2019年12月20日、ASRockはRyzen Embeddedを搭載したNUCサイズPC「4X4 BOX-V1000M」「4X4 BOX-R1000M」の2モデルを発売しました。
販売サイト:パソコンSHOPアーク
スペック
メーカー | ASRock | |
型番 | 4X4 BOX-V1000M | 4X4 BOX-R1000M |
価格 | 41,800円 | 29,980円 |
発売日 | 2019/12 | |
幅 | 110mm | |
奥行き | 118.5mm | |
高さ | 67.4mm | |
容量 | 0.88L | |
CPU | Ryzen Embedded V1605B | Ryzen Embedded R1606G |
CPU世代 | Zen | |
ベース周波数 | 2.0GHz | 2.6GHz |
バースト周波数 | 3.6GHz | 3.5GHz |
グラフィックチップ | Radeon Vega 8 Graphics | Radeon Vega 3 Graphics |
コア/スレッド数 | 4C/8T | 2C/4T |
TDP | ||
チップセット | ||
メモリインターフェイス | SO-DIMM DDR4-2400 | |
メモリスロット | 2 | |
メモリ最大 | 32GB | |
ECC対応 | × | |
ストレージ | × | |
SATAポート数 | 1(<9.5mm) | |
M.2 | Key-M x 1 (2240/2260,PCIe/SATA) | |
mSATA | × | |
USB2.0(内部) | × | |
USB2.0(外部) | Front x 2 | |
USB3.0(内部) | × | |
USB3.0(外部) | Front x 1(Gen2) Rear x 2(Gen2) | |
USB type-C | × | |
SDカード | × | |
LAN | 1Gb x 2C (Realtek RTL8111G) | |
Wi-fi | 802.11ac Intel AC3168 | |
Bluetooth | 4.2 | |
D-Sub | × | |
DVI | × | |
HDMI | Rear x 1(2.0) | |
4K対応 | 4K/60Hz | |
DisplayPort | Rear x 2(1.2) | |
シリアルポート | × | |
S/PDIF | × | |
オーディオジャック | Front x 1 | |
サウンドチップ | ||
光学ドライブ | × | |
PCI-Eスロット | × | |
eSATA | × | |
赤外線 | × | |
Optaneメモリ対応 | × | |
最大消費電力 | ||
電源 | 96W / 12V | |
ノイズレベル | ||
VESA | ○ | |
付属品 | VESAマウントキット | |
その他 |
特徴
AMD Ryzenシリーズはデスクトップ向け、モバイル向けの他に組み込み向けがあり、がじぇっとりっぷではRyzen搭載NUCサイズPCが作れるるのではないかと早くから取り上げてきました。
一番最初に取り上げたのはクラウドファンディングのUDOO「BOLT V3/V8」ですね。

“Ryzen Embedded V1000″シリーズが発表されたのが2018年2月21日、UDOO「BOLT V3/V8」は2018年6月ファンディング開始とキャッチアップが早く、60万ドルを超える資金を集めていました。
この記事を書きながら久しぶりに開発元のUDOOのサイトを覗いたら、2019年11月5日より一般販売が始まっていました。kickstarterを見ると、2019年9月に発送完了し、ようやく一般販売にこぎつけたようです。
ただし価格がV3モデル:249ドル(早期:229ドル)→332ドル、V8モデル:309ドル(早期:279ドル)→418ドルと100ドルくらい上がっています。
・・・話が逸れました。
デスクトップ向けRyzenではLenovo「ThinkCentre M715q Tiny」(182×179mm)やASUS「Mini PC PB50」(175×175mm)など、Ryzenを搭載したミニPCは登場していたのですが、4インチ(101.6mm)四方のNUCサイズには程遠いものでした。


ベアボーンでは2019年1月にASRock「DeskMini A300」が発売されてヒットします。

その後“Ryzen Embedded V1000″シリーズに1年2ヶ月遅れて”AMD Ryzen Embedded R1000″シリーズが発表され

その一ヶ月後、ASRockからNUC規格の産業向けマザーボード「4X4-V1000/4X4-R1000」が発表されます。

「4X4 BOX-V1000M」「4X4 BOX-R1000M」は、この「4X4-V1000/4X4-R1000」をもとに一般向けのベアボーン化したものと思われます。
「4X4-V1000/4X4-R1000」ではCPUがV1605B、R1606G、R1505Gの3モデルでしたが、「BOX-V1000M/BOX-R1000M」では上位2モデルが採用されています。
CPUの大雑把な性能は、V1605BがRyzen 3 2200Gとほぼ同等かやや上(数%程度)で、Intel CPUとの比較だと、2018年のノートPCでの主流であった、Core i5-8250Uと同等の数字となっています。
R1606Gはベンチマークが見つからなかったのですが、2コア4スレッドということで、Core i3相当と思われます。
インターフェースです。
前面は、マザーボード上はUSB3.1(Gen2)とオーディオジャックしかないのですが、ピンからUSB2.0を2ポート引っ張ってきています。
背面は「4X4-V1000/4X4-R1000」と同じ配置で、GbEを2ポート、HDMI x1+DisplayPort x2のトリプルディスプレイ、USB3.1(Gen2) x2となっています。
USBがさりげなく3.1Gen2(10Gbps)に対応しているのは嬉しいですね。
Intel NUCだとLANポートは一つのことが多いので、2ポートあるのは優位な点と言えます。
まとめ
待望のRyzen搭載のNUCサイズPCである「4X4 BOX-V1000M」「4X4 BOX-R1000M」は、「4X4 BOX-V1000M」が41,800円、「4X4 BOX-R1000M」が29,980円とかなり安い価格となっています。
参考までに、Intel NUCはCeleronモデルが2万円前後、Core i3モデルが3.5万円、Core i5モデルが5万円程度となっています。
「4X4 BOX-V1000M」「4X4 BOX-R1000M」はちょうど間を埋めるというか、同等クラスのNUCより価格帯がワンランク低く、かつグラフィック能力は上ということになります。
唯一の欠点は、M.2 SSDが2240/2260のみで主流の2280に非対応な点ですが…インターフェースの配置調整でなんとかならなかったのかなぁ…
関連リンク
4X4 BOX-V1000M:ASRock Industrial
※R1000Mはリンク先のページなし
4X4 BOX-V1000M/JP:パソコンSHOPアーク
4X4 BOX-R1000M/JP:パソコンSHOPアーク
コメント
4X4 BOX-V1000Mを買って使っているが、3つ問題がある。
とにかく、CPUのFANがうるさい。
1つ目
ちょっと負荷がかかるだけでも、五月蠅いNotePCのファンが騒いでいるような感じ。
寝室では使えなかった。
2つ目
電源ボタン近辺を少し触るだけでも電源ボタンを押したことになり、勝手にシャットダウン状態に入る。
3つ目
モニターの繋ぎ変えをすると、勝手にスタンバイになってしまう。
(意味不明、モニタ0ケーブルぬいただけで、スタンバイになってしまうのは???)
はっきり言って、期待外れ感が大きい。
省電力化というと、そうでもなく、R5-1600を省電力モードで動かしたほうが、電力効率的に相当も相当良い。
(V1000Mのほうが電力効率的に効率悪い)