2021年1月9日、マザーボードやミニPCなどを手掛ける台湾ECSが、「CES 2021」に先駆けて発表した内容によると、74mm角の「LIVA Q」シリーズに、Rockchip RK3288およびRK3399を搭載した「LIVA Q1A」「LIVA Q1A Plus」が登場するようです。
スペック
※比較のために「LIVA Q1D/Q1L」のスペックも記載しています。
Liva Q1A | Liva Q1A Plus | LIVA Q1D | LIVA Q1L | |
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CPU | Rockchip RK3288 1.6GHz Cortex-A17 x 4 | Rockchip RK3399 1.8GHz Cortex-A72 x 2 1.4GHz Cortex-A53 x 4 | Pentium N4200 Celeron N3350 | |
メモリ | 2GB LPDDR3-1600 | 2GB/ 4GB LPDDR4 | ||
ストレージ | eMMC 32GB(標準)/ 64GB(オプション) microSD (最大128GB) | eMMC 32GB/ 64GB microSD (最大128GB) | ||
ネットワーク | 1 x Gigabit LAN | 1 x Gigabit LAN | 1 x Gigabit LAN | 2 x Gigabit LAN |
映像出力 | 1 x HDMI 2.0 | 1 x HDMI 2.0 1 x DisplayPort 1.2 | 1 x HDMI 2.0 1 x DisplayPort 1.2 | 1 x HDMI 2.0 |
無線 | 802.11b/g/n+BT4.0 | 802.11 ac+BT4.1 | ||
USB | 3 x USB 2.0 1 x Micro USB | 1 x USB3.2 Gen1 2 x USB2.0 | 2 x USB3.2 Gen1 1 x USB 2.0 | 2 x USB 3.2 Gen1 1 x USB 2.0 |
サイズ | 74 x 74 x 34.6 mm | |||
対応OS | Android 8.1 Ubuntu 18.04 | Windows 10 64bit | ||
電源 | 12V/ 2A, 24W | Input: AC 100-240V Output: DC 12V / 2A |
特徴
ARM版LIVAについて調べてみると、突然出てきた話ではなく、2020年2月のニュースリリースの中に「Q1A Plus (Arm-based system)」と名前だけさらっと出てきたのがWeb上の初出のようです。
ECS will unveil the latest product portfolios for solutions at Embedded World 2020:ECS
もう少し調べてみると、「CES 2020」直後に発行されたと思われる「2020 PRODUCT GUIDE」の中に「Q1A Plus」のスペックが記載されていました。
2020 PRODUCT GUIDE ※pdf
これを見ると当初予定ではなぜか「Q1A」はなく、RK3399搭載の「Q1A Plus」のみだったようです。
というか、「LIVA Q1D/Q1L」の記事、書き忘れてますね…
RK3288とRK3399をIntel CPUと性能比較した場合、下記のようになります。GMLはGemini Lake、APLはApollo Lakeです。
…RK3399ってCeleron N4000より高くて、Atom x7-Z8750と同等なんですね。
というか、Celeron N3355が低すぎて、Windowsが動く以外のメリットが見当たらない状態です。
メモリは2GB固定っぽいですが、4GBのオプションが出る気もします。
ストレージは32GBまたは64GBのeMMC、Wi-fiは802.11 b/g/nです。
2020年時点では「Q1A Plus」は802.11acの予定だったので退化していますが、M.2 2230ってのがどうなったかが気になります。
スペックや公開された画像を見る限りでは、筐体は「Q1D/Q1L」と共通のものを使用するようです。
▲カラーは2色
モデルによってカラーが違うのか、単に2色で展開しているのかは不明です。
▲これは「Q1D」のものですが、おそらく「Q1A Plus」も同じ感じになるでしょう。
「Q1A」はDisplayPortの部分がmicroUSBに置き換わったものになると思われます。
まとめ
ASUSが「TinkerBoard」を出した時もでしたが、大手がARM搭載機を出してくるとインパクトがありますね。
「Q1A/Q1A Plus」の販売時期も価格もまだ出ていませんが、そんなに高くはならないんじゃないかと思っています。
参考までに「Q1D/Q1L(N3350/4GB/64GB)」が定価35,800円の実質価格が2万円切りくらいで販売されているので、ここからOS(Windows)代と、メモリとストレージを半分にした分を引いたくらいが価格となります。
そもそもRK3328搭載機は20ドル台、RK3399搭載機でも60ドルくらいから買えるわけで、そこに大手品質が追加されても100~120ドル程度が関の山でしょう。
まぁそもそも150ドル(約15,500円)を超えたりすればマルチスレッドスコアが2倍なCeleron J4125を搭載したCHUWI「LarkBox」などが買える価格帯になるわけで、「Q1A/Q1A Plus」を選ぶ理由もなくなりますし。
そんなわけで、いくらで登場するのかってのは注目ポイントです。
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