2023年4月21日、ASUSはIntel第13世代Core CPU(コードネーム:Raptor Lake)を搭載した13.3インチの薄型軽量ノート「Zenbook S 13 OLED UX5304VA」を発売しました。
スペック
■ Zenbook S 13 OLED UX5304VA | |
CPU | Core i7-1355U Core i5-1335U |
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メモリ | 16GB LPDDR5-5200 |
画面 | 13.3インチ 有機EL 2.8K |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
インターフェース | USB Type-C(TB4)×2 USB3.2 Gen2×1 HDMI2.1 オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6E+BT5.1 |
サイズ | 296.2×216.3×12.3mm |
重さ | 約1kg |
特徴
ZenbookはASUSのプレミアムノートブランドです。元は2011年に登場したUltrabookのブランドでしたが、今では一大ブランドとなっています。
がじぇっとりっぷも2012年モデルの「UX32VD」を愛用していました。
「UX5304VA」は、位置づけとしては「UM5302TA」の後継機になると思われますが…「UM5302TA」はRyzen 7 6800U/Ryzen 5 6600Uだったので、中身は全く違うんですよね。
筐体も完全新設計で、厚さが15.3mmから12.3mmへと大幅に薄くなり、重量も1.1kgから約1kg(実測だと1.04kg程度)と軽量化されています。
CPU
「UX5304VA」のCPUはIntel第13世代Raptor Lakeから、Core i7-1355UまたはCore i5-1335Uを搭載します。
PassMarkスコア上はなぜかCore i7とCore i5が逆転。サンプル数が少ないのも要因の一つでしょうが、第12世代の時も逆転していたんですよね。
とはいえ、第12世代のスコア(13,000台)から比較すると16~27%というかなりの性能向上を果たしています。
第8世代(4コア化)や第12世代(ハイブリッド構造化)のように大きな変化がない中でも着実に性能アップをしていますね。
グラフィックは第11世代から続くIris Xeで、大きな性能アップが行われていないのはちょっと残念なところ。
トータルでは先代「UM5302TA」のRyzen 7 6800U/Ryzen 5 6600Uに劣るようには見えますが、IntelとAMDだと方向性がやや違うので、一概に比較はできないです(個人的にはRyzen万歳と叫びたいところですが)。
メモリとストレージ
メモリは16GB LPDDR5-6400で、オンボードなので増設・換装は非対応です。
オンボードなら32GBモデルも用意してほしかったところ。
あと、ASUS StoreではLPDDR5-6400なのに、製品ページだとLPDDR5-5200となっているのがちょっと気にかかります。多分LPDDR5-6400でしょうけど(各種レビューでも6400となっている)。
ストレージは512GB Gen4 SSD。事前レビューではリード6,500MB/s、ライト3,900MB/s程度になるようです。
現行最上位クラスとまではいきませんが、十分な速度を持っていると言えます。
その他
無線LANはWi-fi 6E、Bluetoothは5.1です。
バッテリーは4セルの63WHr。
ほぼ1kg(1.05kg)という軽量さながら、割と大容量のバッテリーを搭載しているのはすごいですね。
ASUSがアピールする「Zenbook S 13 OLED UX5304VA」のポイントは、Zenbook史上初の「サスティナブルモデル」。
ボディー素材やパッケージにリサイクル素材/海洋プラスチックを積極的に採用しています。
・トップカバー(PIRマグネシウムアルミニウムを90%使用)
・LCDカバー、ボトムカバー(PIRアルミニウムを50%使用)
・キーボードキーキャップ(PCRプラスチックを50%使用)
・スピーカー部(海洋プラスチックを5%、PCRプラスチックを45%使用)
参考 ASUS 「Zenbook S 13 OLED」実機レビュー = 軽量モバイルノートも有機ELの時代なのだ!:ASCII
まぁ、ユーザーからすれば環境配慮はいいよねとは思いつつも、それが価格に跳ね返るようであればたまったものではないのですが。
外観
フロントです。
薄くしつつも剛性を確保するために、ベゼルはあまり細くありません。画面占有率も85%と、最近のノートにしては低めです。
「UX5304VA」の画面はアスペクト比16:10の13.3インチ2,880×1,800 有機ELディスプレイ(ちなみに製品ページだと2,880×1899とTypoされていて一瞬混乱した)。
この有機ELもLumina OLEDと呼ばれるものに変更され、例えば色を保ちつつブルーライトを低減したり、DisplayHDR True Black 500認定を受けるなど、高品質化しています。
なお、メディアによってはリフレッシュレートが120Hzと書かれていますが、製品ページにも商品ページにも記載はありません。
また、薄型化のためにカメラも新設計されたようです。
インターフェースはThunderbolt4×2を内蔵。
先代「UM5302TA」はオールUSB 3.2 Gen2だったので、ここは大きな違いです。
さらに12.3mm(最薄部10.9mm)という薄さにもかかわらず、フルサイズのHDMIとUSB Type-A(3.2 Gen2)も搭載していて、よく詰め込めたなぁと。
また、みて分かるように、かなりのリフトアップヒンジとなっていて、吸気もしっかり確保されています。
薄型ですが剛性はしっかり確保されていて、大きなたわみは感じないそう。
左右にインターフェーススペースを確保するため、キーボードはやや詰まった印象。でも実測だとキーピッチは19.2mm確保されているとのこと。
電源ボタンが”PrintScreen”と”Del”キーの間という変な位置にあるので、慣れるまでは頻繁に誤タッチしそうです。
天板は”A”をモチーフとした特徴的なデザイン。
Zenbookと言えば同心円状のヘアライン加工(波紋あるいは枯山水の円がモチーフ)がシリーズの共通点でしたが、そこから外れたデザインとなりました。
とはいってもZenbookのコンセプトである「禅」は継続しているとのこと。
天板の表面にはプラズマ電解酸化処理が施され、高い耐摩耗性を獲得しています。
耐久性についてはMIL-STD-810Hに準拠し、薄型にもかかわらず高い耐久性を確保しています。
まとめ
「UX5304VA」の価格は159,800円から。
ちょっと高めですが、第13世代搭載機はなぜか割高な製品が多い(10万円を切る製品が少ない)ので、TB4×2に2.8K有機ELにほぼ1kgの軽量薄型という付加価値を考えると、(本来の意味で)適当な価格付けだと思います。
というか、デザインもいいし、中身もいいし、軽いし、大学生が結構好みそうというのが最初の感想だったり。
これ、年初に発売出来ていたら3月にかなり売れたんじゃないかなぁと。
ただ、Core i7モデルの229,800円は、素直に高いと思います。
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