2022年7月4日、UMPCメーカーのGPDはクラウドファンディングサイトのINDIEGOGOで、10.1インチディスプレイを持つ「WIN Max 2」のプレビューページを公開しました。
ファンディング開始は7月7日10時(北京時間)です。
GPD WIN Max 2 Handheld Gaming PC 4G LTE AMD 6800U:INDIEGOGO (※プレビューページ)
スペック
■ WIN Max 2 | |
CPU | Ryzen 7 6800U Core i7-1260P |
---|---|
メモリ | 16~32GB LPDDR5-6400/5200 |
ストレージ | 128GB~2TB NVMe SSD |
画面 | 14.0インチ IPS FHD |
インターフェース | USB Type-C(USB4/TB4)×1 USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.2 Gen2×3 HDMI 2.1 SDXC microSDXC オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.2 |
バッテリー | 67WHr |
サイズ | 227×160×23mm |
重さ | 1.005kg |
特徴
「WIN Max 2」は名前の通り、「WIN Max」の後継機です。
全体のサイズは微増程度で、画面サイズを8インチから10.1インチに大型化しました。
サイズ感の違いはこんな感じです。
CPU
CPUはRyzen 7 6800UまたはCore i7-1260Pです。メインはRyzen 7 6800Uで、ファンディングでは6800Uが4パターン、1260Pが1パターンとなっています。
Ryzen 6000Uシリーズ(コードネーム:Rembrandt)は、CPUアーキテクチャはZen3の改良版であるZen3+ですが、グラフィックアーキテクチャがVegaからRDNA2となり、大幅に強化されました。
Ryzen 7 6800UのiGPUは12CUのRadeon 680Mで、ざっくり比較だとGeForce GTX 1050に近いスコアを出します。
一方でCore i7-1260PはCPUコアこそPコア+Eコアのハイブリッド構成に進化しましたが、グラフィックアーキテクチャは前世代のTiger Lakeから変更はなく、グラフィック性能ではRyzenに逆転されました。
PassMarkはRyzen 7 6800Uのデータがなかったので、周波数が同じRyzen 7 6850U PROのデータで代用しています。
PassMarkについてはハイブリッド構成への最適化の具合が分からないので参考程度ですが、まぁそもそもが12コア16スレッド(4P+8E)対8コア16スレッドなので、Core i7-1260Pが勝つ見込みはありません。
グラフィックはおよそ1.5倍の差がついています。
ついでに言うとDirectXの対応もちょっと差があって、Ryzen 7 6800UはDirectX12 Ultimateに対応しています。
メモリとストレージ
メモリはRyzenモデルは標準で16GB LPDDR5-6400。上位モデルに32GBが用意されています。
Intelモデルは16GBのみで、LPDDR5-5200です。
ストレージは基本は1TB NVMe SSD(PCIe Gen3)。上位モデルでは2TBのほか、ファンディング専用で128GBモデルも用意されます。
また、増設用にPCIe Gen4に対応したM.2 2230スロットも用意されています。
その他
無線LANは802.11ax(Wi-fi6)対応。オプションで4G/LTEモジュールを搭載できます(モジュールは販売されない模様)。
バッテリーは67WHr。重いゲームプレイ時は3時間程度、軽作業であれば14時間程度となります。
外観
正面です。ベゼルが細くなり、サイズを大きく変更せずに8インチから10.1インチへのサイズアップを実現しています。
CPUのグラフィック強化により、画面解像度も1280×800から1920×1200に変更されました。
ヒンジ部に200万画素(1612×1212)のカメラが組み込まれています。
いわゆる「鼻の穴を眺めるカメラ」ですね。
画面はスタイラスペン(MPP2.0)にも対応しています。
Initial checking of Win Max 2 6800U pic.twitter.com/iYXa9xEM38
— GPD Game Consoles (@softwincn) May 27, 2022
ペン操作はこんな感じ。
特に言及されていませんが、グレアパネルですね。表面はGorilla Glass5です。
インターフェースです。
Intelモデルはhunderbolt4、AMDモデルではUSB4が1ポート用意されます。
この点はTB4×2だった「WIN Max 2022」からやや退化していますが、TypeーC×2なので、TB4/USB4をふさぐことなく給電できるようにはなっています。
あと地味にサイドにもUSBポートが用意された点はありがたいです。
左サイドのマウスモード/ゲームパッドモード切替ボタンのあった位置にはデュアルカードスロット。なかなか変態的です。
microSDはUHS-I対応でリード160MB/s、ライト120MB/s。
SDスロットはUHS-II対応でリード・ライトともに312MB/sとなっています。
キーボードです。
マウスモード/ゲームパッドモード切替ボタンはタッチパッド横に移動しました。
わずかとはいえサイズアップしたことで変則配列もなくなり、数字キーも縦幅が広くなっています。
ゲームパッド部分はカバーを付けることができ、そのカバーも本体に収納できます。
底面には増設用のM.2 2230 SSD(右)と、4G/LTEモジュール(左)を組み込めるカバーがあります。
また、その上にはL/Rバックボタンがあります。
More details of GPD WIN MAX 2 pic.twitter.com/AO1TWt0LT0
— GPD Game Consoles (@softwincn) June 11, 2022
試作品の内部画像など。
めちゃくちゃ密度が高いです。
まとめ
「WIN Max 2」のファンディング開始は7月7日10時(北京時間)、価格は以下の通りです。
・6800U+16GB+128GB:899ドル (約122,000円)
・6800U+16GB+1TB:999ドル (約136,000円)
・6800U+32GB+1TB:1199ドル (約163,000円)
・6800U+32GB+2TB:1299ドル (約176,000円)
・1260P+16GB+1TB:999ドル (約136,000円)
・(オプション)1TB 2230 SSD:139ドル (約19,000円)
Core 1165G7/Ryzen 7 4800U搭載の「WIN Max 2022」が16GB/1TBで999ドルだったので、単に円安で日本円が高くなっているだけで基本は同じ価格帯ですね。
100ドル安い128GBモデルはINDIEGOGOのみの展開で、50台限定となっています。
アップデート内容が大きい割に価格を維持しているのは素晴らしいことです。高いは高いのですが、仕様に比べれば割安かなと。
グラフィックすげぇと話題のRyzeen 7 6800Uを試すにはちょうどよさそうですが…円安がなぁ…
関連リンク
GPD WIN Max 2 Handheld Gaming PC 4G LTE AMD 6800U:INDIEGOGO (※プレビューページ)
公式ページ:GPD
コメント