2020年11月9日、ZOTACは2.65L(210×203×62.2mm)とコンパクトながらGeForce RTXシリーズを搭載するZBOX Eシリーズ「ZBOX EN072080S/EN072070S/EN052060C」を発売いたしました。
発売モデルはベアボーンではなくメモリ・ストレージ・OSも揃った完成型となります。
スペック
■ZOTAC ZBOX Eシリーズ | |
CPU | Core i7-10750H Core i5-10300H |
---|---|
CPU | GeForce RTX 2080 SUPER GeForce RTX 2070 SUPER GeForce RTX 2060 |
メモリ | 16GB DDR4(2slot) |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
映像出力 | HDMI2.0b×2、DP1.4×2 |
USB | Type-C(Gen2)×1 Gen2×1、3.0×2 |
wi-fi | 802.11ax+BT5.0 |
サイズ | 210×203×62.2mm |
重さ | 1.68kg |
特徴
「ZBOX EN072080S/EN072070S/EN052060C」は、筐体やインターフェースは共通していて、CPUとGPUのみ違う、兄弟モデルです。
EN072080S | EN072070S | EN052060C | |
---|---|---|---|
CPU | Core i7-10750H | Core i5-10300H | |
GPU | RTX 2080 SUPER | RTX 2070 SUPER | RTX 2060 |
メモリ | 16GB×1 | ||
ストレージ | 512GB NVMe | ||
価格(税抜) | 258,000円 | 198,000円 | 178,000円 |
CPUは第10世代Comet Lake-HシリーズのCore i7-10750H/Core i5-10300Hです。
HシリーズはIntel/AMD問わず、4コア/6コア/8コアの壁がはっきりしており、Core i5-10300Hは4コアCPUの中ではトップクラスの性能です(単に4コアのRyzen 4000Hシリーズがないとも言いますが)。
Core i7-10750Hも、グラフだけ見ると中堅どころのように見えますが、PassMarkスコアは12,000を超えており、まぎれもなく上位CPUです。
GPUはGeForce RTX 2080 SUPER/2070 SUPER/2060です。
詳細が書かれていませんが、MXMモジュールタイプと思われるため、性能面ではPCIeボードタイプよりはやや劣ることになります。
MXMモジュールタイプの詳細を書いたところってほとんどないのですが、RTX 2080の場合だとCUDAコア数やメモリは同じで動作周波数のみベースクロックが1515MHz→1380MHz、ブーストクロックが1710MHz→1590MHzに落とされています。
動作周波数比からすると性能は1割減と見込めば良さそうです。
体積が2.65Lというコンパクトさで、1割減で済むのであればじゅうぶんですね。
他の部分も割と新しいものを取り入れています。
ネットワークは有線が2.5GbE+1GbE、無線が802.11ax(Wi-fi 6)対応となっています。
どちらもゲーミングPCでよく採用されているKillerチップが使われています。
SDXCカードスロット
USB Type-A 3.1 Gen2
マイクジャック
ヘッドホンジャック
USB Type-C 3.1 Gen2
電源端子
RJ45 1GbE
RJ45 2.5GbE
HDMI2.0b×2
DisplayPort1.4×2
USB Type-A 3.0×4
Wi-fiアンテナ×2
インターフェースは前モデル共通で、あまりごちゃごちゃしておらず分かりやすくなっています。
映像出力が4ポート(HDMI×2、DP×2)並んでいるのは壮観ですね。
DPは1.4なので、仕様上はデータ圧縮時で8K/60Hz出力に対応しています。HDMIは2.0bなので8K/30Hzまでですが、サイト上の記載では4K/60Hz出力となっています。
現実的にはDPは4K/120Hz、HDMIは4K/60Hz出力がゲーマーの指標でしょうか。
▲筐体はとにかく穴だらけです。
高性能CPUとハイエンドGPUを搭載しているのだから、これくらいしないと冷却は厳しいですね、
▲内部は底面側にカスタマイズ要素が集まっています。
メモリは2スロット、ストレージはM.2+2.5インチ+OPTANEです。
メモリが16GB×1な辺り、増設前提なのがZOTACらしいですね。
▲パッケージです。
電源は330Wアダプタで、VESAマウンタはありません。
ドライバ(リカバリメディア)はUSBメモリで提供されます。モデルによって内容が違います。
・Windows OSドライバ用USBメモリ (EN072080S)
・Windows OSリカバリ用USBメモリ (EN072070S/EN052060C)
まとめ
「ZBOX EN072080S/EN072070S/EN052060C」は、ZOTAC製品では珍しく、公式から発売されています。
というか、いつの間にかAmazonにZOTAC公式がストアを立ち上げています。
ZOTAC NIPPON:Amazon出品者プロフィール
「EN072080S/EN072070S/EN052060C」も公式ストアから販売されています。
これまでのZOTACのGPU搭載ミニPCはだいたい輸入品か、パーツショップが取り扱うものしかなかったので、買いやすい場所で公式で取り扱うようになると(特に高額な製品だけに)サポート面でも安心感が高まりますね。
価格は上でも記載しているように、税抜きで178,000円~258,000円です。
価格バランスが取れているのは真ん中の「EN072070S」でしょうか。
プラス2万円でCore i5-10300H→Core i7-10750H、RTX 2060→RTX 2070 SUPERなのですから、「EN052060C」を買うくらいなら「EN072070S」を選んだ方が後悔はないでしょう。
「EN072080S」は…最高を目指す人向けでしょうか。
コメント