ギャンブルかな? モバイル向けGeForce RTX 30シリーズはTDP別に28種類あるらしい

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海外のガジェット系サイトの一つ、Tom’s Hardwareが伝えるところによると、モバイル向けGeForce RTX 30シリーズはTDP/TGP(total graphics power)が細かく分かれていて、その数実に28種類に及ぶそうです。

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Ready for the GPU lottery?
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機種ごとの種類について

機種別にざっくり書くと、以下のようになっています。

RTX 3080:11種類、TDP80~150W
RTX 3070:6種類、TDP80~125W
RTX 3060:11種類、TDP60~115W

実は公式サイトでも種類数までは掲載されていませんが、TDPおよびブースト周波数については記載されていたりします。

まぁ、すごくさらっと書かれているので、普通はスルーされると思います。

後述の一覧で確認できますが、ベース周波数はだいたいTDPに比例する反面、ブースト周波数はTDPが低い方がブースト率が高くなっています。

ただしこれはイコール「低TDPの方が効率がいい」とはならず、ブースト周波数で動作できる時間は本体の冷却能力によるところとなります。

さらにGeForce RTX 30には「Dynamic Boost 2.0」という機能があります。この機能はGPU、GPU メモリ、CPU間の電力供給バランスの最適化を図り、最大でGPUのTDPを15W上乗せできるというものです。

一覧

Graphics CardMax-QTDPCUDAコア数ベース周波数ブースト周波数メモリ帯域メモリ転送速度
RTX 3080150W61441350 MHz1710 MHz256-bit14 Gbps
145W61441320 MHz1695 MHz256-bit14 Gbps
140W61441275 MHz1665 MHz256-bit14 Gbps
135W61441260 MHz1665 MHz256-bit14 Gbps
130W61441230 MHz1635 MHz256-bit14 Gbps
125W61441185 MHz1605 MHz256-bit14 Gbps
120W61441155 MHz1575 MHz256-bit14 Gbps
115W61441110 MHz1545 MHz256-bit14 Gbps
Max-Q90W6144930 MHz1365 MHz256-bit12 Gbps
Max-Q85W6144870 MHz1320 MHz256-bit12 Gbps
Max-Q80W6144780 MHz1245 MHz256-bit12 Gbps
RTX 3070125W51201215 MHz1620 MHz256-bit14 Gbps
120W51201170 MHz1590 MHz256-bit14 Gbps
115W51201110 MHz1560 MHz256-bit14 Gbps
Max-Q90W5120930 MHz1410 MHz256-bit12 Gbps
Max-Q85W5120855 MHz1365 MHz256-bit12 Gbps
Max-Q80W5120780 MHz1290 MHz256-bit12 Gbps
RTX 3060115W38401387 MHz1702 MHz192-bit14 Gbps
110W38401342 MHz1680 MHz192-bit14 Gbps
105W38401305 MHz1642 MHz192-bit14 Gbps
100W38401267 MHz1605 MHz192-bit14 Gbps
95W38401215 MHz1567 MHz192-bit14 Gbps
90W38401163 MHz1530 MHz192-bit14 Gbps
85W38401035 MHz1485 MHz192-bit14 Gbps
80W3840900 MHz1425 MHz192-bit14 Gbps
Max-Q70W38401050 MHz1402 MHz192-bit12 Gbps
Max-Q65W3840975 MHz1357 MHz192-bit12 Gbps
Max-Q60W3840817 MHz1282 MHz192-bit12 Gbps

まとめ

残念なことにGPUのTDPまで公開しているメーカーはほとんどなく、各所のレビューで確認するか、購入してから知ることにならざるを得ないのが現状です。

例えばGeForce RTX 3080を搭載するASUS「ROG Strix SCAR 17( G733QS-R9XR3080EC3)」はレビューを確認すると動作周波数1545MHzなので、TDP115Wであることが分かります。

【Hothotレビュー】 さよならデスクトップ。300Hzの高性能環境を実現するゲーミングノート「ROG Strix SCAR 17」
 ASUSが1月に発表した17.3型の最新ゲーミングノート「ROG Strix SCAR 17(型番: G733QS-R9XR3080EC3)」の検証機が届けられたので、早速レビューをお届けしたい。

一方GeForce RTX 3070搭載のMSI「GP66 Leopard」はTDP130W(125Wに5W上乗せ)で、フルスペックの能力を発揮できることがレビューからうかがい知れます。

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 2020年秋に登場したNVIDIAのGPU、GeForce RTX 30シリーズは、前世代から飛躍的な性能を遂げたことから大きな人気を呼び、同シリーズを搭載したビデオカードは8万円、10万円と高価なものでも好調に売れている。そして2021年に入って、ついに同GPUのノートパソコン向け版が投入された。

同じGPUでもメーカーの方針(冷却ゴリゴリとか薄型とか)に応じて柔軟に対応できるようになったのはいいことですが、TDPまで公開しないことにはユーザーフレンドリーとはいいがたいので、各メーカーにはできればスペック表にTDP(またはGPUの動作周波数)まで記載するようにして欲しいところです。

…これ、こうしてTDPごとのスペックが判明している以上、非公開にしてもユーザーの不信感を招くだけと思うんですよね…

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