2021年4月21日、ドン・キホーテはPentium N4200に8GBメモリを搭載した7インチUMPC「Nanote P8」を発表しました。なお、Nanoteはナノートと読みます。
スペック

■Nanote P8 | |
CPU | Pentium N4200 |
---|---|
メモリ | 8GB LPDDR4 |
ストレージ | 64GB eMMC |
画面 | 7.0インチ IPS WUXGA |
インターフェース | USB Type-C(2.0)×1 USB 3.0×1 microHDMI microSDXC オーディオジャック |
wi-fi | 802.11b/g/n+BT4.1 |
サイズ | 181×113.6×19.6mm |
重さ | 560g |
特徴
「Nanote P8」は2020年5月に発売した「Nanote」のシリーズ第2弾となります。

大幅なスペックアップ
「Nanote P8」は筐体そのものは「Nanote」と同じもののようですが、中身はかなりスペックアップしています。
「Nanote」と比較すると、以下のようになります。
Nanote P8 | Nanote | |
---|---|---|
CPU | Pentium N4200 | Atom x5-Z8350 |
グラフィック | HD 505 | HD 400 |
メモリ | 8GB LPDDR4 | 4GB DDR3L |
ストレージ | 64GB eMCC | |
画面 | 7インチ IPS WUXGA(1920×1200) | |
バッテリー | 7.6V 2050mAh | 3.8V 5000mAh |
価格 | 29.800円(税込32,780円) | 19,800円(税込21,780円) |
CPUはApolloLake世代のまま
Pentium N4200は、型番だけ見るとかなり新しそうに見えますが、Atom x5-Z8350と同じ2016年に登場したApolloLake世代のCPUとなります。
とはいってもAtom x5-Z8350よりはかなり高性能です。
Atom Z8350比では2倍以上の性能となり、がじぇっとりっぷ的ボーダーライン(2000ポイント)はギリギリクリアしています。感覚的にはCeleron N4100機に近いでしょう。
メモリが8GBに
「Nanote」では4GB DDR3Lだったメモリが、「Nanote P8」では倍の8GB LPDDR4となりました。
倍増しただけでなく、規格も新しくなって高速化していますね。
そして仕様的には2倍ですが、実質的にはもっと大きかったりします。
Windowsは起動しただけで2GB以上を使いますし、グラフィックもメモリを共有するので、4GBだと使えるのは実質的に1.2~1.5GB程度です。これだとただネットサーフィンをしているだけでもタブが増えると動きが悪くなってしまいます。
これが8GBになると空きが5.5GBくらいになるわけで、使用可能容量としては4倍近い差が出ます。これだけあれば余裕をもって操作することができるようになります。
その他
Wi-fiは「Nanote」から変わらず、802.11b/g/n(Wi-fi 4)までの対応となっています。
ここはせめて802.11ac(Wi-fi 5)にスペックアップしてほしかったところです。
唯一スペックダウンしているのがバッテリーで、5000mAh@3.8V(=19WHr)から2050mAh@7.6V(=15.58WHr)に減っています。とはいえ、稼働時間としては「Nanote」と同じ7時間となっているので、大きなマイナスとまではいきません。
筐体
見た感じ、筐体は「Nanote」と同じものを使っているようです(金型は高価なので、中華系PCでは使い回されることが多いです)。
手との大きさ比較だとこんな感じです。
2. カメラ(正面)
3. 電源ランプ
4. CapsLockランプ
5. マイク
6. 電源ボタン
7. キーボード
8. タッチパッド
10. Type-C端子(充電用)
11. LEDランプ
12. USB3.0端子
13. microHDMI端子
14. 3.5mmイヤホン端子
15. microSDカードスロット
インターフェースも「Nanote」そのままです。
Type-C端子は充電用となっていますが、「Nanote」と同じくUSB2.0準拠(映像出力非対応)と思われます。
いい画像がないのですが、キーボードです。実はキーボードは「Nanote」から配列が変更されています。
こちらはPC Watchからの引用ですが、「Nanote」のキーボードです。
見える範囲でも左側はCapsLockがTabに変更され、右側は”れ/け/む”の3連キーが”ね/る/め”に、”「”が右シフトキーになっています。
また、ファンクションキーが一番上の列から2列目に移り、一番上の列は”へ”や”ろ”などはみ出したキーが並んでいます。
全体的には変則的なことには変わりありませんが、「Nanote」よりは使いやすい配列のように感じます。
パッケージは本体、電源アダプタ、microHDMI-HDMI変換コネクタです。
「Nanote」ではmicroHDMI-HDMI変換アダプタが付属していましたが、隣のUSBポートに干渉して不評だったのか、短ケーブルタイプに変更されました。
大元について
「Nanote」の時にも書いていますが、大元はクラウドファンディングに出た「Peakago」、そして中国系のOEM/ODM企業にたどり着きます。
ぶっちゃけ、Alibabaにはそれっぽいのがいっぱい出ているので、OEM元の特定は困難です。
まとめ
「Nanote P8」の価格は「Nanote」のイチキュッパから1万円値上げされたニーキュッパ(税抜29,800円)です。
単純な価格比では5割アップですが、スペックの差を考えると1万円の違いはあるなと。ただ、価格優位性はかなり薄れてしまったのも事実です。
それに「Nanote」はギークたちのおもちゃにしかなりませんでしたが、「Nanote P8」は軽作業程度なら耐えられる、(ギリギリ)実用スペックを備えています。
これはこれで人気が出そうですね。
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