2021年12月、HPはエントリークラスの14インチスタンダードノート「HP 14s-fq」を発表、2022年1月に発売しました。
スペック
■ HP 14s-fq | |
CPU | Ryzen 5 5500U Ryzen 3 5300U AMD 3020e |
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メモリ | 4GB DDR4-2400 8GB DDR4-3200 |
ストレージ | 128~256GB M.2 SSD |
画面 | 14.0インチ IPS FHD |
インターフェース | USB Type-C(3.0)×1 USB 3.0×2 HDMI SDXC オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.2 802.11ac+BT5.0 |
サイズ | 324×225×21mm |
重さ | 1.33kg |
特徴
「HP 14s-fq」はHPの最エントリーシリーズとなる”HP”シリーズに属するノートです。
前世代に当たる「HP 14s-dk」シリーズはがじぇっとりっぷでもレビューしています。
Ryzen 4000シリーズを飛ばしてのアップデートで、地味に筐体も新設計となっています。
14s-fq | 14s-dk | |
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CPU | Ryzen 5 5500U Ryzen 3 5300U AMD 3020e | 2020年モデル: Ryzen 3 3250U Athron Silver 3050U 2019年モデル: Ryzen 5 3500U Ryzen 3 3200U AMD A4-9125 |
メモリ | 8GB DDR4-3200 (Ryzen) 4GB DDR4-2400 (3020e) | 4~8GB DDR4-2400 |
ストレージ | 128~256GB M.2 SSD | |
画面 | 14インチ IPS FHD | |
インターフェース | Type-C(3.0) ×1 USB3.0 ×2 HDMI SDXC オーディオジャック | Type-C(3.0) ×1 USB3.0 ×2 HDMI SDXC 1GbE オーディオジャック |
Wi-fi | 802.11ax (Ryzen) 802.11ac (3020e) | 802.11ac |
サイズ | 324×225×21mm | 324×226×21.5mm |
重量 | 1.33kg | 1.53kg |
CPU
CPUhaZen2版Ryzen 5000シリーズからRyzen 5 5500UとRyzen 3 5300U、それにZenアーキテクチャをベースとしたAMD 3020eです。
AMD 3020eは2020年8月に発表されたAPU(グラフィック内蔵CPU)でTDPは6W。主なターゲットは200ドル程度の教育向けPCです。
上位モデルのRyzen 5 5500UはRyzen 7 4700Uに匹敵するスコアをたたき出しています。
Ryzen 3 5300Uでも10000を超えていてCore i7-1065G7を上回ってCore i5-1135G7並みと、通常使用には十分な性能を持っています。
一方で最廉価モデルとなるAMD 3020eは前世代「14s-dk」のAthron 3050Uにも届かず、Celeron N4120程度になっています。
せめて実用レベルのスコアを出しているAthron 300Uであれば、「HP 14s-dk」からアップデートしていると言えたのですが…
メモリとストレージ
メモリはAMD 3020eモデルが4GB DDR4-2400、Ryzen 5/3モデルが8GB(4GB×2) DDR4-3200。
内部的には2スロット持っているので、大容量メモリに換装できます。
ストレージはAMD 3020eモデルが128GB M.2 SATA SSD、Ryzen 5/3モデルが256GB M.2 NVMe SSD。
2.5インチに関しては記載がありませんが、「HP 14s-dk」同様にスペースだけあってコネクタがない状態と思われます(あくまで予想です)。
その他
無線LANはAMD 3020eモデルが802.11ac(Wi-fi 5)、Ryzen 5/3モデルが802.11ax(Wi-fi 6)となっています。
バッテリーは容量不明。駆動時間はRyzen 5/3モデルで9時間30分と「14s-dk」と変わらないため、同じ41WHrくらいと思われます。
外観
正面です。
サイズは324×225×21mmで「14s-dk」とほぼ変わらないため、正面からでは違いが分からないほどです。
一方で重量は1.33kgと200g軽くなっています。
・SDカードスロット
・オーディオジャック
・USB Type-C 5Gbps
・USB Type-A 5Gbps ×2
・HDMI 出力端子
・電源コネクター
インターフェースです。
「14s-dk」と比べて1GbE有線LANが削除され、TypeーC端子が左サイドから右端子に移動しました。
Type-C端子はUSB PD非対応と思われるので充電には影響しませんが、なるべくメイン基板に載せるため、最近のトレンドである”マウスを置く右サイドはインターフェース少な目”とは逆の道を進んでいます。
なお、筐体については言及がないので、「14s-dk」と同様にプラスチック筐体でしょう。
まとめ
「HP 14s-fq」の価格は以下の通り(税込・送料込)。
価格.comモデルがあり、2,000~3,000円安くなります(右の価格)。
・AMD 3020e/4GB/128GB/Wi-fi 5:39,800円 / 37,800円
・Ryzen 3 5300U/8GB/256GB/Wi-fi 6:64,800円 / 61,800円
・Ryzen 5 5500U/8GB/256GB/Wi-fi 6:70,800円 / 67,800円
最廉価モデルは一見安価ですが、性能を考えると微妙なところ。RyzenモデルもDELLやLenovoの廉価モデルほどの安値感はありません。
例えばRyzen 5 5500U搭載モデルであればDELL「Inspiron 14 5415」がアルミニウム筐体にUSB PD給電にも対応して68,784円から(記事執筆時点)です。
Ryzen 3 5300U搭載ならLenovo「IdeaPad Slim 550 14」が54,208円と1万円以上安くなります。
HPは価格で勝負するメーカーではないとはいえ、ちょっと厳しいんじゃないかなぁと。
デザインはいいのですが、エントリークラスで重要なのはスペックと価格のバランスです。
「14s-dk」の時のようにRyzen 5モデルで50,000円とか明らかに安いと言えるくらいでないと、エントリークラスで戦うのは難しいと言わざるを得ないでしょう。
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