新たなトレンド? QNAP「TS-x53D」はデュアル2.5GbE搭載!

NAS

2020年6月29日、NASメーカーのQNAP(本社:台湾)は、Celeron J4115とデュアル2.5GBase-Tを搭載した、2/4/6ベイNAS「TS-x53D(TS-253D/TS-453D/TS-653D)」を発表、2020年7月3日に発売いたしました。

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スペック

型番TS-253DTS-453DTS-653D
メーカーQNAP
価格54,879円66,880円99,880円
発売日2020/07
105170235
高さ168
奥行き226
CPUIntel Celeron J4125 2.0GHz Quad-Core
内部フラッシュメモリ4GB
メモリ4GB SO-DIMM DDR4
最大メモリ8GB(2slot)
ホットスワップ
SSD対応
NIC
(1GbE)
2(2.5GbE)
NIC
(10GbE)
オプション
LA/PT
USB2.03
USB3.02
USB type-c
eSATA
PCIe1(2.0 x4)1(2.0 x2)
SDカード
HDMI2.0 x1
4K対応4K/60Hz
DisplayPort
S/PDIF
オーディオジャック
スピーカー
赤外線
レシーバー
ハードウェア
暗号化
ハードウェア
アクセラレーション
IPカメラ
(無償)
8
IPカメラ
(最大)
40
仮想化
(VMWare)
仮想化
(Windows)
仮想化
(Citrix)
仮想化
(OpenStack)
仮想マシン
(VirtualBox)
仮想マシン
(Docker)
対応RAID0/10/1/5/6/100/1/5/6/10/50
ファイルシステムEXT4
システム
ファン
70mm x 1120mm x 190mm x 2
ノイズレベル17.1dB21.1dB21.3dB
Wi-fiUSBアダプタ
消費電力12.448W25.98W35.437W
重さ1.48kg2.37kg2.87kg
DTCP+
DTCP-IP×
DLNA
iSCSIターゲット
iSCSI LUN
ユーザー数4096
グループ数512
並列接続数800
共有フォルダ512
スナップショット1024
read性能588590376
write性能507535498
read性能
(暗号化)
write性能
(暗号化)
備考

特徴

「TS-x53D」はQNAPでの分類ではSMB(Small & Midle Business、中小企業)向けのミドルレンジに位置付けられています。
筐体やスペックを過去のモデルと比較すると、前世代は「TS-x53B/TS-x53Be」となるようです。

「TS-x53B/TS-x53Be」と比較した場合、差異は以下のようになっています。

TS-x53DTS-x53BeTS-x53B
CPUCeleron J4125Celeron J3455
メモリ4/8GB DDR42/4GB DDR3L4/8GB DDR3L
有線LAN2.5GbE×21GbE×2
PCIe2.0 x4(TS-253D)
2.0 x2(TS-453D/TS-653D)
2.0 x2
USB3.0×2、2.0×33.0×53.0×5
Type-C(3.0)×1
カードリーダーSDXC
HDMI2.0×11.4b×2
オーディオ入力line-in×2
オーディオ出力line-out×1
LCDモノクロ有機EL

「TS-x53D」はCPUにGemini Lake Refresh世代のCeleron J4125を搭載しています。

CPUPassMark
Celeron J412530351111
Celeron J34552227811
(参考)Core i5-6200U30181605

「TS-x53B/TS-x53Be」から比較すると、処理性能は約1.4倍、マルチスレッドスコアはCore i5-6200Uとほぼ同等となっています。

QNAP NASはネットワークストレージ機能だけでなく様々なアプリをインストールして動かすことができますが、これだけの性能があればストレスなく動作できそうです。

メモリ規格がDDR3LからDDR4になったことで、動作の高速化に若干影響しています。
メモリ容量は標準で4GBまたは8GBとなり、前世代まであった2GBモデルはなくなりました。

最低でも4GBあるので、よほどアプリを入れすぎない限り、メモリ不足にはならないでしょう。
また、メモリスロットは2スロットあり、8GB(4GB×2)まで増設可能です。

とはいえ、Celeron系のこれまでの実績を見る限り、16GB×2を認識する可能性は高いです(保証外行為となります)。

CPUやメモリ以上に大きな違いとなっているのが有線LANです。

デュアル1GbEからデュアル2.5GbEに変更されました。

LAN内の経路がすべて2.5GbEに対応している必要があるものの、転送速度は理論値で2.5倍です。

QNAPでのベンチマークでは300MB/s近い転送速度を記録しています。だいたいHDDの2.5倍くらいですね。

しかもデュアルなので、束ねて5GbE相当として扱うこともできます。

これだけ速度が出るのならば、映像関係など超高速な転送速度を必要とする環境でなければ、たいていは間に合うでしょう。

とはいえ、個人的には10GbEも捨てがたく。

そこで個人的に一番気になるのが、「TS-253D」のPCIeスロットがPCIe Gen2 x4となったことです。
PCIe Gen2 x2は規格帯域が片方向1.0GB/s(8Gbps)なため、10GbEカードを刺してもフルスピードの通信が物理的に不可能でした。

ところがTS-253Dに限っては帯域が2倍となり、フルスピードで通信ができるようになったのです。

▲上が「TS-253D」、下が「TS-253Be」のベンチマークです。

なお、Celeron J4125はSATAを2ポートしか持たないため、「TS-453D」および「TS-653D」はPCIeの一部をSATAコントローラーに割り当てています。
その関係で、「TS-453D/TS-653D」は前世代から引き続きPCIe Gen2 x2のままとなっています。

筐体

筐体は高さと奥行きは同じで、幅だけ異なっています。

▲フロントです。

幅とHDDのアクセスランプの数以外は一緒です。

▲背面です。

こちらはファンのサイズと数以外は同じとなっています。
「TS-453D」と「TS-653D」はPCIeスロットに余裕があるのでロープロファイルではなくフルハイトでもよさそうな。

まぁ、QNAPの出している拡張カードはすべてロープロファイル対応なので、わざわざフルハイトにする必要はないわけですが。

▲HDDベイを開いたところです。

HDDベイ自体は変わっていないようです。

まとめ

デュアル2.5GbEとなったことで明確に次世代モデルであることを印象付けた「TS-x53D」ですが、価格はほぼ据え置き、もしくは安くなっています。

TS-253D:54,879円
TS-453D:66,880円
TS-653D:99,880円

※記事執筆時点では一部売り切れて高額販売店の価格が表示されています。

(参考)
TS-253Be(2GB):56,293円
TS-453Be(4GB):59,000円
TS-453Be(4GB):69,000円
TS-653B:179,652円

ミドルレンジということで5万円台からではありますが、Intel CPUかつデュアル2.5GbE、さらにPCIeスロット付きともなれば、十分お得です。

デュアル1GbEで十分、あるいはLAN環境を更新する予定がない場合は、「TS-251D」でもいいかもしれませんが…

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