2023年3月16日、Synologyはミドルクラスの4ベイNAS「DiskStation DS423+」を発売しました。
スペック
■ DiskStation DS423+ | |
CPU | Celeron J4125 |
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メモリ | 2GB DDR4(空1スロット) |
ストレージ | 3.5インチ×4 M.2 NVMe×2 |
インターフェース | USB 3.0×2 1GbE有線LAN×2 |
サイズ | 166×199×223mm |
重さ | 2.18kg |
型番 | DS423+ |
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メーカー | Synology |
価格 | 78,100円 |
発売日 | 2023/03 |
幅 | 199 |
高さ | 166 |
奥行き | 223 |
CPU | Intel Celeron J4125 2.0GHz Quad-Core |
内部フラッシュメモリ | |
メモリ | 2GB DDR4 |
最大メモリ | 6GB |
ホットスワップ | ○ |
SSD対応 | ○ |
NIC (1GbE) | 2 |
NIC (Multi) | – |
LA/PT | ○ |
USB2.0 | – |
USB3.0 | 2 |
USB type-c | – |
eSATA | – |
PCIe | – |
SDカード | – |
HDMI | – |
4K対応 | – |
DisplayPort | – |
S/PDIF | – |
オーディオジャック | – |
スピーカー | – |
赤外線レシーバー | – |
ハードウェア 暗号化 | ○ |
ハードウェア アクセラレーション | |
IPカメラ(無償) | 2 |
IPカメラ(最大) | 40 |
仮想化 (VMWare) | ○ |
仮想化 (Windows) | ○ |
仮想化 (Citrix) | ○ |
仮想化 (OpenStack) | ○ |
仮想マシン (VirtualBox) | ○ |
仮想マシン (Docker) | ○ |
対応RAID | 0/1/5/6/10/Hybrid RAID |
ファイルシステム | EXT4/Btrfs |
システム ファン | 92mm x 2 |
ノイズレベル | 19.8dB |
Wi-fi | |
消費電力 | 28.30W |
重さ | 2.18kg |
DTCP+ | ○ |
DTCP-IP | ○ |
DLNA | ○ |
iSCSIターゲット | 128 |
iSCSI LUN | 256 |
ユーザー数 | 2048 |
グループ数 | 256 |
並列接続数 | 500 |
共有フォルダ | 512 |
スナップショット | 1024 |
read性能 | 226.58 |
write性能 | 224 |
read性能 (暗号化) | 226.63 |
write性能 (暗号化) | 223.54 |
備考 | NVMeスロット×2 |
特徴
「DS423+」は「DS423」と同時に発表された4ベイNASです。
Synologyの命名規則は「DS(DiskStationの頭文字)+最大ベイ数+年式+クラス」です。
「DS423+」は最大4ベイ(拡張不可)の23年モデル、クラスはPLUSクラスとなります。
立ち位置的には「DS418+」の後継となりますが、CPU以外の違いがないという…
CPU
「DS423+」のCPUはCeleron J4125。
なんと世代的には「DS418+」と同じGemini Lake Refreshのままです。
「DS418+」は2コア2スレッドのCeleron J4025、「DS423+」は4コア4スレッドのCeleron J4125ということで一応性能面では7~8割増しとなるのですが、なんだかなぁと。
他社はJasper Lake世代のCeleron N5105/N5095に移行しているのに、一世代遅れているんですよね。
Synologyも新モデルはJasper Lakeで来ると思っていただけに、悪い方に予想を裏切られました。
しかもNASの場合はモデルチェンジが3年とか5年ごとなので、次のモデルチェンジは2026年以降。それまでGemini Lake Refreshを使い続けるのかと。NAS界のSandy Bridgeおじさんでも目指しているんだろうか?
Synologyの場合、最下位・下位はストレージとしての仕事をまっとうできればいいという風潮というか空気があって、「高機能NASが使いたい?Ryzen搭載NASがあるよ」って感じに二極化しているので、こうなったのでしょうけど。
やっぱり他社に比べて見劣り感があるのは否めないですね。
メモリとストレージ
メモリは2GB DDR4+1スロット。
最大メモリは6GB(2GB+4GB)とされていますが、メモリによっては18GB(2GB+16GB)もできると思います。
ストレージは4ベイ+M.2 SSD×2。
M.2 SSDはSSDキャッシュに使えます。
Gemini Lake RefreshはPCIeが6レーンなので、内部的にはM.2 SSDは最大でもPCIe Gen3 x2接続、実際はx1接続の可能性もあります。
その他
無線LANは非搭載。有線LANは1GbE×2です。
Synologyはいつになったら2.5GbE化するんだろう…?
ノイズレベルは19.8dB。
ソフトウェア面では2台のSynologyシステム間でコンテンツ同期を行う”Synology Drive“や、ドキュメントやスプレッドシートをプライベート環境で扱える”Synology Office“など、有用なアプリが用意されています。
特にGoogleドキュメントやスプレッドシートライクなSynology Officeは他メーカーにはないので、Synologyの大きな強みです。
外観
筐体は既存のSynologyデザインです。
これはこれで完成していると思うので、不満には感じないでしょう。
背面はデュアル92mmファン。
インターフェースは最小限で、他社みたいに映像出力を付けてPCモードとか横道にそれず、ストレージデバイスとしての使命を全うさせるという気概を感じます。
画像がちょっと小さいですが、底面にはM.2 SSDスロットがあります。
側面にはでっかいロゴ。
まとめ
「DS423+」の価格は76,100円。ガイドブック付きの「DS423+/G」は77,622円です。
他社の現行4ベイNASよりワンランク下の価格帯を付けています。
肯定的に見れば、CPUを旧世代にして、2.5GbE化も見送った代わりに価格を抑えたということになるのでしょう。
確かに現在は4ベイNASの相場が9万円前後となっているので、この方針もアリと言えばアリだなぁと。
でもやっぱり2.5GbEくらいは欲しかった…
関連リンク
DiskStation DS423+:Synology
コメント
以前見つけたサイトですがSynologyのNASについて結構マニアックに書かれてます。
ご参考までに。
自作PCのチラシ裏 Synologyの製品開発はなぜ保守的なのか?
http://banzuiin.sblo.jp/article/187549976.html
情報ありがとうございます。
なるほど、やっぱり保守的なんですね。
「VMを2つ以上使いたいならミニPCでも買えば?」は正論すぎますw
文句あるなら923+買えばいいのでは?
むしろ923+との価格差考えると、今のintelではこのくらいしか選択肢がないということでしょう。
VMhost機能なんてNASには求めるつもりはないが、VMhostからNFS Storageとして、使い物になる速度を求められたら1Gではとても足りない。最低でも10Gbpsがないといけないのにこの価格で拡張スロットすらないとは…
Nasのレビューあまりないので参考になります。アサスターのNASはコスト的に気になるんですがどうなんでしょうか。
コメントありがとうございます。
ASUSTORはエントリーモデル(AS1102T/1104TおよびAS3302T/3304T)は安価な割に2.5GbE対応で、コスパは高いと思います。
親会社がASUSなだけあって、「ストレージデバイスはストレージとして使え。多機能がいい?ならばうちのPCを買え」感があり、そこはSynologyに近いですね。
Synologyと違うのは「ストレージは早くてなんぼ」と考えていそうなところでしょうか(なのでエントリーでも2.5GbEだし、上位になるとM.2×4とかやってくる)。