2022年8月11日、ミニPCメーカーのMinisforumはTiger Lake-Hを搭載したミニPC「TH60」および「TH80」を発表、予約受付を開始しました。
スペック
■ TH60/TH80 | |
CPU | Core i7-11800H Core i5-11400H |
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メモリ | 0~16GB DDR4 |
ストレージ | 0~512GB NVMe SSD |
インターフェース | USB Type-C(Gen1)×1 USB 3.2 Gen2×4 USB 3.0×1 HDMI DisplayPort 2.5GbE 有線LAN オーディオジャック×3 |
wi-fi | 802.11ax+BT5.2 |
サイズ | 177.8×182×36mm |
特徴
「TH60/TH80」は薄型でシルバーの…はっきり言ってしまうとMac Miniインスパイアかな?って見た目のミニPCです。
まぁサイズ的にはMac Miniより半回り小さいのですが。
「TH60/TH80」はCPU以外の仕様は共通となります。
CPU
「TH60/TH80」のCPUはIntel 第11世代Tiger LakeのハイパフォーマンスシリーズとなるTiger Lake-Hで、「TH60」が6コア12スレッドのCore i5-11400H、「TH80」が8コア16スレッドのCore i7-11800Hです。
CPU性能はかなり高く、Core i5-11400Hで約16,000、Core i7-11800Hは21,000オーバーです。
Ryzenシリーズとも張り合えるスコアですし、よほどのことがない限りは不足はないでしょう。
グラフィックについては、dGPUとの組み合わせばかりが取り上げられていて単体性能がはっきりしません。
ただ限られたスペースをCPUコアに多く割振っているので、Core i7-1135G7(96EU)ほどの性能は期待できないことは確かです。
Core i5-11400Hで16EU、Core i7-11800Hで32EUとなっているので、Core i3-1115G4(48EU)よりも低い程度と思われます。
メモリとストレージ
「TH60/TH80」はベアボーン(メモリ・ストレージなし)から32GB/512GBまでそれぞれ4モデルが用意されています。
メモリはDDR4は2スロットで最大64GBまで対応。DDR4-3200まで対応とあるので、標準搭載メモリもDDR4-3200と思われます。
ストレージはM.2 SSD×2に対応。両スロットともPCIe Gen4に対応しているようです。
ただし、標準搭載SSDはPCIe Gen3と思われます(Gen4だったらアピールしてると思うので)。
内部イメージはこんな感じで、さすがに2.5インチストレージが入る余裕はありません。
その他
無線LANは802.11ax(Wi-fi 6)対応。
有線LANは1ポートですが2.5GbEを内蔵しています。
電源はバレルジャックで19V入力。電源アダプタの容量については記載されていません。
いわゆるType-C給電には対応していません。
外観
インターフェースです。
残念ながらThunderbolt4は非対応。その代わり、背面のUSBは4ポートすべてがUSB 3.2 Gen2対応となっています。
映像出力はHDMIとDisplayPort、それにType-Cのトリプルディスプレイに対応しています。
筐体の六面図。底面の形状が…
上の内部図でも見えていますが、底面及びサイド吸気、サイド排気ですね。
見た感じではファンはそこまで厚みがなさそうなので、多少は騒音が出そうです。
サイズは約18cm四方で厚さは36mm。
薄型ですが容量としてはNUCよりやや多いですね。
…そして比較対象はiPhoneですかね…?
世界どこでも通じるサイズ感であることは事実なので、これ以上は何も言いません。
パッケージにはHDMIケーブルとVESAマウンタが付属します。
まとめ
「TH60/TH80」の価格はCore i5/ベアボーンで49,590円から。Core i7/ベアボーンは59,590円です。
マシマシにしたCore i7/32GB/512GBでも85,590円です。
Ryzen 9 4900H搭載の「HM90」が32GB/512GBで84,133円(記事執筆時点)なので、価格帯としては同程度ですね。
正直Thunderbolt4/USB4がないのならRyzen機でいいんじゃないの?と思わなくもないですが、それは言わないお約束で。
なお、ベアボーンにはWindowsのライセンスは付属しません。
まぁ完成品との価格を比べると、OSライセンス料は1,000~2,000円くらいっぽいですが。
グラフィックはいまいちなのでそっちの用途には厳しいですが、メモリとCPUがものをいう事務作業やプログラミング(とビルド処理)などには向いていますし、ベアボーンにメモリマシマシでグラフィックの重要度が低いサーバーにするのもありでしょう。
ファンの騒音に関する記載がないのが不安ポイントですが、Celeron機をぶん回すより、ハイスペック機をゆるゆる回した方が結果的に静かだったりもするので、普段はゆるゆる、時々高負荷みたいな使い方には適していそうです。
関連リンク
Minisforum TH60/TH80:Minisforum
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