NUCも新世代。TigerLakeなIntel「NUC 11 Performance kit」はQi搭載可能

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2021年4月8日、Intel第11世代Core CPU(コードネーム:TigerLake)を搭載した新世代NUC「NUC 11 Performance kit」(コードネーム:Panther Canyon)の一部モデルについて、国内販売が始まりました。

製品そのものはCES 2021で発表されていて、発表から3か月での国内発売となります。

また、プロ向けの「NUC 11 Pro kit」というのもありますが、今回は個人向けの「NUC 11 Performance kit」のみを対象とします。

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スペック

■NUC 11 Performance kit
CPUCore i7-1165G7
Core i5-1135G7
Core i3-1115G4
メモリSO-DIMM DDR4-3200×2
ストレージM.2(PCie4.0 x4)
2.5インチ(Q/Hシリーズ)
画面14.0インチ IPS FHD
インターフェースUSB Type-C(TB3)×2
USB 3.2 Gen2×5
HDMI2.0a
miniDP1.4
2.5GbE有線LAN
SDXC
オーディオジャック
クアッドマイク
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ117×112×38~56mm

特徴

「NUC 11 Performance kit」は大きく“Q”、”H”、”K”の3シリーズがあり、それぞれにCore i7/i5/i3モデルがあるので計9モデル、さらに”Q”モデルにはOS・メモリ・ストレージが組み込まれた完成品が用意されているので、全12モデルのラインナップとなります。

“Q”、”H”、”K”の違いは以下のようになっています。

高さ特徴
“Q”シリーズ56mm2.5インチ+天板にQi
“H”シリーズ51mm2.5インチストレージ
“K”シリーズ38mm薄型

まぁ何とも分かりやすいですね。

CPUはvPro非対応

「NUC 11 Performance kit」に搭載されるCPUはTigerLake世代のCore i7-1165G7、Core i5-1135G7、Core i3-1135G4です。

企業での統括した運用管理に便利なvPro対応CPU搭載モデルは「NUC 11 Pro kit」の方に用意されています。

グラフィックは内蔵のみで、Intel Xe(i7/i5)またはIntel UHD(i3)となっています。
Intel Xeは割と強力で、ミドル級のFF XIVであればFHD解像度/最高画質でも”やや快適”の評価を叩き出せます。

メモリは最大64GB

メモリはSO-DIMM DDR4-3200が2スロット用意され、最大64GBまで対応しています。
ECCメモリには非対応です。

ストレージはPCIe4.0

ストレージは”K”シリーズのみM.2 Key-E×1で、”Q”シリーズと”H”シリーズはM.2+2.5インチのデュアルストレージが可能です。

M.2スロットはPCIe4.0 x4接続に対応していて、対応SSDを使用した場合、実測で6,500MB/sオーバーとなっています。
ファイルサイズの大きいゲームなどではロード時間の短縮につながるポイントですね。

その他

内部のブロックダイアグラム図は以下のようになっています。

有線LANは2.5GbEのi225V、「へぇ~」っとなったのが、HDMIがDP1.4出力から変換されていることでしょうか。

「NUC 11 Performance kit」のWi-fiは802.11ax(Wi-fi 6)対応のIntel AX201です。拡張版のAX210ではないので、Linux運用も割と容易です。

AX210はLinuxだとカーネル5.10以降の対応なのに対し、AX201はカーネル5.2以降の対応となっています。UbuntuだとLTS(長期サポート)版のUbuntu 20.04(カーネル5.4)は対応しており、特に何かをせずとも最初から使用することができます。

参考:インテル® ワイヤレス・アダプターの Linux* サポートについて

筐体

ちょっと見づらいですが、3シリーズの高さの違いです。
2.5インチストレージスペースは筐体下部になるため、”K”シリーズのみインターフェース位置が下になっています。

“Q”シリーズは天板がQiアダプタになっただけで、本体は”H”シリーズと同じです。

見やすいように”H”シリーズのフロント画像。
フロントには音声アシスタント用に4つのマイクがあります。

Type-C端子はThunderbolt3対応です。
なんでか、Thunderbolt4ではないんですよね(探したけれど特に説明もありませんでした)。

背面のインターフェースは共通というか、中のボードは同じものなので、必然的にインターフェースも同じとなります。

割と有用なポイントとして、miniDP+HDMI+Type-C to DP(前面+背面)のクアッドディスプレイに対応しています。

ちょっとわかりにくいですが、サイドにSDXCカードスロットが付いています。
この辺りは従来のNUCと同じですね。

まとめ

現在販売が確認できるのは薄型の「NUC11PAKi5」(税込51,800円)、2.5インチ搭載可能な「NUC11PAHi5」(税込51,800円)および「NUC11PAHi3」(税込41,800円)の3モデルで、パソコンショップarkおよびパソコン工房で販売されています。

Intel NUC:パソコンショップark
NUC一覧:パソコン工房

arkでは「NUC 11 Pro Kit」の「NUC11TNHi3」も税込39,800円で販売していますが、記事執筆時点では売り切れでした。

販売されているのはOS・メモリ・ストレージが別途必要なベアボーンモデルですが、モノを選ばなければ7~8万円で揃えることができます。

全部込みだと安価なTigerLake搭載ノートと変わらないくらいの値段になってしまうのは悩みどころですが、非Windows環境構築とか、手持ちのパーツを使いまわす場合は安く済みますし、インターフェース周りは充実しているので、NUCはNUCでアリな分野だとは思います。

関連リンク

NUC11PAKi5:パソコン工房
NUC11PAHi5:パソコン工房
NUC11PAHi3:パソコン工房

NUC11PAKi5:パソコンショップark
NUC11PAHi5:パソコンショップark
NUC11PAHi3:パソコンショップark

NUC 11 Pro Kit NUC11TNHi3:パソコンショップark

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