2021年11月30日、SBCメーカーのFriendryELECはWiki情報に「NanoPi R2C」の派生版である「NanoPi R2C Plus」を追加しました。
記事執筆時点では製品ページはまだ公開されておらず、情報のみが先行している形です。
2022年2月17日追記:公式ストアにてケース込み48ドル(約5,500円)で発売されました。
スペック
モデル名 | NanoPi R2C Plus |
---|---|
メーカー | FriendlyElec |
発売日 | 2022/01 |
価格 | |
価格(日本円) | |
CPU | Rockchip RK3328(4コア) (A53 x4) |
GPU | Mali-450 MP2 |
NPU | |
メモリー | 1GB DDR4 |
サポートOS | Ubuntu-Core OpenWrt |
有線LAN | 1GbE x 2 |
Wi-fi | × |
Bluetooth | × |
チップ | Motorcomm YT8521S RTL8153B |
ストレージ | 8GB eMMC microSD(〜128GB) |
USB | 2.0 x 1 2.0 x 1(Type-C) |
GPIO | 8pin x 1 |
映像 | × |
カメラ | × |
オーディオジャック | × |
その他インターフェース | UART |
消費電力 | |
電源 | DC 5V/2A(Type-C) |
幅 | 57.5mm |
奥行き | 54.3mm |
高さ | |
その他 |
特徴
FriendryELECは2021年8月に「NanoPi R2S」のチップ変更版となるデュアルGbE SBC「NanoPi R2C」を発売しています。
「NanoPi R2C Plus」はこれをベースにオンボードストレージが追加されています。
「NanoPi R2C Plus」と「NanoPi R2C」を比較するとこんな感じ。
底面にeMMCチップが追加され、もともとあったGPIOのピンホールが削除されています。
また、地味にサイズが変わっていて、52×55.6mmから54.3×57.5mmに拡大しています。
その影響もあってか、よく見ればわかりますが配線がほぼ全面的に引き直されています。
仕様について
SoCは「NanoPi R2S」「NanoPi R2C」から変わらず、Rockchip RK3328を搭載しています。
アーキテクチャはクアッドコアのCortex-A53で、USB3.0を1ポート持っています。
メモリは1GB DDR4。
ストレージは前述の通り、8GB eMMCがオンボードになりました。従来のmicroSDスロットも変わらず搭載しているので拡張も可能です。
OSは変わらずFriendryWrt(OpenWrtのカスタム)、UbuntuCore、Armbianが利用できると思われます。
というか、FriendryELECの場合はSoC別で分けているので、RK3328用のイメージがそのまま使えます。
Wikiのインストール手順を見ても、「NanoPi R2C」の手順にeMMCへのインストールの場合が追加されただけとなっていますね。
ネックとなりそうなMotorcomm YT8521Sのドライバは、CNXSoftがデータシートなどと一緒に取りまとめてgithubで公開しています。
外観
サイズは変わったものの、インターフェース配置は「NanoPi R2C」に合わせています。
GPIOは1.25mmピッチの8ピンとなりました。
基本は2.54mmピッチなので、1.25mmピッチは苦肉の策と言えますね。
USBは2.0×1ポート。
SoCの持つUSB3.0はRealtek RTL8153BチップでUSB3.0 to 1GbE変換に使われています。
ケースの画像も公開されています。
ボードサイズが変更されているので、「NanoPi R2S」「NanoPi R2C」のケースは流用できないと思われます。
まとめ
冒頭の通り、「NanoPi R2C Plus」は発売前で価格は不明です。
「NanoPi R2C」がケース込みで35ドル(約4,000円)なので、ここにeMMCチップの代金を加えて40ドル前後(約4,500円)ではないかと予想されます。
2022年2月17日追記:公式ストアにてケース込み48ドル(約5,500円)で発売されました。
ストレージがオンボードになるというのは、microSDの耐久性に左右されない、システム部とデータ部を切り離せるなど、使い勝手がかなり変わります。
microSDを追加しないのであれば、追加費用(カード代)が発生しないというのもメリットですね。
関連リンク
NanoPi R2C Plus:FriendlyARM
NanoPi R2C Plus:FriendlyARM Wiki
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