×4 BOX-V1000M」では非公式ながら64GBを認識したというレビューがありましたので、「UDOO BOLT GEAR」でも64GBメモリをできる可能性は高いです。

ついに来た! ASRock「4X4 BOX-V1000M」「4X4 BOX-R1000M」は組み込みRyzenのNUCサイズPC

ストレージはSATA+M.2 Key-M(2280)+M.2 Key-B(2260)という、トリプルストレージが可能です。
Key MがPCIe Gen3 x4接続で、Key Bがx2接続です。

Key-B自体はM.2 SATA SSDで見かけますが、2260サイズはあまり見かけません(Amazonで確認したところ、2種類ヒットしました)。

Wi-fiはM.2 Key-E(2230)スロットで、Intel 3168NGW(最大433Mbps、BT4.2)カードとアンテナが付属します。
802.11ax(Wi-fi 6)に対応した、Intel AX200カードでも2,000円台なので、ここはサッサと入れ替えるべきでしょう。

そして他のNUCにはないのが、ATmega32U4を介した、Arduino互換I/Oです。
これの存在によって、I2CやらGPIOやらを直接つなぐことができます。

筐体

「UDOO BOLT GEAR」の筐体は、見た目もさることながら、冷却に強そうなデザインをしています。

▲下側にスペースを作って本体を浮かせたデザインって、なんかいいですよね。

▲このケース自体のつくりはシンプルです。

個人的にはスイッチは天面ではなくフロントの方がいいのですが、これは好みとしか言いようがないです。
あと、底面にもスリットが欲しいところです。

▲ボードの表裏です。

CPUにはおそらく60mmのファンが使われています。
裏側にはM.2スロットが並んでいます。

▲インターフェースです。

背面のUSB Type-CはUSB3.2 Gen2なので、最大10Gbpsでのデータ転送に対応しています。
また、ALTモードでのDispklayPort出力にも対応しており、HDMIと合わせて、最大でクアッドディスプレイが可能となっています。

▲サイドにはちゃんとArduino互換I/Oが顔を出しています。

この手のケースって内部ピンヘッダからのケーブルを出すスペースがないとかが多いのですが、Arduino互換I/Oが売りの一つだけに、さすがにきちんと用意されています。

また、SATA端子もここに並んでおり、SATAストレージはケーブル内部には収まらないスタイルです。
おそらくは3.5インチ HDDにも対応しているとは思いますが、3.5インチHDDのサイズってだいたい145×100×25mmくらいなので、一緒に置くにはでかすぎますね。

どうせならeSATAにした方が良かったかも。

▲パッケージはシンプルです。

コンセントケーブルはEU向け(Cタイプ)とUSA向け(Aタイプ、日本と同じ)の両方が付属します。
日本でもそのまま使えるのはありがたいですね。

まとめ

「UDOO BOLT GEAR」の価格は定価449ドル(約49,000円)ですが、先着1000台限定で399ドル(約43,400円)となっています。

実のところ、ケース自体も2年前のKickstarterでのファンディング当時からあったのですが、メモリやSATAケーブルまで付随したキットのみで選択できるものでした。
「UDOO BOLT GEAR」と同じような、本体と電源とケースだけってプランがなかったんですよね…

当時だと「UDOO BOLT GEAR」のパッケージに8GBメモリ(4GB×2)、HDMIケーブル、SATA/SATA電源ケーブルが追加されて482ドル(早期コースで452ドル)、メモリが16GBだと564ドル(早期534ドル)、メモリ32GBだと729ドル(早期699ドル)でした。

2年前の価格と比較するのもあれですが、いまどき16GBメモリでも8,000円前後ですし、限定価格なら当時よりも安くなるので、納得のいく範囲です。
というか、Intel NUCのCore i5モデルよりちょっと安いくらいなので、この値段ならまだまだ通用するんじゃないかと。
デザインも格好いいですし、今でも全然アリですね。

関連リンク

UDOO BOLT GEAR:UDOO shop
UDOO BOLT GEAR:UDOO
ニュースリリース:UDOO

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