2020年5月27日、EDGENITY Inc.(本社:大阪)はクラウドファンディングサイトの「CAMPFIRE」で、Penttium N5030を搭載した超小型デスクトップ「ReevoCube」のファンディングを開始しました。
世界最小クラス。4K対応・超小型デスクトップPC ReevoCube:CAMPFIRE
スペック
CPU | Pentium Silver N5030 |
---|---|
メモリ | 8GB LPDDR4 |
ストレージ | 128GB eMMC M.2(SATA,2242)×1 |
network | 802.11ac+BT5.0 |
USB | 3.0(Type-C)×1、3.0×2 |
映像出力 | HDMI(2.0)×1 |
サイズ | 61×61×43mm |
重量 | 127g |
特徴
「ReevoCube」は61mm四方で高さが43mmという、超コンパクトなミニPCです。
身近なもので例えると、CDケースの上に4つ並べてお釣りが来ます。
▲設置するとこんな感じになります。マウスより小さいくらいです。
超小型PCといえばがじぇっとりっぷで以前紹介した「LIVA Q2」がありますが、「LIVA Q2」でも70mm×70mm×33.4mmだったので、さらに一回り小さくなっています。
で、そんな超々小型デスクトップな「ReevoCube」ですが、おもちゃのような性能ではなく、一応使えるレベルとなっています。
CPUはPentium Silver N5030です。
Gemini Lake Refresh世代で2019年4QにデビューしたCPUで、Pentium Silver N5000の改良版という位置づけです。
N5000では1.1GHz~2.7GHzだった動作周波数が、1.1GHz~3.1GHzとなり、ブーストクロックが400MHz上昇しました。
PassmarkはN5030のサンプル数が4と少なく信頼性に欠けていますが、シングルスレッド性能が1194から1329と上昇しています。
省電力機構が良く働いているのか、冷却の問題かは不明ですが、マルチスレッドスコアは振るっていません。
ファンディングページではCinebench R15のスコアで比較していますが、こちらではN5000よりちょっと高くなっています。
グラフィックについてはN5000と同じUHD 605のままで、動作周波数などもそのままなので同じスコアになっていますね。
メモリは8GB LPDDR4で、このサイズとしては十分でしょう。
ストレージは128GB eMMCで、2242サイズのM.2 SATA SSDを一つ追加することができます。
Wi-fiは残念ながら802.11ac(Wi-fi 5)止まりです。
OSはWindows 10 Proです。
なんでかこの手のコンパクトPCってHomeではなくProを搭載していることが多い気がしますが、なんででしょうね?
がじぇっとりっぷ勝手基準である、Passmarkマルチスレッドスコア2000以上は達成していますし、メモリも8GBあるので軽作業は問題なくこなせるでしょうし、Officeを動かしてもそうストレスにはならないでしょう。
筐体
「ReevoCube」の筐体は、サイズがサイズだけに比較的シンプルです。
▲正面は電源ボタンとLEDだけで、ポート類はありません。
上部には冷却用のスリットが開いています。
▲インターフェースはサイドと背面に存在しています。
USBが合計3ポート、HDMIはバージョンが2.0なので4K/60Hz出力に対応しています。
USB Type-CについてはDisplayPort出力は謳われていないので、素の状態ではデュアルディスプレイは難しいかもしれません。
また、USB Type-Cは電源端子を兼ねています。消費電力や付属の電源アダプタについての詳細は記載がありませんでした。
▲天面には大きなスリットが大きく開いていますが、奥にパンチホールの金属版らしきものが見えます。
画像を見る限りでは吸排気口はこの天面とフロントだけで、残りの3面は飾りっぽいので、天面吸気・前方排気のようです。
底面については画像はありませんが、M3x4mmのネジ穴があるとのこと。
類似品について
先日記事にした同社のUMPC「Reevo」ではOEM元としてCHUWI「MiniBook」について書いたわけですが、「ReevoCube」にも元ネタが存在します。
その元ネタというのがCHUWI「LarkBox」です。またCHUWIか!
なんと、発売前どころか、ファンディング前の製品です。これ、いいんだろうか…?
「LarkBox」のスペックについてはちょっと違っていて、CPUはCeleron J4115、メモリは6GBとなっています。
Celeron J4115については情報が少なく(Intelの製品仕様ページもありません)、Gemini Lake世代であること、Passmarkのマルチスレッドスコアが2816となっていることくらいしか分かりません。
JシリーズなのでTDPは10WとN5030より高く設定されているので、その分スコアも高くなっています。
ただし、グラフィックはUHD 600なのでCeleron N4100と同程度です。
上の方で掲載したCinebenchのスコア比較画像から判断して、グラフィック能力はN5030の6割程度とみていいでしょう。
メモリは6GBと「ReevoCube」より低くなっていますが、CHUWIは土壇場で仕様を変えてくることも多いので、増える可能性もあります。
現に、CPUは「LarkBox」発表後にCeleron N4100からJ4115に変更されています。
現時点ではファンディング価格は199ドル、上記リンクよりメールアドレスを事前登録することで最大25%オフ(149ドル)のプロモーションリンクが配信されます。
まとめ
超小型なのにそれなりに使えそうなスペックの「ReevoCube」の現在価格は26,900円(超早割、税込・国内送料込)です。ドル換算だと250ドルです。
24,900円の超々早割は早々に売り切れてしまいました。
また、オプションとして256GB(7,980円)か512GB(9,980円)のSSDを追加することができます。
「LarkBox」でもオプションは用意されると思うので、149ドル(おそらく限定100以下になるでしょう)を狙うもよし、グラフィック性能の高めな「ReevoCube」にするもよし、どちらを選んでも楽しめると思います。
なお、「ReevoCube」のファンディング終了は2020年6月30日です。
関連リンク
世界最小クラス。4K対応・超小型デスクトップPC ReevoCube:CAMPFIRE
コメント