【レビュー】 DELL Inspiron 14 5410:高負荷時は爆熱だけどスコアの伸びがいいノート

レビュー

がじぇっとりっぷでは以前にDELL「Inspiron 14 5402」のレビューを行っています。

【レビュー】 DELL Inspiron 14 5402:お手頃価格で使いやすい14インチノート

「Inspiron 14 5410」は後継機という位置づけで、同じTigerLake世代でもTDP35WのTigerLake-H35を搭載し、CPU世代を変えずに差をつけるという、なかなか面白いことをしています。

さらにはCore i7モデルはInspiron 5000シリーズとしては初めてのThunderbolt4搭載ということもあり、これは買わねばと購入した次第です。

「Inspiron 14 5402」はCore i5モデルだったので比較がしにくいのですが、Core i7-1165G7搭載の「Yoga 750i」のスコアも交えつつ、レビューしていきます。

【レビュー】Lenovo Yoga 750i:目立たないけどハイパフォーマンスな2-in-1ノート
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DELL Inspiron 14 5410

■Inspiron 14 5410
CPUCore i7-11730H
Core i5-11300H
メモリ8~16GB DDR4-3200
ストレージ256GB~1TB NVMe SSD
画面14.0インチ IPS FHD
インターフェースUSB Type-C(Gen2/TB4)×1
USB 3.0×2
HDMI
microSDXC
オーディオジャック
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ321.27×212.8×17.99mm
重さ1.461kg

GoodPoint
高負荷時にスコアが落ちにくい
(i7モデルのみとはいえ)Thunderbolt4対応
見やすくなったキーボード

BadPoint
高負荷時はかなり発熱する
キー配列の変化に戸惑う

「Inspiron 14 5410」のインターフェース

天板はプラチナシルバー、キーボード面はタイタングレーと色が異なっています。
カラーバリエーションのピーチダストを選んだ場合は、天板もキーボード面もピーチダストになるようです。

■左サイド
・電源ジャック
・HDMI
・USB 3.2 Type-A Gen1
Thunderbolt4
■右サイド
・microSDカードスロット
・USB 3.2 Type-A Gen1
・オーディオジャック

「Inspiron 14 5410」のインターフェースは基本的に「Inspiron 14 5402」と同じです。
Core i7モデルのみType-C端子がThunderbolt4に変更されるため、使い方の幅が広がります。

「Inspiron 14 5410」の内部

「Inspiron 14 5410」は「Inspiron 14 5402」から引き続きメモリ2スロットとなっていて、メモリの換装が行えます。

こちらは比較用の「Inspiron 14 5402」の内部画像です。

ヒートパイプが2本に増えて冷却が強化され、ファンのボックス形状も変化しることが分かります。
ヒートパイプが2本に増えた分バッテリーの縦幅が狭くなり、バッテリー形状が横長になった結果、セカンドSSDスペースがなくなりました

スピーカーの位置もより外側になり、音がこもりにくくなっています。

「Inspiron 14 5410」のディスプレイ

正面から見るとベゼルは細く、画面が広く見えます。

ベゼル色は従来のブラックに変更。
個人的にはホワイトの方が明るくて好きだったんですけどね(その分汚れが目立ちますが)。

ディスプレイパネルは奇美電子(チーメイ)の「CMN14E7」。奇美電子は群創光電(Innolux)に買収されたため、Innoluxでは「N140HCA-E5C」という型番になる、二重型番なパネルです。
輝度220nits、コントラスト比800:1、NTSC比47%、sRGBカバー率66%と、スペック上は「Inspiron 14 5402」に使われたLG Philips「LP140WFA(LGD05F3)」(輝度220nits、コントラスト比700:1、NTSC比45%、sRGBカバー率63%)よりわずかに上となっています。

参考 N140HCA-E5C(CMN14E7):Panelook
参考 LP140WFA(LGD05F3):Panelook

DELLのディスプレイって表面処理がいいのか、“中の下”程度のパネルなのにすごく見やすいんですよね。なんというか必要以上に明るすぎず、コントラストがしっかりしているといえばいいのでしょうか。
うまく表現はできませんが優しい発色で、目への負担が軽いように感じます。

ディスプレイは角度をつけても色あせはなく、見やすいです。

「Inspiron 14 5410」のキーボード

「Inspiron 14 5410」のキーボード全体

比較用の「Inspiron 14 5402」のキーボード。

「Inspiron 14 5410」のキーボードは「Inspiron 14 5402」から大きく変更されていて、まず幅がだいぶ広くなっています。バックスペースキーとかの幅が広がっていて、誤打鍵しにくくなっています。
そこはGoodなのですが、なんでかPgUPとPgDnキーがなくなった上、矢印キーが横に間延びしているんですよね。

←を押そうとしたら↑だったみたいな誤打鍵をしまくりで、個人的には逆に誤打鍵が増えました。

変則部分は、くっついたキーは変わらないものの、幅に余裕が出ています。

キーピッチは標準的な19mmに

キートップはフラットで、Lenovoほど触り心地はよくありません。

改良されたのがキーボードバックライト(というかキートップの印字)で

斜めから見てもしっかり文字が見えます。

「Inspiron 14 5402」と比べると見やすさが段違いなことが分かります。

「Inspiron 14 5410」のスピーカー

スピーカーはノート内蔵としては品質が高いです。前述したようにより外側に配置されたことで音がこもりにくくなり、クリアな音になっています。
重低音はさすがに出ていませんが、低音も多少は出ているので、音の違和感が少なくなっています。

中音は豊かで高音はクリアなので、ボーカルメインのJ-POPなどは内蔵スピーカーでここまで行けるのかと感心するくらいになっています(ハードロックやヘヴィメタルは別)。

音の数が増えすぎると微妙なニュアンスが消えてフラットになるので、オーケストラなどは苦手です。また、大きな音が入ると他の音がかき消されてしまうので、複雑なニュアンスまで伝えることはできません。

キーボード面への振動は抑えられていて、音量を最大にしても手のひらがピリピリすることはなく、キーボードの下から振動が来てるなぁと感じる程度です。

「Inspiron 14 5410」のパフォーマンス

購入した「Inspiron 14 5410」はCore i7-11370H搭載モデルです。

総合

PassMarkのスコアは5126で、CPUスコア(マルチスレッド)も11000近くになっています。
これだけあればよほど重い作業でもない限り、というかノートPCでするような作業はほぼ賄えるでしょう。

CPU

CPUCINEBENCH R15
Core i7-1165G7859227
Ryzen 5 4500U858177
本機(Core i7-11370H)708187
Core i5-1135G7693200
Core i5-1035G7656170
Ryzen 3 4300U640161
Core i5-10210U612165
Ryzen 5 3500U609136
Core i5-8250U547144
Core i7-10510U502170
Core i7-8550U476163
Core i5-7200U324126
Ryzen 3 3200U309124

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

CPUCINEBENCH R23
Core i7-1165G754451522
Ryzen 5 4500U53931163
本機(Core i7-11370H)44451252
Core i5-1135G743361338
Ryzen 3 4300U42231062
Core i5-1035G741001119
Core i5-10210U36531088
Ryzen 5 3500U3624940
Core i5-8250U3035906
Core i7-10510U29641046
Core i5-7200U1862799
Ryzen 3 3200U1736773

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

本機は高負荷時にかなり発熱するためかCPUスコアがいまいち伸びず、Core i7-1165G7(Lenovo「Yoga 750i」)に引き離されています(といっても「Yoga 750i」はCPU重視でチューニングされていますが)。

まぁ、このくらいになると体感では差を感じにくいレベルなので、よほどCPUに負荷のかかる変換作業などを行ったりしない限りは特に気にもならず使えるでしょう。

GPU

CPU3DMark Fire Strike (Graphic)
本機(8GB×2)4365
本機(4GB×2)4124
Core i7-1165G7 (8GB×2)3883
Core i5-1135G7 (8GB×2)3842
Ryzen 5 4500U (8GB×2)3247
本機(8GB×1)2826
Core i5-1035G7 (8GB×2)2693
Ryzen 5 3500U (4GB×2)2355
Ryzen 5 4500U (8GB×1)2217
Ryzen 3 4300U (4GB×2)2209
Core i5-1135G7 (8GB×1)2061
Ryzen 3 3200U (4GB×2)1289
Core i5-10210U (8GB×2)1257
Core i5-8250U (8GB×1)997
Core i5-7200U (4GB×2)962

CPU3DMark Time Spy (Graphic)
本機(8GB×2)1692
本機(4GB×2)1305
Core i7-1165G7 (8GB×2)1236
本機(8GB×1)1203
Core i5-1135G7 (8GB×2)1118
Ryzen 5 4500U (8GB×2)940
Core i5-1035G7 (8GB×2)801
Ryzen 5 3500U (4GB×2)776
Core i5-1135G7 (8GB×1)741
Ryzen 3 4300U (4GB×2)684
Ryzen 5 4500U (8GB×1)664
Core i5-10210U (8GB×2)413
Ryzen 3 3200U (4GB×2)388
Core i5-7200U (4GB×2)321
Core i5-8250U (8GB×1)318

CPUベンチマークでの低迷とは打って変わって、GPUはパワフルです。

グラフィックベンチは標準の4GB×2の他にシングルチャネルの8GB×1、大容量化した8GB×2でもベンチマークを取りましたが、8GB×2→4GB×2→8GB×1と分かりやすい差がついています

ストレージ

ストレージにはSamsung製の「PM991a」が使われていました。
仕様上はリード3100MB/s、ライト1800MB/sとなっています。

参考 MZVLQ512HBLU (PM991a 512GB):Samsung

実測ではリード3088MB/s、ライト1529MB/sなので、リードはだいたいスペック通りです。

SDカード

カードリーダーはmicroSD用で、ほぼ隠れます。

SDカードの転送速度はリード24MB/s、ライト19MB/sとかなり遅く、大容量カードからの転送は別途カードリーダーを用意した方がいいでしょう。

外観

パッケージ

▲パッケージ全体です。

付属品

▲紙類は3種類

▲電源アダプタは65W出力

筐体

▲左右は割とすっきりした印象

▲ベゼル端は隙間があり、ディスプレイを開けるときに指が引っかかるようになっています。

▲カメラは720pでIRカメラはなし、左右にステレオマイクが付いています。

▲排気口は向かって右側にファンがあり、ヒートシンクが顔をのぞかせています。

▲パームレストのロゴシール。Evo認証シールはありません。

▲最大に開いたところ。だいたい135度くらいです。

▲天板は中央にロゴ

Inspiron 14 5402と比較

「Inspiron 14 5402」は同じTigerLake世代の「Inspiron 14 5402」で似ていますが、筐体はかなり変更されています。

ディスプレイの接地部はプラスチック部品がほんのちょっぴりとなり、全体の統一感が高まっています。

ベゼルは白から黒に変更、前述した通りキーボードは幅が広がり、完全に新規となっています。
個人的にはPgUp・PgDnキーは残してほしかったところ。

小さな違いとしてはスピーカーホールも変更されています。

ディスプレイ

▲ベゼル幅は4.8mm

▲反射は少なく、目への負担が少ないです。

重量

▲重量は本体が1,427g、電源込みで1,761gでした。

モバイル機として見れば軽くはなく、やや重い部類でしょう。

内部構造

▲底面は吸気口が広く取られています。

見えているねじ(8か所)を外せば、内部にアクセスできます。

▲底面カバー

EMC対策に金属粉が吹かれていますが、Wi-fiアンテナのある下部左右は電波を阻害しないように金属粉が吹かれていません。

▲カバーにはあれこれ情報が刻まれていました。

これを見た限りでは、少なくともカバーの製造は2021年3月のようです(組み立ても3月に行われたかまでは不明)。

▲一部のネジはパックマンみたいな形のワッシャーを噛んでいて、抜けないようになっています。

▲内部全体。

▲ストレージはWi-fiカードと同じ2230サイズ。

2230サイズのSSDは市販品がほとんどないので、ここで確保するという手もありますね。

▲セカンドSSDはつぶされていますが、ボード上にパターンだけ残っています。

▲メモリは2スロット。

標準では4GBが2枚入っています。
8GB×1だとばかり思いこんでいたので、めくったときに2枚入っていて驚きました。

▲ファンは「5402」から退行している感じ。

ファンケースは斜めに広がっていたのが楕円を半分に切ったような形になり、風の流れに沿うように斜めを向いていたヒートパイプ下のフィンがまっすぐになっています。

ついでに言うと上のヒートパイプの端っこってヒンジ部にかかっていて、ここって風も通らないから冷えないですよね?
冷却は強化されているのでしょうが、残念な部分があるのがなんとも…

▲参考までに、「5402」のファン。こっちの方が排気口率がよさそうに見えるのですが…どうなんでしょうね?

▲スピーカーはFPS(フラットパネルスピーカー)が搭載されています。

▲バッテリー容量は54WHrです。

システム

起動前

▲UEFIは一覧性が高く、見やすいです。

▲バックアップ前はストレージの設定を「AHCI/NVMe」に変更する必要があります。

▲恒例のバックアップです。

使用したのは「Macrium Refrect Free」で、バックアップサイズは48.87GBでした。

14GBあるリカバリーデータが大きいのですが、Cドライブが32.9GBもとっているのが不思議。

▲非適合電源(65W以上の出力ができない)を繋ぐと、起動時にアラートが表示されます。

システム情報

▲デスクトップはすっきりさわやかな雰囲気

▲初起動時は管理アプリが起動します。

Lenovoの管理アプリと違って設定変更などはできず、Q&A集的な要素が強いです。

▲システム情報

ストレージ使用量が57.6GBに達しています。何がそんなに使っているんだろう…

▲HWiNFO

▲CPU情報

TDPが35Wになっているのが分かります。
Configuable TDPは28Wなので、設定次第では性能アップが図れそうです(ただでさえ爆熱なので、今回は試していません)。

▲マザーボード情報

▲再起動直後のメモリ使用量は4.0GB

他メーカーだと2GB前後が多いので、結構消費しています。

▲スタートアップ

▲デバイスマネージャ(の抜粋)

▲バッテリーは容量通りの54WHr

ゲームベンチマーク

レビュー機のスペック

レビュー機のスペックは以下の通り。

CPUCore i-7-11370H
グラフィックIntel Xe
メモリ8GB(4GB×2)
8GB(8GB×1)
16GB(8GB×2)
ストレージ256GB

[軽量級] DQベンチマーク

設定メモリスコア評価
1920×1080 最高品質4GB×210554すごく快適
8GB×18712とても快適
8GB×212673すごく快適
1280×720 標準品質4GB×215621すごく快適
8GB×114566すごく快適
8GB×216304すごく快適
DQベンチマーク
本機(8GB×2)12673 / すごく快適
本機(4GB×2)10554 / すごく快適
Core i7-1165G7 (8GB×2)10398 / すごく快適
Core i5-1135G7 (8GB×2)10382 / すごく快適
Core i5-1035G7 (8GB×2)9703 / とても快適
Ryzen 5 4500U (8GB×2)9431 / とても快適
本機(8GB×1)8712 / とても快適
Ryzen 5 3500U (4GB×2)6861 / 快適
Ryzen 3 4300U (4GB×2)6043 / 快適
Ryzen 5 4500U (8GB×1)5722 / 快適
Core i5-1135G7 (8GB×1)5564 / 快適
Core i5-10210U (8GB×2)5479 / 快適
Ryzen 3 3200U (4GB×2)4241 / 普通
Core i5-7200U (4GB×2)3701 / 普通
Core i5-8250U (8GB×1)3393 / 普通

1920×1080(最高品質)での比較

軽量級タイトルでは”HD(1280×720)/標準品質”ではベンチマークの限界に近く、誤差よりはましかなぁ程度のスコア差しか出ていません。

“FHD/最高品質”でようやく差が出て、容量差(4GB×2 vs 8GB×2)よりもシングルチャネル/デュアルチャネルの差(8GB×1 vs 8GB×2)方が影響が大きく出ています。

[中量級] FF XIV 漆黒のヴィランズ

設定メモリスコア評価
1920×1080 最高品質4GB×22788やや快適
8GB×12059普通
8GB×23560快適
1920×1080 高品質4GB×23624快適
8GB×12613やや快適
8GB×24879快適
1920×1080 標準4GB×24320快適
8GB×13110やや快適
8GB×25841とても快適
1280×720 高品質4GB×25296とても快適
8GB×15232とても快適
8GB×28203非常に快適
FF XIV 漆黒のヴィランズ
本機(8GB×2)3560 / 快適
Core i5-1135G7 (8GB×2)2901 / やや快適
本機(4GB×2)2788 / やや快適
Ryzen 5 4500U (8GB×2)2685 / やや快適
Core i7-1165G7 (8GB×2)2676 / やや快適
Core i5-1035G7 (8GB×2)2317 / 普通
本機(8GB×1)2059 / 普通
Ryzen 5 3500U (4GB×2)1925 / 普通
Ryzen 3 4300U (4GB×2)1859 / 普通
Ryzen 5 4500U (8GB×1)1664 / 普通
Core i5-1135G7 (8GB×1)1303 / 設定変更
Core i5-10210U (8GB×2)1159 / 設定変更
Ryzen 3 3200U (4GB×2)1152 / 設定変更
Core i5-7200U (4GB×2)928 / 動作困難
Core i5-8250U (8GB×1)872 / 動作困難

1920×1080(最高品質)での比較

中量級タイトルでは8GB×1→4GB×2→8GB×2の順で評価が1段階ずつ上がっているので分かりやすいですね。

[重量級] FF XV Windowsエディション

設定メモリスコア評価
1920×1080 軽量品質4GB×22211重い
8GB×11761動作困難
8GB×22911やや重い
1280×720 標準品質4GB×22694やや重い
8GB×12259重い
8GB×23431普通
FF XV
本機(8GB×2)3431 / 普通
Core i5-1135G7 (8GB×2)2733 / やや重い
Core i7-1165G7 (8GB×2)2702 / やや重い
本機(4GB×2)2694 / やや重い
Ryzen 5 4500U (8GB×2)2606 / やや重い
本機(8GB×1)2259 / 重い
Core i5-1135G7 (8GB×1)2001 / 重い
Ryzen 3 4300U (4GB×2)1914 / 動作困難
Ryzen 5 3500U (4GB×2)1823 / 動作困難
Ryzen 5 4500U (8GB×1)1724 / 動作困難
Core i5-1035G7 (8GB×2)1543 / 動作困難
Core i5-10210U (8GB×2)1012 / 動作困難
Ryzen 3 3200U (4GB×2)1011 / 動作困難
Core i5-8250U (8GB×1)890 / 動作困難
Core i5-7200U (4GB×2)867 / 動作困難

1280×720(標準品質)での比較

重量級タイトルでは8GB×2の構成で、”HD/標準品質”ながらCPU内蔵グラフィックとして初めて「普通」の評価を獲得しました。

消費電力・稼働時間・騒音・温度

消費電力

Inspiron 14 5410Inspiron 14 5402Yoga 750i
Core i7-11370HCore i5-1135G7Core i7-1165G7
アイドル時7.2W6.3W6.7W
画面オフ時2.6W2.3W3.4W
スリープ時0.6W0.5W
充電中(アイドル)40.3W39W65.5W
充電中(OFF)35.2W34W65.7W
CINEBENCH(S)22.5W25.7W33.8W
CINEBENCH(M)30.2W30.3W59.9W
最大(FFベンチ)46.9W30.5W43.2W
最大(充電時)70.1W66.3W70.1W

TDP35Wと消費電力の多そうなCPUながら、消費電力は極端に高いわけではなく、CPU負荷時は「5402」と同じ程度に推移しています。最大時(CPU/GPU負荷時)は高めで、GPU消費電力の占める割合が大きいことが示されています。
重視する方向の違うCore i7-1165G7搭載の「Yoga 750i」とは消費電力の傾向が違っていて、スコア差=消費電力の差ということがはっきりと分かります。

稼働時間

キー入力のみ51367秒(14.2時間)
動画再生38786秒(10.8時間)
フルロード8435秒(2.3時間)

稼働時間は無負荷時で14.2時間、動画再生時で10.8時間、高負荷時で2.3時間と、「5402」の11.6時間、9.6時間、2.1時間より1割~2割ほど伸びています。

騒音

状況音量聞こえ方
電源オフ35.8dB無音
アイドル35.8dB無音
最大43.7dBサーッという音
あまりうるさいとは感じない

騒音レベル[dB]音の大きさのめやす自室内の聞き騒音
うるさい70掃除機
騒々しい街頭
非常にうるさい
60普通の会話・チャイム
時速40キロの自動車の内部
非常に大きく聞こえうるさい
声を大きくすれば会話ができる
普通50エアコンの室外機
静かな事務所
大きく聞こえる
通常の会話は可能
40深夜の市内
図書館
多少大きく聞こえる
通常の会話は十分に可能
静か30ささやき声
深夜の郊外
非常に小さく聞こえる
20ささやき
木の葉のふれあう音
ほとんど聞こえない

「Inspiron 14 5410」は低負荷時はファンの回転が停止していて無音です。

負荷をかけると徐々にファンが回転し始めますが、立ち上がりは遅めな印象です。音はサーッという感じで、せせらぎの近くにいるような音です。不快感は少なく、意識に上りにくく、集中を妨げにくい音で、ここは感心しました。

ただ、なるべく回転を抑える(=騒音を抑える)方向を重視しすぎた結果、温度上昇は動作クロック抑制で対応する場面が増えて、結果としてCPUスコアの低迷につながっているんじゃないかなぁと。

方針の差と言われてしまえばそれまでですが、もう少し早い段階からゆるゆると回し始めてもいいんじゃないかなぁとは思いました。

温度

CPU温度を見ているとびっくりするくらい瞬間的に高温になります。低負荷時はファンが回っていないということもあって、通常40度前後が、フォルダを開くだけで瞬間的に60度を超えたり、アプリを開くだけで瞬間的に90度を超えたりします。

ベンチマークを実行すると90度前後で推移し、ファンが回り始めるより先にサーマルスロットリングが発生しているようでした。

まとめ

「Inspiron 14 5410」はTDP35WのTigerLake-H35を搭載しているだけあって高負荷時の発熱は大きいですが、普段使いの範囲ではほんのり温かいくらいで、ほかのノートと変わらない程度です。

CPU性能は思ったほど出ませんでしたがグラフィック性能は高く、CPU内蔵グラフィックとしては現状最高峰クラスと言っていいでしょう。これ以上を求めるのであればdGPU搭載モデルを選択する必要があります。

キーボードの改良はメリット・デメリットがありますが、慣れてくればまぁ何とかなるとは思います。

Core i5モデルであれば6万円台から購入できますし、Core i7モデルではThunderbolt4/USB4にも対応と、コスパ良く買うこともできるし、ちょっと上乗せしてスペックアップを図るもよしとなかなか絶妙です。

これで「5402」と同じ、シルバー&ホワイトベゼルカラーがあれば個人的には嬉しかったのですが、それを抜きにしてもメインノートとしてお勧めできる一台と言えるでしょう。

関連リンク

付録

ベンチマーク結果一覧

メーカーDELL
モデル名Inspiron 5410
CPUCore i7-11370H
GPUIris Xe
メモリ4GB×2
ストレージ512GB
PassMarkTotal5126.4
CPU Single2502
CPU Multi10954.8
2D886.7
3D3196
Memory2525.2
Disk14593.8
CPU-ZSingle541.5
Multi2472
GeekBench4Single6605
Multi18922
OpenCL45901
OpenCL(dGPU)
GeekBench5Single1483
Multi4330
OpenCL15787
OpenCL(dGPU)
CrystalMarkMark493197
ALU148687
FPU80667
MEM146397
HDD64654
GDI27621
D2D8371
OGL16800
CINEBENCH R15OpenGL93.76fps
CPU(M)708cd
CPU(S)187cd
CINEBENCH R20CPU(M)1884pts
CPU(S)515pts
CINEBENCH R23CPU(M)4445pts
CPU(S)1252pts
PCMarkALL5022
Essensial10001
Productivity6969
DigitalContent4933
3DMarkTimeSpy1446
Graphics1305
CPU3763
FireStrike3705
Graphics4124
Phisics11233
Combined1340
NightRaid12989
Grapihics15565
CPU6703
SkyDiver12490
Graphic13411
Phisics9411
Combined12199
CloudGate15734
Graphics24079
Phisics7110
IceStorm78702
Graphics85720
Phisics61173
IceStormEX65294
Graphics66633
Phisics61004
IceStormUnlimited152005
Graphics2533777
Phisics63328
VR Mark1871
DQ(DX9)1280・標準15621
すごく快適
1920・最高10554
すごく快適
FF XIV(DX11)
紅蓮
1280・標準6181
とても快適
1920・最高2537
やや快適
1920・標準3315
やや快適
1920・低3941
快適
FF XIV(DX11)
漆黒の反逆者
1280・標準6296
とても快適
1920・最高2788
やや快適
1920・標準3624
快適
1920・低4320
快適
FF XV(DX11)1280・標準2694
やや重い
1920・最高
1920・低2211
重い
MHF(DX10)
大討伐
128013824
19207303
ブラウザjetstream2158.04
BaseMark893.78
WebXPRT262
MotionMark474.96
SpeedMeter2.0175
octane56635

ベンチマーク結果画像

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