2021年12月、SBCメーカーのXunlong Softwareは「Orange Pi 3」の長期サポート版である「Orange Pi 3 LTS」を発売しました。
スペック
| モデル名 | Orange Pi 3 LTS |
|---|---|
| メーカー | Xunlong |
| 発売日 | 2021/12 |
| 価格 | 35ドル |
| 価格(日本円) | |
| CPU | AllWinner H6 (4コア) (1.8GHz A53 x 4) |
| GPU | Mali-T720 MP2 |
| NPU | |
| メモリー | 2GB LPDDR3 |
| サポートOS | Android 9.0 Ubuntu Debian |
| 有線LAN | 1GbE x 1 |
| Wi-fi | 802.11ac |
| Bluetooth | 5 |
| チップ | YT8531C AW859A AXP805 |
| ストレージ | microSD 8GB eMMC |
| USB | 3.0 x 2 2.0 x 1 |
| GPIO | 26pin x 1 |
| 映像 | HDMI(2.0a 4K/60Hz) |
| カメラ | |
| オーディオジャック | ○ mic x 1 |
| その他インターフェース | IR receiver |
| 消費電力 | |
| 電源 | Type-C 5V/3A |
| 幅 | 85mm |
| 奥行き | 56mm |
| 高さ | |
| その他 |
特徴
「Orange Pi 3 LTS」は2019年1月に登場した「Orange Pi 3」の長期サポート(Long-Term Support)版という位置づけですが、実際はほぼ新規設計です。

分かりやすいのはこの画像ですね。
違いを一覧にするとこんな感じです。
| LTS | 無印 | |
|---|---|---|
| 発表 | 2021/12 | 2019/01 |
| SoC | Allwinner H6 | |
| メモリ | 2GB LPDDR3 | 1GB/2GB LPDDR3 |
| ストレージ | 8GB eMMC(標準) microSD |
8GB eMMC(オプション) microSD |
| Wi-fi | 802.11ac+BT5.0 AW859A |
802.11ac+BT5.0 AP5256 |
| ネットワーク | 1GbE YT8531C |
1GbE RTL8211 |
| USB | 3.0×2 2.0×1 |
3.0×4 2.0×1 |
| PCIe | なし | miniPCIe |
| サイズ | 56×85mm | 60×93.5mm |
| 電源 | Type-C (5V/3A) | DC or microUSB |
| OS | Android 9.0 Ubuntu Debian |
Android 7.0 Ubuntu Debian |
サイズも違えばチップもインターフェースの数も違っています。
共通しているのってSoCが同じってことぐらいでは…?

SoC
「Orange Pi 3 LTS」のSoCはAllwinner H6が使われています。

性能的にはローエンドクラスで、ベンチマークの一つであるAntutuでは40,000〜45,000程度になります。
CPU処理性能は低い反面、GPUにはMali-T720 MP2という割と強めのものを搭載しています。MP2はグラフィックスコアが2基の意味合いです。
なので映像出力はHDMI2.0aに対応していますし、浮動小数点計算は70GFLOPSとされています。
もっとも設計が2013年頃の古いものなので、あくまでエントリークラスのSoCとしては、と注釈がつくわけですが。
メモリとストレージ
メモリは2GB LPDDR3。無印版にあった1GBモデルはなくなりました。
ストレージは標準で8GB eMMCが搭載されます。ここも標準ではeMMCなしだった無印版からの変更点ですね。
その他
Wi-fiは802.11ac(Wi-fi 5)対応で、チップはAllwinner製のAW859Aが使われています。
有線LANは1GbEでこちらはRealtek RTL8211からMotorcomm YT8531Cに変更。
Motorcommは中国で唯一PHYチップを量産しているベンチャーメーカーで、たぶん安いんでしょうね。
ここ最近のSBC界隈ではRealtekからの乗り換えが進んでいます。


電源はmicroUSBからType-Cに変更。ここは時代の流れに沿ってきていますが、入力が5Vオンリーな点は注意が必要です。
OSはAndoroid9.0、Ubuntu、Debian。
OSイメージのダウンロードページではソースコードも公開されています。
外観

表裏とインターフェース一覧です。
サイズは85×56mmと、ラズパイと同等の大きさになりました。
ホールの位置が角になっているのでUSB/LANのあたりが窮屈になっていますね。
個人的に興味深いのは電源回り。
PMUとあるのが電源チップですが、抵抗器で周りをがっつり固めています。

斜めから見るとこんな感じ。
ラズパイには存在しない電源スイッチがあり、HDMIの横にはマイクが付いています。音声操作系の開発がしやすそうですね。

ピンアウトです。
「Orange Pi 3 LTS」のGPIOは26ピンなので、40ピンのラズパイとは異なっています。
まとめ
「Orange Pi 3 LTS」の価格はAliExpress公式ストアで35ドル(約4,000円)です。
Raspberry Pi 4の2GBが同じ35ドルでしたが、2021年10月に45ドルに値上げされ、現在は1GBモデルが35ドルで販売されています。
CPU性能に差があるものの、メモリ2GBに8GBストレージ込みと考えれば、悪くはないのかなと。
ラズパイは枯渇してプレミアム価格になっているので、用途によってはこういったラズパイ以外を選択肢にすることも検討した方がいいでしょう。
eDPとかMIPI-DSIなど組み込み向けのインターフェースはないので、HDMIを活用したメディアサーバーとかにはいいかもしれません。
関連リンク
Orange Pi 3 LTS:Orange Pi
OSイメージダウンロード:Orange Pi
販売ページ:AliExpress



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