2021年12月22日、中国のPCメーカーCHUWI(ツーウェイ)はパンチホール型ディスプレイを採用した2-in-1ノートPC「MiniBook X」を発表しました。
現在はプロモーションサイトのみの公開で、記事執筆現在は発売記念キャンペーンを実施中(1月12日まで)、1月より公式ストアにて619ドル(約7万円)で販売予定となっています。
スペック
■ MiniBook X | |
CPU | Celeron N5100 |
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メモリ | 12GB LPDDR4 |
ストレージ | 512GB SSD |
画面 | 10.8インチ IPS WQXGA(2560×1600) |
インターフェース | 不明 (Type-C×2とオーディオジャックのみ?) |
wi-fi | Wi-fi+BT4.2 |
サイズ | 244×166.4×17.2mm |
重さ | 0.899kg |
特徴
CHUWIは2019年に「Minibook」という8インチのUMPCを発売しており、「MiniBook X」はその後継機という位置づけとなっています。
UMPCは7インチから出発しましたが、現在は7インチの維持と大型化(8~10インチ)の2つの道に分かれています(画面ちっちゃいですもんね)。
最近では10インチ台のタブレットやChromebookが盛況ですが、UMPCで10インチ台と言えば「OneMix 4」(10.1インチ)くらいしかなかったので(タブレット型なら「Surface Go」シリーズもある)、10.8インチというのは意外と穴場を狙ってきたのかなと。
CPU
「MiniBook X」はCPUにJasperLake世代のCeleron N5100を搭載しています。
PassMarkスコアでは、前世代「Minibook」に搭載されていたCore m3-8100Yに負けていたりします。
Celeron N5100 | Core m3-8100Y | |
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発表 | 2021Q1 | 2018Q3 |
コア/スレッド | 4C/4T | 2C/4T |
製造プロセス | 10nm | 14nm |
TDP | 6W | 5W |
動作周波数 | 1.1GHz | 1.1GHz |
ブースト周波数 | 2.8GHz | 3.4GHz |
グラフィック | Intel UHD | Intel UHD 615 |
GPU周波数 | 350-800MHz | 350-900MHz |
PassMarkスコア | 1310 / 2807 | 1798 / 3026 |
3DMark Night raid | 3375 | 3099 |
参考 NEC「LAVIE N11」レビュー 教室で使いやすい「ズッ友」な2in1パソコン
参考 Core m3-8100Yのベンチマーク
グラフィックは勝っているものの、1割程度ですね。
あくまでCeleron N5100はCeleron N4100の後継CPUであり、Core m3-8100Yの後釜ではないということです。
これがせめてPentium N6000ならPassMarkスコアは3200、グラフィックスコア(3DMark Night raid)も4000を超えるのでCore m3-8100Yより一回り上と言い切れるのですが…
メモリとストレージ
メモリはちょっと多めな12GB LPDDR4Xです。
規格としてはLPDDR4X-2933まで対応しており、多分LPDDR4X-2933じゃないかなぁと。
ストレージは512GB SSD。M.2 NVMeかと思いきや、転送速度は500MB/sと書いているのでSATAですね。
そもそもCPU側がボトルネックになるのでSATA規格でも問題ないといえば問題ないのですが。eMMCではないだけましということにしましょう。
その他
Wi-fiは搭載しますが規格は不明。Bluetoothが4.2なので802.11ac(Wi-fi 5)っぽい雰囲気です。
バッテリーに関する記載はなく、USB PD 45W入力での急速充電に対応する旨が書かれているのみです。
外観
正面から見るとベゼルが細く、タブレット感があります。
ディスプレイはノートPCとしては世界初のパンチホール式ディスプレイを採用したことで、500万画素のカメラを搭載しながら10.8インチなのに画面占有率が90%に達しています。
ディスプレイはアスペクト比16:10で解像度は2560×1600(WQXGA)、色域は100% sRGBで10点マルチタッチ対応、4096段階の筆圧検知にも対応しています。
「Minibook」では1024段階だったのできっちりアップデートしたわけで、お絵描きもできそうです。
角が丸くなっている点は賛否が分かれそうですが、標準OSがWindows 11でタスクバーが真ん中なので、操作に大きな影響はないかと。
ディスプレイは360度回転する2-in-1(Yoga)スタイルです。
インターフェースが確認できる画像がこれくらいしかないのですが、左サイドにオーディオジャックと排気口、右サイドにType-C×2と電源ボタンとなるようです。
Celeronなので良くてUSB 3.2 Gen2といったところでしょう。
特徴のまとめ。
最初にこの画像を出しちゃうと話が終わるので最後に掲載することに。
厚さ11mmってのが地味に良さそうだなぁと。
所有しているUMPCって下半身の厚さが10数mmあって、机に置いたときにキーボードが打ちにくいんですよね…
まとめ
「Minibook X」の価格は冒頭にも書いた通り、619ドル(約7万円)です。
…いやうん、スペックのわりに高いですね…パンチホールパネルが高いのかな…?
プロモーションサイトではユーザーの反応(サイト内のlikeボタンを押された回数)によって最大70ドルオフのクーポンが手に入るキャンペーンを開催しています。
つまり、うまくいけば549ドル(約6.3万円)になるってことですね。
Core m3-8100Yと同等クラスのCPUを搭載するUMPCが550ドルって考えれば、2年前なら安い!となったんでしょうけど今じゃ、ねぇ?
ちなみに同じCeleron N5100に8GBメモリに11.6インチFHDな2-in-1ノートであるBMAX「Y11 Plus
」はBanggoodで3.8万円です。
同じCHUWIであればメモリが6GBなものの「Hi10 GO」がCeleron N4500からCeleron N5100に変更されて、クーポン込みで3.2万円で販売されています。
さすがにここまでは期待しませんが、カメラを捨てて500ドル(約5.8万円)ならまだありだったかなぁと。
コンパクトさや薄さ、高解像度ディスプレイは好みだっただけに本当に惜しいです。
関連リンク
BMAX Y11 Plus:Banggood
MiniBook X プロモーションサイト:CHUWI
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