【レビュー】 DELL Inspiron 14 5410:高負荷時は爆熱だけどスコアの伸びがいいノート

レビュー

がじぇっとりっぷでは以前にDELL「Inspiron 14 5402」のレビューを行っています。

【レビュー】 DELL Inspiron 14 5402:お手頃価格で使いやすい14インチノート
DELL「Inspiron 14 5402」は2020年10月に発売された、TigerLake搭載の14インチノートです。最新のIntel第11世代TigerLakeを搭載し、CPU処理・グラフィックともに高い性能を発揮します。シルバーとホ

「Inspiron 14 5410」は後継機という位置づけで、同じTigerLake世代でもTDP35WのTigerLake-H35を搭載し、CPU世代を変えずに差をつけるという、なかなか面白いことをしています。

さらにはCore i7モデルはInspiron 5000シリーズとしては初めてのThunderbolt4搭載ということもあり、これは買わねばと購入した次第です。

「Inspiron 14 5402」はCore i5モデルだったので比較がしにくいのですが、Core i7-1165G7搭載の「Yoga 750i」のスコアも交えつつ、レビューしていきます。

【レビュー】Lenovo Yoga 750i:目立たないけどハイパフォーマンスな2-in-1ノート
昨年よりがじぇっとりっぷはメインノートの買い替えを検討していまして、その候補筆頭だったのが「Yoga 750i」です。割といい機種なのに、なんかやたらとLenovoの中での扱いが低くて、セールメールとかにも出てこない、知る人ぞ知る的な立場に
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DELL Inspiron 14 5410

■Inspiron 14 5410
CPU Core i7-11730H
Core i5-11300H
メモリ 8~16GB DDR4-3200
ストレージ 256GB~1TB NVMe SSD
画面 14.0インチ IPS FHD
インターフェース USB Type-C(Gen2/TB4)×1
USB 3.0×2
HDMI
microSDXC
オーディオジャック
wi-fi 802.11ax+BT5.0
サイズ 321.27×212.8×17.99mm
重さ 1.461kg

GoodPoint
高負荷時にスコアが落ちにくい
(i7モデルのみとはいえ)Thunderbolt4対応
見やすくなったキーボード

BadPoint
高負荷時はかなり発熱する
キー配列の変化に戸惑う

「Inspiron 14 5410」のインターフェース

天板はプラチナシルバー、キーボード面はタイタングレーと色が異なっています。
カラーバリエーションのピーチダストを選んだ場合は、天板もキーボード面もピーチダストになるようです。

■左サイド
・電源ジャック
・HDMI
・USB 3.2 Type-A Gen1
Thunderbolt4
■右サイド
・microSDカードスロット
・USB 3.2 Type-A Gen1
・オーディオジャック

「Inspiron 14 5410」のインターフェースは基本的に「Inspiron 14 5402」と同じです。
Core i7モデルのみType-C端子がThunderbolt4に変更されるため、使い方の幅が広がります。

「Inspiron 14 5410」の内部

「Inspiron 14 5410」は「Inspiron 14 5402」から引き続きメモリ2スロットとなっていて、メモリの換装が行えます。

こちらは比較用の「Inspiron 14 5402」の内部画像です。

ヒートパイプが2本に増えて冷却が強化され、ファンのボックス形状も変化しることが分かります。
ヒートパイプが2本に増えた分バッテリーの縦幅が狭くなり、バッテリー形状が横長になった結果、セカンドSSDスペースがなくなりました

スピーカーの位置もより外側になり、音がこもりにくくなっています。

「Inspiron 14 5410」のディスプレイ

正面から見るとベゼルは細く、画面が広く見えます。

ベゼル色は従来のブラックに変更。
個人的にはホワイトの方が明るくて好きだったんですけどね(その分汚れが目立ちますが)。

ディスプレイパネルは奇美電子(チーメイ)の「CMN14E7」。奇美電子は群創光電(Innolux)に買収されたため、Innoluxでは「N140HCA-E5C」という型番になる、二重型番なパネルです。
輝度220nits、コントラスト比800:1、NTSC比47%、sRGBカバー率66%と、スペック上は「Inspiron 14 5402」に使われたLG Philips「LP140WFA(LGD05F3)」(輝度220nits、コントラスト比700:1、NTSC比45%、sRGBカバー率63%)よりわずかに上となっています。

参考 N140HCA-E5C(CMN14E7):Panelook
参考 LP140WFA(LGD05F3):Panelook

DELLのディスプレイって表面処理がいいのか、“中の下”程度のパネルなのにすごく見やすいんですよね。なんというか必要以上に明るすぎず、コントラストがしっかりしているといえばいいのでしょうか。
うまく表現はできませんが優しい発色で、目への負担が軽いように感じます。

ディスプレイは角度をつけても色あせはなく、見やすいです。

「Inspiron 14 5410」のキーボード

「Inspiron 14 5410」のキーボード全体

比較用の「Inspiron 14 5402」のキーボード。

「Inspiron 14 5410」のキーボードは「Inspiron 14 5402」から大きく変更されていて、まず幅がだいぶ広くなっています。バックスペースキーとかの幅が広がっていて、誤打鍵しにくくなっています。
そこはGoodなのですが、なんでかPgUPとPgDnキーがなくなった上、矢印キーが横に間延びしているんですよね。

←を押そうとしたら↑だったみたいな誤打鍵をしまくりで、個人的には逆に誤打鍵が増えました。

変則部分は、くっついたキーは変わらないものの、幅に余裕が出ています。

キーピッチは標準的な19mmに

キートップはフラットで、Lenovoほど触り心地はよくありません。

改良されたのがキーボードバックライト(というかキートップの印字)で

斜めから見てもしっかり文字が見えます。

「Inspiron 14 5402」と比べると見やすさが段違いなことが分かります。

「Inspiron 14 5410」のスピーカー

スピーカーはノート内蔵としては品質が高いです。前述したようにより外側に配置されたことで音がこもりにくくなり、クリアな音になっています。
重低音はさすがに出ていませんが、低音も多少は出ているので、音の違和感が少なくなっています。

中音は豊かで高音はクリアなので、ボーカルメインのJ-POPなどは内蔵スピーカーでここまで行けるのかと感心するくらいになっています(ハードロックやヘヴィメタルは別)。

音の数が増えすぎると微妙なニュアンスが消えてフラットになるので、オーケストラなどは苦手です。また、大きな音が入ると他の音がかき消されてしまうので、複雑なニュアンスまで伝えることはできません。

キーボード面への振動は抑えられていて、音量を最大にしても手のひらがピリピリすることはなく、キーボードの下から振動が来てるなぁと感じる程度です。

「Inspiron 14 5410」のパフォーマンス

購入した「Inspiron 14 5410」はCore i7-11370H搭載モデルです。

総合

PassMarkのスコアは5126で、CPUスコア(マルチスレッド)も11000近くになっています。
これだけあればよほど重い作業でもない限り、というかノートPCでするような作業はほぼ賄えるでしょう。

CPU

CPU CINEBENCH R15
Core i7-1165G7 859227
Ryzen 5 4500U 858177
本機(Core i7-11370H) 708187
Core i5-1135G7 693200
Core i5-1035G7 656170
Ryzen 3 4300U 640161
Core i5-10210U 612165
Ryzen 5 3500U 609136
Core i5-8250U 547144
Core i7-10510U 502170
Core i7-8550U 476163
Core i5-7200U 324126
Ryzen 3 3200U 309124

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

CPU CINEBENCH R23
Core i7-1165G7 54451522
Ryzen 5 4500U 53931163
本機(Core i7-11370H) 44451252
Core i5-1135G7 43361338
Ryzen 3 4300U 42231062
Core i5-1035G7 41001119
Core i5-10210U 36531088
Ryzen 5 3500U 3624940
Core i5-8250U 3035906
Core i7-10510U 29641046
Core i5-7200U 1862799
Ryzen 3 3200U 1736773

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

本機は高負荷時にかなり発熱するためかCPUスコアがいまいち伸びず、Core i7-1165G7(Lenovo「Yoga 750i」)に引き離されています(といっても「Yoga 750i」はCPU重視でチューニングされていますが)。

まぁ、このくらいになると体感では差を感じにくいレベルなので、よほどCPUに負荷のかかる変換作業などを行ったりしない限りは特に気にもならず使えるでしょう。

GPU

CPU 3DMark Fire Strike (Graphic)
本機(8GB×2) 4365
本機(4GB×2) 4124
Core i7-1165G7 (8GB×2) 3883
Core i5-1135G7 (8GB×2) 3842
Ryzen 5 4500U (8GB×2) 3247
本機(8GB×1) 2826
Core i5-1035G7 (8GB×2) 2693
Ryzen 5 3500U (4GB×2) 2355
Ryzen 5 4500U (8GB×1) 2217
Ryzen 3 4300U (4GB×2) 2209
Core i5-1135G7 (8GB×1) 2061
Ryzen 3 3200U (4GB×2) 1289
Core i5-10210U (8GB×2) 1257
Core i5-8250U (8GB×1) 997
Core i5-7200U (4GB×2) 962

CPU 3DMark Time Spy (Graphic)
本機(8GB×2) 1692
本機(4GB×2) 1305
Core i7-1165G7 (8GB×2) 1236
本機(8GB×1) 1203
Core i5-1135G7 (8GB×2) 1118
Ryzen 5 4500U (8GB×2) 940
Core i5-1035G7 (8GB×2) 801
Ryzen 5 3500U (4GB×2) 776
Core i5-1135G7 (8GB×1) 741
Ryzen 3 4300U (4GB×2) 684
Ryzen 5 4500U (8GB×1) 664
Core i5-10210U (8GB×2) 413
Ryzen 3 3200U (4GB×2) 388
Core i5-7200U (4GB×2) 321
Core i5-8250U (8GB×1) 318

CPUベンチマークでの低迷とは打って変わって、GPUはパワフルです。

グラフィックベンチは標準の4GB×2の他にシングルチャネルの8GB×1、大容量化した8GB×2でもベンチマークを取りましたが、8GB×2→4GB×2→8GB×1と分かりやすい差がついています

ストレージ

ストレージにはSamsung製の「PM991a」が使われていました。
仕様上はリード3100MB/s、ライト1800MB/sとなっています。

参考 MZVLQ512HBLU (PM991a 512GB):Samsung

実測ではリード3088MB/s、ライト1529MB/sなので、リードはだいたいスペック通りです。

SDカード

カードリーダーはmicroSD用で、ほぼ隠れます。

SDカードの転送速度はリード24MB/s、ライト19MB/sとかなり遅く、大容量カードからの転送は別途カードリーダーを用意した方がいいでしょう。

外観

パッケージ

▲パッケージ全体です。

付属品

▲紙類は3種類

▲電源アダプタは65W出力

筐体

▲左右は割とすっきりした印象

▲ベゼル端は隙間があり、ディスプレイを開けるときに指が引っかかるようになっています。

▲カメラは720pでIRカメラはなし、左右にステレオマイクが付いています。

▲排気口は向かって右側にファンがあり、ヒートシンクが顔をのぞかせています。

▲パームレストのロゴシール。Evo認証シールはありません。

▲最大に開いたところ。だいたい135度くらいです。

▲天板は中央にロゴ

Inspiron 14 5402と比較

「Inspiron 14 5402」は同じTigerLake世代の「Inspiron 14 5402」で似ていますが、筐体はかなり変更されています。

ディスプレイの接地部はプラスチック部品がほんのちょっぴりとなり、全体の統一感が高まっています。

ベゼルは白から黒に変更、前述した通りキーボードは幅が広がり、完全に新規となっています。
個人的にはPgUp・PgDnキーは残してほしかったところ。

小さな違いとしてはスピーカーホールも変更されています。

ディスプレイ

▲ベゼル幅は4.8mm

▲反射は少なく、目への負担が少ないです。

重量

▲重量は本体が1,427g、電源込みで1,761gでした。

モバイル機として見れば軽くはなく、やや重い部類でしょう。

内部構造

▲底面は吸気口が広く取られています。

見えているねじ(8か所)を外せば、内部にアクセスできます。

▲底面カバー

EMC対策に金属粉が吹かれていますが、Wi-fiアンテナのある下部左右は電波を阻害しないように金属粉が吹かれていません。

▲カバーにはあれこれ情報が刻まれていました。

これを見た限りでは、少なくともカバーの製造は2021年3月のようです(組み立ても3月に行われたかまでは不明)。

▲一部のネジはパックマンみたいな形のワッシャーを噛んでいて、抜けないようになっています。

▲内部全体。

▲ストレージはWi-fiカードと同じ2230サイズ。

2230サイズのSSDは市販品がほとんどないので、ここで確保するという手もありますね。

▲セカンドSSDはつぶされていますが、ボード上にパターンだけ残っています。

▲メモリは2スロット。

標準では4GBが2枚入っています。
8GB×1だとばかり思いこんでいたので、めくったときに2枚入っていて驚きました。

▲ファンは「5402」から退行している感じ。

ファンケースは斜めに広がっていたのが楕円を半分に切ったような形になり、風の流れに沿うように斜めを向いていたヒートパイプ下のフィンがまっすぐになっています。

ついでに言うと上のヒートパイプの端っこってヒンジ部にかかっていて、ここって風も通らないから冷えないですよね?
冷却は強化されているのでしょうが、残念な部分があるのがなんとも…

▲参考までに、「5402」のファン。こっちの方が排気口率がよさそうに見えるのですが…どうなんでしょうね?

▲スピーカーはFPS(フラットパネルスピーカー)が搭載されています。

▲バッテリー容量は54WHrです。

システム

起動前

▲UEFIは一覧性が高く、見やすいです。

▲バックアップ前はストレージの設定を「AHCI/NVMe」に変更する必要があります。

▲恒例のバックアップです。

使用したのは「Macrium Refrect Free」で、バックアップサイズは48.87GBでした。

14GBあるリカバリーデータが大きいのですが、Cドライブが32.9GBもとっているのが不思議。

▲非適合電源(65W以上の出力ができない)を繋ぐと、起動時にアラートが表示されます。

システム情報

▲デスクトップはすっきりさわやかな雰囲気

▲初起動時は管理アプリが起動します。

Lenovoの管理アプリと違って設定変更などはできず、Q&A集的な要素が強いです。

▲システム情報

ストレージ使用量が57.6GBに達しています。何がそんなに使っているんだろう…

▲HWiNFO

▲CPU情報

TDPが35Wになっているのが分かります。
Configuable TDPは28Wなので、設定次第では性能アップが図れそうです(ただでさえ爆熱なので、今回は試していません)。

▲マザーボード情報

▲再起動直後のメモリ使用量は4.0GB

他メーカーだと2GB前後が多いので、結構消費しています。

▲スタートアップ

▲デバイスマネージャ(の抜粋)

▲バッテリーは容量通りの54WHr

ゲームベンチマーク

レビュー機のスペック

レビュー機のスペックは以下の通り。

CPU Core i-7-11370H
グラフィック Intel Xe
メモリ 8GB(4GB×2)
8GB(8GB×1)
16GB(8GB×2)
ストレージ 256GB

[軽量級] DQベンチマーク

設定 メモリ スコア 評価
1920×1080 最高品質 4GB×2 10554 すごく快適
8GB×1 8712 とても快適
8GB×2 12673 すごく快適
1280×720 標準品質 4GB×2 15621 すごく快適
8GB×1 14566 すごく快適
8GB×2 16304 すごく快適
DQベンチマーク
本機(8GB×2) 12673 / すごく快適
本機(4GB×2) 10554 / すごく快適
Core i7-1165G7 (8GB×2) 10398 / すごく快適
Core i5-1135G7 (8GB×2) 10382 / すごく快適
Core i5-1035G7 (8GB×2) 9703 / とても快適
Ryzen 5 4500U (8GB×2) 9431 / とても快適
本機(8GB×1) 8712 / とても快適
Ryzen 5 3500U (4GB×2) 6861 / 快適
Ryzen 3 4300U (4GB×2) 6043 / 快適
Ryzen 5 4500U (8GB×1) 5722 / 快適
Core i5-1135G7 (8GB×1) 5564 / 快適
Core i5-10210U (8GB×2) 5479 / 快適
Ryzen 3 3200U (4GB×2) 4241 / 普通
Core i5-7200U (4GB×2) 3701 / 普通
Core i5-8250U (8GB×1) 3393 / 普通

1920×1080(最高品質)での比較

軽量級タイトルでは”HD(1280×720)/標準品質”ではベンチマークの限界に近く、誤差よりはましかなぁ程度のスコア差しか出ていません。

“FHD/最高品質”でようやく差が出て、容量差(4GB×2 vs 8GB×2)よりもシングルチャネル/デュアルチャネルの差(8GB×1 vs 8GB×2)方が影響が大きく出ています。

[中量級] FF XIV 漆黒のヴィランズ

設定 メモリ スコア 評価
1920×1080 最高品質 4GB×2 2788 やや快適
8GB×1 2059 普通
8GB×2 3560 快適
1920×1080 高品質 4GB×2 3624 快適
8GB×1 2613 やや快適
8GB×2 4879 快適
1920×1080 標準 4GB×2 4320 快適
8GB×1 3110 やや快適
8GB×2 5841 とても快適
1280×720 高品質 4GB×2 5296 とても快適
8GB×1 5232 とても快適
8GB×2 8203 非常に快適
FF XIV 漆黒のヴィランズ
本機(8GB×2) 3560 / 快適
Core i5-1135G7 (8GB×2) 2901 / やや快適
本機(4GB×2) 2788 / やや快適
Ryzen 5 4500U (8GB×2) 2685 / やや快適
Core i7-1165G7 (8GB×2) 2676 / やや快適
Core i5-1035G7 (8GB×2) 2317 / 普通
本機(8GB×1) 2059 / 普通
Ryzen 5 3500U (4GB×2) 1925 / 普通
Ryzen 3 4300U (4GB×2) 1859 / 普通
Ryzen 5 4500U (8GB×1) 1664 / 普通
Core i5-1135G7 (8GB×1) 1303 / 設定変更
Core i5-10210U (8GB×2) 1159 / 設定変更
Ryzen 3 3200U (4GB×2) 1152 / 設定変更
Core i5-7200U (4GB×2) 928 / 動作困難
Core i5-8250U (8GB×1) 872 / 動作困難

1920×1080(最高品質)での比較

中量級タイトルでは8GB×1→4GB×2→8GB×2の順で評価が1段階ずつ上がっているので分かりやすいですね。

[重量級] FF XV Windowsエディション

設定 メモリ スコア 評価
1920×1080 軽量品質 4GB×2 2211 重い
8GB×1 1761 動作困難
8GB×2 2911 やや重い
1280×720 標準品質 4GB×2 2694 やや重い
8GB×1 2259 重い
8GB×2 3431 普通
FF XV
本機(8GB×2) 3431 / 普通
Core i5-1135G7 (8GB×2) 2733 / やや重い
Core i7-1165G7 (8GB×2) 2702 / やや重い
本機(4GB×2) 2694 / やや重い
Ryzen 5 4500U (8GB×2) 2606 / やや重い
本機(8GB×1) 2259 / 重い
Core i5-1135G7 (8GB×1) 2001 / 重い
Ryzen 3 4300U (4GB×2) 1914 / 動作困難
Ryzen 5 3500U (4GB×2) 1823 / 動作困難
Ryzen 5 4500U (8GB×1) 1724 / 動作困難
Core i5-1035G7 (8GB×2) 1543 / 動作困難
Core i5-10210U (8GB×2) 1012 / 動作困難
Ryzen 3 3200U (4GB×2) 1011 / 動作困難
Core i5-8250U (8GB×1) 890 / 動作困難
Core i5-7200U (4GB×2) 867 / 動作困難

1280×720(標準品質)での比較

重量級タイトルでは8GB×2の構成で、”HD/標準品質”ながらCPU内蔵グラフィックとして初めて「普通」の評価を獲得しました。

消費電力・稼働時間・騒音・温度

消費電力

Inspiron 14 5410 Inspiron 14 5402 Yoga 750i
Core i7-11370H Core i5-1135G7 Core i7-1165G7
アイドル時 7.2W 6.3W 6.7W
画面オフ時 2.6W 2.3W 3.4W
スリープ時 0.6W 0.5W
充電中(アイドル) 40.3W 39W 65.5W
充電中(OFF) 35.2W 34W 65.7W
CINEBENCH(S) 22.5W 25.7W 33.8W
CINEBENCH(M) 30.2W 30.3W 59.9W
最大(FFベンチ) 46.9W 30.5W 43.2W
最大(充電時) 70.1W 66.3W 70.1W

TDP35Wと消費電力の多そうなCPUながら、消費電力は極端に高いわけではなく、CPU負荷時は「5402」と同じ程度に推移しています。最大時(CPU/GPU負荷時)は高めで、GPU消費電力の占める割合が大きいことが示されています。
重視する方向の違うCore i7-1165G7搭載の「Yoga 750i」とは消費電力の傾向が違っていて、スコア差=消費電力の差ということがはっきりと分かります。

稼働時間

キー入力のみ 51367秒(14.2時間)
動画再生 38786秒(10.8時間)
フルロード 8435秒(2.3時間)

稼働時間は無負荷時で14.2時間、動画再生時で10.8時間、高負荷時で2.3時間と、「5402」の11.6時間、9.6時間、2.1時間より1割~2割ほど伸びています。

騒音

状況 音量 聞こえ方
電源オフ 35.8dB 無音
アイドル 35.8dB 無音
最大 43.7dB サーッという音
あまりうるさいとは感じない

騒音レベル[dB] 音の大きさのめやす 自室内の聞き騒音
うるさい 70 掃除機
騒々しい街頭
非常にうるさい
60 普通の会話・チャイム
時速40キロの自動車の内部
非常に大きく聞こえうるさい
声を大きくすれば会話ができる
普通 50 エアコンの室外機
静かな事務所
大きく聞こえる
通常の会話は可能
40 深夜の市内
図書館
多少大きく聞こえる
通常の会話は十分に可能
静か 30 ささやき声
深夜の郊外
非常に小さく聞こえる
20 ささやき
木の葉のふれあう音
ほとんど聞こえない

「Inspiron 14 5410」は低負荷時はファンの回転が停止していて無音です。

負荷をかけると徐々にファンが回転し始めますが、立ち上がりは遅めな印象です。音はサーッという感じで、せせらぎの近くにいるような音です。不快感は少なく、意識に上りにくく、集中を妨げにくい音で、ここは感心しました。

ただ、なるべく回転を抑える(=騒音を抑える)方向を重視しすぎた結果、温度上昇は動作クロック抑制で対応する場面が増えて、結果としてCPUスコアの低迷につながっているんじゃないかなぁと。

方針の差と言われてしまえばそれまでですが、もう少し早い段階からゆるゆると回し始めてもいいんじゃないかなぁとは思いました。

温度

CPU温度を見ているとびっくりするくらい瞬間的に高温になります。低負荷時はファンが回っていないということもあって、通常40度前後が、フォルダを開くだけで瞬間的に60度を超えたり、アプリを開くだけで瞬間的に90度を超えたりします。

ベンチマークを実行すると90度前後で推移し、ファンが回り始めるより先にサーマルスロットリングが発生しているようでした。

まとめ

「Inspiron 14 5410」はTDP35WのTigerLake-H35を搭載しているだけあって高負荷時の発熱は大きいですが、普段使いの範囲ではほんのり温かいくらいで、ほかのノートと変わらない程度です。

CPU性能は思ったほど出ませんでしたがグラフィック性能は高く、CPU内蔵グラフィックとしては現状最高峰クラスと言っていいでしょう。これ以上を求めるのであればdGPU搭載モデルを選択する必要があります。

キーボードの改良はメリット・デメリットがありますが、慣れてくればまぁ何とかなるとは思います。

Core i5モデルであれば6万円台から購入できますし、Core i7モデルではThunderbolt4/USB4にも対応と、コスパ良く買うこともできるし、ちょっと上乗せしてスペックアップを図るもよしとなかなか絶妙です。

これで「5402」と同じ、シルバー&ホワイトベゼルカラーがあれば個人的には嬉しかったのですが、それを抜きにしてもメインノートとしてお勧めできる一台と言えるでしょう。

関連リンク

付録

ベンチマーク結果一覧

メーカー DELL
モデル名 Inspiron 5410
CPU Core i7-11370H
GPU Iris Xe
メモリ 4GB×2
ストレージ 512GB
PassMark Total 5126.4
CPU Single 2502
CPU Multi 10954.8
2D 886.7
3D 3196
Memory 2525.2
Disk 14593.8
CPU-Z Single 541.5
Multi 2472
GeekBench4 Single 6605
Multi 18922
OpenCL 45901
OpenCL(dGPU)
GeekBench5 Single 1483
Multi 4330
OpenCL 15787
OpenCL(dGPU)
CrystalMark Mark 493197
ALU 148687
FPU 80667
MEM 146397
HDD 64654
GDI 27621
D2D 8371
OGL 16800
CINEBENCH R15 OpenGL 93.76fps
CPU(M) 708cd
CPU(S) 187cd
CINEBENCH R20 CPU(M) 1884pts
CPU(S) 515pts
CINEBENCH R23 CPU(M) 4445pts
CPU(S) 1252pts
PCMark ALL 5022
Essensial 10001
Productivity 6969
DigitalContent 4933
3DMark TimeSpy 1446
Graphics 1305
CPU 3763
FireStrike 3705
Graphics 4124
Phisics 11233
Combined 1340
NightRaid 12989
Grapihics 15565
CPU 6703
SkyDiver 12490
Graphic 13411
Phisics 9411
Combined 12199
CloudGate 15734
Graphics 24079
Phisics 7110
IceStorm 78702
Graphics 85720
Phisics 61173
IceStormEX 65294
Graphics 66633
Phisics 61004
IceStormUnlimited 152005
Graphics 2533777
Phisics 63328
VR Mark 1871
DQ(DX9) 1280・標準 15621
すごく快適
1920・最高 10554
すごく快適
FF XIV(DX11)
紅蓮
1280・標準 6181
とても快適
1920・最高 2537
やや快適
1920・標準 3315
やや快適
1920・低 3941
快適
FF XIV(DX11)
漆黒の反逆者
1280・標準 6296
とても快適
1920・最高 2788
やや快適
1920・標準 3624
快適
1920・低 4320
快適
FF XV(DX11) 1280・標準 2694
やや重い
1920・最高
1920・低 2211
重い
MHF(DX10)
大討伐
1280 13824
1920 7303
ブラウザ jetstream2 158.04
BaseMark 893.78
WebXPRT 262
MotionMark 474.96
SpeedMeter2.0 175
octane 56635

ベンチマーク結果画像

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