こっちもか… Xunlong Software「Orange Pi R1 Plus」にLTS版登場もLANチップが無名メーカー製に

シングルボード

2021年11月ころ、SBCメーカーのXunlong Softwareは2020年12月に発売した「Orange Pi R1 Plus」のLTS版である「Orange Pi R1 Plus LTS」を発売しました。
これに合わせて非LTS版である「Orange Pi R1 Plus」は販売が終了しています。

Orange Pi R1 Plus LTS (本体のみ):AliExpress
Orange Pi R1 Plus LTS (電源付き:AliExpress

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スペック

モデル名 Orange Pi R1 Plus LTE
メーカー Xunlong
発売日 2021/12
価格 27.99ドル
価格(日本円)
CPU Rockchip RK3328(4コア)
(1.5GHz A53 x4)
GPU Mali-450 MP2
NPU
メモリー 1GB DDR4
サポートOS Android 9
Ubuntu
Debian
OpenWrt
有線LAN 1GbE x 2
Wi-fi ×
Bluetooth ×
チップ RTL8153B
YT8531C
RK805
ストレージ microSD(<32GB)
16MB SPI Flash
USB 2.0 x 1
GPIO 13pin x 1
映像
カメラ
オーディオジャック
その他インターフェース UART(3pin)
消費電力
電源 Type-C 5V
56mm
奥行き 57mm
高さ
その他

特徴

LTSはLong Time Supportの略で、一般的には通常1~2年のサポートが、5年程度まで延長されます。
まぁあくまで一般論であって、「Orange Pi R1 Plus LTS」はサポート年数についてどこにも書かれていないんですけど

「Orange Pi R1 Plus LTS」は以下の点について、「Orange Pi R1 Plus」とは異なっています。

・有線LANのチップ(イーサネットチップ)がYT8531Cに変更。パフォーマンス自体に変わりはない
・メモリがDDR4×2チップからLPDDR3×1チップ
・上の変更に伴い、OSイメージも非互換に
・13ピンヘッダは同梱するが未実装

あのSBC対抗? Xunlong Software「Orange Pi R1 Plus」がAliExpressに登場
2020年12月10日、SBCメーカーのXunlong Softwareは、Rockchip RK3328を搭載した「Orange Pi R1 Plus」をAliExpressの公式ショップおよび米Amazonで発売いたしました。なお、記事

LANチップについて

LANチップはRealtek RTL8211EからMotorcomm YT8531Cに置き換えられています。
Motorcommについては「NanoPi R2C」の記事に書いていますが、中国で唯一PHYチップを量産しているベンチャーメーカーです。

半導体不足の影響… FriendryELEC「NanoPi R2C」はLANチップが無名メーカー製に
2021年8月14日、ARM系SBC(シングルボードコンピューター)メーカーのFriendlyELEC(FriendlyARM)はRockchip RK3328を搭載したデュアルGbE SBC「NanoPi R2C」を発売いたしました。スペ

最近はラインナップも増えているようで、下のような代替リストもできています。

参考 taoic

SoCについて

SoCは「Orange Pi R1 Plus」から変わらずRockchip RK3328を搭載。
さすがにここが変更されると別物ですしね。

RK3328はSBC界隈ではよく使われるローエンド向けSoCなので、ここは特にコメントしません。

メモリ

製品ページでは触れられていませんが、メモリが2チップDDR4から1チップLPDDR3に変更されています
これ、地味にパフォーマンスに影響が出る気がするのですが、どうなんでしょうね?

外観

インターフェースはデュアルLANポートにUSB2.0です。

旧「Orange Pi R1 Plus」との比較。
…地味に電源とUSBの位置が逆になっているんですけど…?

右上のパンチホールの位置も変わっていますし、電源チップ周りのレイアウトにも手が加わっていますね。
かなりの手直しを加えたことで、LTS版として出せるようになったのでしょう。

ピンアウトです。
UARTはGPIOピンでもサポートしています。

まとめ

「Orange Pi R1 Plus LTS」はAliExpressで販売されており、公式ショップでの価格は27.99ドル(+送料4.92ドル)です。
安いショップだと25.99ドル+送料5.68ドル、送料込みだと32.99ドルが最安です。

ちなみに旧「Orange Pi R1 Plus」は24.99ドルだったので、1割の値上げですね。

また、レイアウトが変更されていますが、新レイアウトに合わせたケースはありません。

パフォーマンスは変わらないとはいえ実績の少ないチップに、LTSサポートが入ったとはいえ3ドルの値上げは低価格製品には結構厳しいとは思いますが、「NanoPi R2C」の7ドルアップに比べれば上昇幅は小さいです(その代わり「NanoPi R2C」はメタルケースが付属しますが)。

半導体不足が顕著になってからSBC界隈の動きも小さくなっていて、まだ息してる?って気になるところもちらほらあるので、多少のコストカットはやむを得ないとして、なんとか生き残って欲しいものです。

関連リンク

Orange Pi R1 Plus 1GB DDR4 Rockchip RK3328 Quad core Cortex-A53 Dual 1000M Ethernet Ports, Run Android 9, Ubuntu, Debian, OpenWRT (Single board)
APOO

Orange Pi R1 Plus LTS (本体のみ):AliExpress
Orange Pi R1 Plus LTS:製品ページ

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