【レビュー】COUmI TWS-834A:いい意味で普通過ぎる安価な大口径ワイヤレスイヤホン

2021年1月20日、イヤホンメーカーのCOUmIは、定価が3,000円台ながら大口径12.5mmドライバを搭載する完全ワイヤレスイヤホン「TWS-834A」を発売いたしました。

COUmI製品はがじぇっとりっぷでもレビューを繰り返していますが、今回もメーカーよりサンプル機をご提供いただいたので、レビューしたいと思います。
ご提供いただいたCOUmI様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。

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COUmI TWS-834A

GoodPoint
安価で大口径
操作がシンプル
割と低音まで出ている
耳が痛くなりにくい

BadPoint
装着感がやや不安定
タッチ範囲が分かりづらい

「TWS-834A」のメーカーは「深セン市班威智能科技有限公司(Shenzhen Benwei Intelligent Technology Co.,Ltd)」で、COUmIはブランド名です。

代表取締役社長の魏永寧(Ben Wei)氏はBluetoothイヤホンのEMS/ODM供給で知られるDongguan Koppo Electronics(庫珀)社の設立者でもあるので、COUmIは子会社、もしくは社内企業を使った自社ブランドという位置づけのようです。

なのでこのように、技適はDongguan Koppo名義で取得されています。

Dongguan Koppo Electronics社は「SoundPEATS Q12/Q16」「TaoTronics TT-BH07」「VAVA MOOV 28(VA-BH009)」などの供給元であり、その品質は確かなものといえます。

なお、ブランド名はCoumiとかCOUMIとか大文字小文字にこだわりがないようですが、記事内では商標登録の「COUmI」で統一しています。

スペック

モデル TWS-834A
Bluetoothバージョン v5.0
対応プロファイル A2DP、AVRCP、HFP、HSP
対応コーデック AAC、SBC
通信距離 約10m
ドライバーユニット φ12.5 mm
再生周波数帯域 20Hz – 20,000Hz
感度 98±3dB
ノイズキャンセリング方式 ENC(通話のみ)
音楽再生時間(本体) 約 5 時間
音楽再生時間(ケース込み) 約 32 時間
充電時間 約 1~1.5 時間
バッテリー容量 ケース:720 mAh
イヤホン:35 mAh
防水規格 IPX7
重量(ケース込み) 約 73 グラム
ケースサイズ 約 62.5 x 62.5 x 29.1 mm

外観

▲外箱は縦長スタイルです。

▲背面下部には簡易スペック

番号はありませんが技適マークも付いています。

▲パッケージ全体です。

本体とUSBケーブル、マニュアルに簡易マニュアル、サンクスカードが2種類です。

サンクスカードはそれぞれ「次回40%オフ」と「保証期間を30か月に延長」の案内となっています。

▲製品が出るたびに厚くなっていたマニュアルはついに冊子になりました。

中は冒頭で「COUMI EQ」というアプリの紹介、その後に英語、フランス語、日本語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語の6ヵ国語の案内です。中国語がなくなっているので、中国向けはマニュアルを分けたのでしょう。

▲簡易マニュアルは英語のみですが、図解付きなので読めなくても理解できます。

▲USBケーブルは他の製品に付属するものと変わらないですね。

▲ケースの天面部にはロゴ。

つや消しのブラックでアクセサリーボックスのような雰囲気があります。

▲底面には認証マーク

こちらにはきちんと技適番号まで入っています。

▲充電端子はサイドに付いています。

COUmIの製品レビューは3つ目ですが、底面(使いにくい)→背面(ヒンジとの兼ね合いで薄型にしづらい)→サイドと、ようやく程よい場所に納まった感があります。

▲前面には充電状況が一目でわかるLEDが付いています。

「ANC-860」では外から見える位置にLEDがなくて不便だったので、これはいい改良です。

がじぇっとりっぷでは以前にCOUmI「TWS-817A」という、左右分離型の完全ワイヤレスイヤホンのレビューを行っています。 今回はC...

また、「TWS-834A」のケースはCOUmI製品で初めてワイヤレス充電(Qi充電)に対応しました。

▲なので、召喚できます

▲ケースを開けるとイヤホンはこんな感じに収まっています。

真ん中の丸いのがリセットボタンです。

▲イヤホンを取ると、充電端子が見えました。

▲イヤホンはインナーイヤータイプです。

充電端子の保護シールは分かりやすくなっています。他社製品ですが保護シールがデザインの一部のようになっていてしばらく気付かなかったことがあるので、この”分かりやすい”は重要です。

▲ハウジング部の形状はEarPodsなどとほぼ同じです。

まぁ、耳の形に合わせているのだから形状もほぼ同じになるのは当たり前ですね。

▲試しに「ANC-860」のイヤーチップを付けてみたらフィットしました。

「ANC-860」ではEarPods用のイヤーチップが使えたという話もあるので、「TWS-834A」でも使えるのではないかと思います。

▲マイクは2つ。

環境マイクは通話時のノイズリダクションに使われます。

なお、タッチ操作部は環境マイクより上の部分で、ふちの辺りまで反応します。なんとなくで操作はできますが明確なタッチ範囲が分かりにくく、位置調整の時に反応しやすいです。

▲重さはイヤホンのみで左右合わせて約10g、ケース込みで73gでした。

操作について

音楽操作
1回タップ 音量下げる 音量上げる
2回タップ 再生 / 一時停止
3回タップ 前の曲 次の曲
通話
2回タップ 通話/電話を切る
1秒長押し 通話拒否
その他
1秒長押し 音声アシスタントON/OFF

「TWS-834A」の操作はシンプルで分かりやすくなっています。
左右で操作が分かれているのが音量とスキップだけなので、変に戸惑うこともありません。

一方で電源に関する操作はなく、ケースから出すと電源ON、ケースに入れると電源OFF、非接続時は3分で電源OFFとなっています。

接続関係はケースボタンのみで、ケースボタンを3秒長押しで強制ペアリングモード、10秒長押しで接続情報のリセット(ケースを3秒閉めて再起動させる必要あり)となっています。

接続先の切り替えはそれほど頻繁ではない操作とはいえ、割り切っていますね。

使ってみた感想

かけ心地について

インナーイヤータイプは「Lenovo LP2」に次いで2本目のレビューとなりますが、「TWS-834A」はわずかに小さいようで、がじぇっとりっぷの耳だと少し緩いです。
歩き回った程度で落ちることはありませんが、激しい運動などは厳しいと思われます。

滑り止めにEarPods用のイヤーパッドを使うといいかもしれません。

その代わり耳への負担が少なく、長時間かけていても耳が痛くなりにくいので、作業向きではあります。

イヤホンの宿命として、ベストポジションを決めるのにグリグリとするわけですが、位置調整中はどうしてもタッチ操作部に触れてしまい、音量が変わったり、音声アシストが起動したりします。

接続について

「TWS-834A」はQualcomm製ではなく、Airoha製AB1532チップセットを使っています。

そのためなのかは分かりませんが、試用期間中は「両方で聞きたいのに片側しか接続されない」現象が発生せず、聞く前に手間取るということがありませんでした。

地味なところですが今までの経験上、接続の失敗は割とストレスになるので、思い通りにつながってくれるというのはありがたいですね。

音質について

「TWS-834A」は12.5mmという比較的大口径のドライバを搭載しています。

全体的には音が柔らかく、破裂音や金属音はやや丸くなっています。音が柔らかい分、細部の解像感はややぼやけ気味ですが耳当たりが良く、どちらかというと好印象を抱くぼやけ方をしていて、長時間聞いていても疲れにくい音です。

音の傾向としては低音が持ち上がり気味のかまぼこ型です。

低音は割と低いところから音が出ています。位置次第では聞きにくくもなりますが、うまく調整すればドラムの音もしっかりします。
元々音の柔らかいカホンなどは相性がいいですね。

ただ重厚感は薄く、ヘヴィロックなどを楽しむには物足りません。耳をふさいだりイヤホンを押さえるとマシになるので、これはインナーイヤーの構造上仕方ないところです。

中音は主張が強く、男性・女性問わずボーカルの声が前面に出てきます。特に中低音が強いので男性ボーカルやJAZZ系のはすっぱな女性ボーカルに艶が出ます
音は柔らかいのですがピアノのキンキン感などはしっかり残っていてとても聞きやすいです。

高音はクリアさや透明感が低めです。
メゾソプラノくらいまではいいのですが、ソプラノまで来るとその伸びやかさが損なわれていると感じます。

ジャンルとしてはジャズやJ-POPといった、中音が強くボーカルのある曲に向いていて、多少雑音があるところでも聞きたいところがしっかり聞こえます。

音の数が増えすぎると表現しきれなくなるのでクラシックはやや苦手、ビッグバンドくらいまでがしっかり聞き取れる編成の上限です。ボーカルの多すぎる曲もちょっと苦手ですね。

変則的な使い方として「ANC-860」のイヤーチップを付けて使ってみたところ、低音が強調されて音の奥行きが増しました。
ロックや男性ボーカルだといい感じですが女性ボーカルだと低音に負けがちになるので、これはこれで曲を選びます。

総評としてはじっくり音楽鑑賞というよりも、日常生活の中で音楽を流し聞く使い方に合わせていると感じました。

また、これは個体の問題なのでしょうが、音を再生すると右側のみザザザザというラジオノイズのような音がずっとしています。
再生中はかき消されて気になりませんが、曲の合間では聞こえてくるので、結構耳につきます。

音質はデバイス側のチップや再生ソフトなど、視聴環境によっても大きく変化します。また、聴き手の好みやジャンルによっても左右されます。
あくまでもレビュー者の個人的感想である点にご注意ください。

音域について

音域テストには「WaveGene」というアプリを使用しています。

仕様では20-20kHzとなっていますが、実際に聞いた感じでは30-13kHzくらいでした。
高音が足りていないので透明感が低いのでしょう。

前述のラジオノイズを除けば全体的にノイズもなく、すっきりと再生できています

再生時間について

「TWS-834A」の仕様では、再生時間は本体5時間、ケース込みで32時間となっています。

本体について音量:中で計測したところ、3時間3分とかなり短めでした。
バッテリーが35mAhと「ANC-860」(60mAh)の半分ちょっとなので、短めとなるのは仕方ないところです。

まとめ

「TWS-834A」は定価で3,399円(3,699円から値下げされました)、クーポン併用で2,999円と比較的安価ながら大口径ドライバを搭載し、音のバランスもそこまで悪くなく、価格通りの音といえるのですが、定価5,999円の「ANC-860」と比べるとやはりワンランク下の音と評価せざるを得ません。

まぁ定価で2,600円の差がありながらこれだけ出ていれば十分といえば十分ですし、割と万人受けする味付けではあるので、よほどこだわらない限りは文句は出ないでしょう。

「ANC-860」に劣るとはいえ、3,000円を切る価格であれば文句なしです。

関連リンク

製品ページ:COUmI
ニュースリリース:PR Times