2021年5月18日、小型スマホメーカーのUnihertzは、クラウドファンディングサイトのKickstarterで物理QWERTYキーボード付きの3.1インチスマホ「Titan Pocket」のファンディングを開始いたしました。
Titan Pocket – The Smallest QWERTY Android 11 Smartphone:Kickstarter
スペック
特徴
Unihertzは新製品をクラウドファンディングにかけることで知られ、「Titan Pocket」は6機種目のファンディング製品となります。
前回(5機種目)の「Jerry 2」はがじぇっとりっぷでも取り上げました。
「Titan Pocket」の最大の特徴は、本体の下半分が物理キーボードになっている点でしょう。
キーボードの分だけ画面は小さくなりますが、物理QWERTYキーボード付き端末の愛用者は世界中に存在し、一定の需要があります。
中身はミドルクラス
「Titan Pocket」のSoCは8コアのMediaTek Helio P70です。
2018年10月に発表されたSoCで、CPU部は4コアCortex-A73+4コアCortex-A53、GPU部は最大900MHz動作のMali-G72 MP3、さらにAI推論用に最大525MHz動作のマルチコアAPU(AI Processing Unit)で構成されています。
Antutuスコアでは14万点台と、だいたいSnapdragon 660をちょっと上回る程度の性能です。
海外メーカーでよく採用されていたHelio P60の後継として、最近は搭載機種が増えています。
メモリは6GB DDR4-1600、ストレージは128GB(UFS2.1)と、こちらもミドルクラスなスペックです。
ほぼ正方形なディスプレイ
「Titan Pocket」のディスプレイは3.1インチ716×720(330DPI)と、かなり小さめです。
DPI(Dot per Inch)でいえば4インチ1,136×640(326DPI)なiPhone 5と同じくらいです。そう聞けば何となく画面の感覚がつかめるんじゃないでしょうか。
コンパクトなサイズ感
Unihertzは以前にも物理キーボード付きスマホとして「Titan」を発売しています。ファンディング3機種目ですね。現在はAmazonでも販売されています。
「Titan」はほぼ同じ見た目ながら4.6インチ1432×1436のディスプレイを備えていましたが、「Titan Pocket」は体積比で31%減の小型化を計っています。
92.5mm合った幅は73.2mmとなり、片手に収まるサイズ感となりました。
小型化に伴いバッテリーは6000mAhから4000mAhに減りましたが、それでも十分な容量が確保できています。
カメラは1眼
「Titan Pocket」はコンパクトなだけあって、さすがに最近のトレンドである2眼、3眼カメラは搭載していません。
撮影例は掲載されていないものの、フロントは8MP(800万画素)、リアは16MP(1600万画素)なので、スナップ写真くらいには使えると思います。
その他の機能
「Titan Pocket」はコンパクトですが、スマホとして必要な機能は揃っていますし、おまけの機能も詰め込まれています。
・指紋認証
・FMラジオ
・デュアルNano SIM
・GPS(GPS+GLONASS+BaiDou)
・Wi-fi(802.11ac+Bluetooth5.0)
・NFC
・赤外線(リモコン操作が可能)
GPSは米国GPS、ロシアGLONASS、中国BaiDouに対応。さすがに日本のみちびきまでは対応していないようです。
なお「Titan」では対応していた防水機能が、「Titan Pocket」では省かれています。
まとめ
「Titan Pocket」はファンディング開始わずか7分で目標金額を達成し、記事執筆時点では出資額総計が6,000万円を超えています。
「Titan」の時は776,947ドル(約8,400万円)だったので、このままいくと「Titan」は超えそうです。
早割コースは売り切れ、現在は219ドルでの販売になっています。なお、定価は299ドルです。
物理QWERTYキーボード機はどうしても横幅が広くなりがちなので、何とか両立するようなコンパクトな機種が求められていたわけですが、まさにその答えと言えるでしょう。
関連リンク
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