2021年9月22日、エプソンダイレクト株式会社はRyzen 5 5600Xを搭載した「Endeavor Pro9050a」およびCore i9-10900Xを搭載した「Endeavor Pro9100」の2種類のクリエイター向けデスクトップPCを発売いたしました。
公式の謳い文句では、AMDモデル(Endeavor Pro9050a)はゲーム制作/開発、DTP作業等、クリエイター向け、Intelモデル(Endeavor Pro9100)は各種解析・シミュレーション、3D CADモデリング向けという分類になっています。
スペック
Endeavor Pro9050a
CPU | Ryzen 9 5950X Ryzen 9 5900X Ryzen 7 5800X Ryzen 5 5600X |
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GPU | GeForce RTX 3090 ほか GeForce GT 1030(2GB) |
メモリ | 16GB DDR4-3200 最大128GB |
ストレージ | 1TB HDD |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.2 Gen2×1 USB 3.0×5 USB 2.0×2 1GbE 有線LAN microSDXC オーディオジャック PS/2 |
電源 | 650W/1000W |
サイズ | 216.8×498.7×470.8mm |
重さ | 16.2kg |
Endeavor Pro9100
CPU | Core i9-10980XE Core i9-10920X Core i9-10900X |
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GPU | GeForce RTX 3090 ほか GeForce GT 1030(2GB) |
メモリ | 8GB DDR4-3200 最大256GB |
ストレージ | 1TB HDD |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.2 Gen2×1 USB 3.0×6 USB 2.0×3 1GbE 有線LAN microSDXC オーディオジャック |
電源 | 650W/1000W |
サイズ | 216.8×498.7×470.8mm |
重さ | 16.4kg |
特徴
「Endeavor Pro9050a/Pro9100」は見た目が特徴的なデスクトップPCです。ワークステーション向けのXeonとかではなくRyzenとCoreを採用しているので、デスクトップPCです。
BTOに対応し、かなりの項目でカスタマイズが可能です。
CPUとGPU
「Endeavor Pro9050a」はRyzen 5からRyzen 9までの4種類のCPUを選択可能、「Endeavor Pro9100」は3種類ですべてCore i9です。
それぞれの性能差は下の画像のようになっています。
Core i9-10980XEは18コア36スレッドというすさまじいコア数を誇り、16コア32スレッドのRyzen 9 5950Xに迫っています。
というか、相変わらずRyzenの性能モンスターっぷりがすごいですね。
ただし後述しますが、これをもってAMDモデルの方がいいねとは言い切れません。
GPUは、標準ではGeForce GT 1030(2GB)ですが、カスタマイズで以下を選択することができます。
GeForce GTX 1650 4GB
GeForce RTX 3060 12GB LHR
GeForce RTX 3070 8GB LHR
GeForce RTX 3080 10GB LHR
GeForce RTX 3090 24GB
Quadro P620 2GB
Quadro P1000 4GB
Quadro RTX 4000 8GB
GeForceシリーズのざっくり性能比較はこんな感じです。
Quadroは方向性が違うので、比較表には入っていません。
なお、GPUは重量を支えるために上下左右に移動可能なサポートフレームが付いています。
メモリとストレージ
割ととんでもないのがメモリです。
AMDモデルの「Endeavor Pro9050a」は4スロットで最大128GBまで増設できます。
それに対しIntelモデルの「Endeavor Pro9100」は8スロット、最大256GBです。
やっぱりインパクトがありますね。ついでにロマンもあります。
ストレージは共通で、標準だと1TB HDDが搭載されます。
ハードウェア的にはM.2×2、3.5インチ×4までカスタマイズできます(AMD/Intel共通)。
そして個人的にこの3.5インチ×4が惹かれるポイントです。というのも…
この前面ベイです。
こんなのは昔からあると言われればそれまでなんですけど、毎回惹かれます。ここにもロマンが詰まっているんですよね。
その他
光学ドライブは標準でDVD-ROMドライブが付属します。
カードリーダーはオプション、無線LANはありません。
電源は標準で650W、オプションで1000Wに変更できます。
そして電源ケーブルがアースなしの2芯とアース付きの3芯を選べます。電源ケーブルまで選べるのは面白いですね。
外観
外観です。AMDモデルが赤、Intelモデルが青になります。
…これ、何かとコラボしていると思いますよね?
がじぇっとりっぷはASUSのようにガンダムコラボかと思ってサイトを開いて、しばらくガンダムの姿を探しましたよ。
でも、コラボでもなんでもないんですよねぇ…
AMDモデルの内部です。いたって普通のマザーボードですね。というか、ASUSのPRIMEシリーズのようです。
チップセットはB550で、PCIe x16スロットはPCIe Gen4動作が可能です。
背面インターフェースも特に違和感はありません。
強いて言えば、APU(グラフィック内蔵CPU)使用時に使われる、マザーボード据え付けの映像出力がないのが違和感と言えば違和感でしょうか。
そしてツッコミどころの多いIntelモデルの内部です。
マザーボードはエプソンオリジナルの「IPMKB-BD」でチップセットはX299です。
まずメモリスロット×8がすげー存在感です。
そしてよく見ると、PCIスロットがあります。PCIeではなく、PCIです。
PCIeスロットの構成も”できそうだからやってみた”感があって好きですね。
インターフェースも昔懐かしのPS/2(正確にはPS/2互換ミニDIN)ポートが。久しぶりに見た気がする。
まとめ
筐体のインパクトはともかくとして、中身の印象は無難なAMDモデル、破天荒なIntelモデルといったところでしょう。
最近では増えてきたとはいえ、やっぱり8スロットメモリは圧巻です。
その分お値段も張っていて、税込181,940円からのAMDモデルに対し、Intelモデルは税込306,900円からです。
ちなみにAMDモデルは最上位のRyzen 9 5950Xを選択しても251,790円からです。
カスタマイズ項目も多く、ストレージもガンガン積めるし、GPUもGeForce RTX 3090まで選択できるしと、モノはすごく魅力的ですしロマンも詰まっているんですけどね…お値段ばかりはどうしようもないです。
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