めっちゃ出て欲しかったやつ。SkyBarium「R3」は3.5インチ×2ベイ内蔵のRyzenミニPC

PC

2023年4月20日、SkyBariumはRyzen 5 5500Uを搭載したミニPC「R3」を発売しました。

※2023年5月30日追記:当初はモデル名を「ALL IN」としていましたが、実際に購入したところ、モデル名が「R3」と判明したため、記事内でのモデル名を変更しました。

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スペック

■ SkyBarium R3
CPU Ryzen 5 5500U
メモリ 8~32GB DDR4-3200
ストレージ 256GB~1TB NVMe SSD
3.5インチ×2ベイ
インターフェース USB Type-C(不明)×1
USB 3.0×2
USB 2.0×2
HDMI
DisplayPort
microSDXC
2.5GbE有線LAN×2
オーディオジャック
wi-fi Wi-fi 6+BT5.2
サイズ 162×162×198mm
重さ 0.88kg

SkyBariumについて

SkyBariumはタイムセール記事ではたびたび登場しますが、単独記事は初めてです。

中国・深圳に本拠を置く企業で、中国語だと「深圳市天钡科技有限公司」。2013年に北京で創業したとあります。
日本においては2023年4月25日に国外法人として「Shenzhen tianbei Technology」の名称で登録されました。

海外ではT-Baoのブランド名で展開していて、SkyBariumのブランド名は日本のみで使用している模様。
また、自社展開の他にOEMも手掛けているようで、海外ではtoptonなどから同型品が販売されることが多いです。

なお、公式サイトはあるものの、ほぼ放置状態です(中国OEM企業ではよくあること)。

参考 Shenzhen tianbei Technology:国税庁 法人番号公表サイト
参考 公式サイト:深圳市天钡科技有限公司

特徴

製品名は「ALL IN」としていますが、中華PCあるあるで本来のモデル名が書かれていません。
同社の他のモデルを見る限りでは「MN〇〇」となるとは思いますが、前述の通り公式サイトが機能していないので、記事執筆時点ではモデル名は不明です。

※2023年5月30日追記:前述の通り、モデル名は「R3」と判明しました。

「R3」の特徴は、ここ最近では珍しい、3.5インチベイを備えたミニPCであることです。
最近では3.5インチどころか2.5インチベイすらない、薄型コンパクトなミニPCが増えている中でのトレンドに逆行した製品ですが、このジャンルはほぼ絶滅していてライバルがいないので、逆に穴場になっているんですよね。

CPU

「R3」のCPUはRyzen 5 5500Uです。
もうちょっと新しくてもいいんじゃないかなぁと思わなくもないですが、日常レベルであれば十分ですし、NASとしての用途メインなら過剰とも言えます。

一応下位にAthron 300Uモデルが存在していますが、おそらく国内販売はないでしょう。

CPU PassMark(Multi)
Core i9-13900H(14C/20T) 32844
Core i7-13700H(14C/20T) 30966
Core i9-12900H(14C/20T) 29049
Ryzen 7 7840HS(8C/16T) 28429
Core i7-12700H(14C/20T) 26834
Ryzen 9 6900HX(8C/16T) 25004
Ryzen 7 7735HS(8C/16T) 24497
Ryzen 7 6800H(8C/16T) 23503
Core i9-11980HK(8C/16T) 23463
Ryzen 9 5900HX(8C/16T) 23014
M1 Pro(10C/10T) 22060
Core i5-12500H(12C/16T) 21617
Ryzen 7 5800H(8C/16T) 21349
Ryzen 7 6800U(8C/16T) 20903
Core i7-1360P(12C/16T) 20813
Ryzen 7 7730U(8C/16T) 19673
Core i5-1340P(12C/16T) 19618
Ryzen 7 4800H(8C/16T) 18947
Ryzen 7 5825U(8C/16T) 18499
Core i5-12450H(8C/12T) 18375
Ryzen 5 6600U(6C/12T) 17804
Core i5-1240P(12C/16T) 17407
Core i5-1335U(10C/12T) 17228
Core i7-1260P(12C/16T) 17066
Ryzen 5 7530U(6C/12T) 16444
Core i7-1355U(10C/12T) 15700
Ryzen 5 5625U(6C/12T) 14969
Core i5-1235U(10C/12T) 13516
Core i7-1255U(10C/12T) 13443
Ryzen 5 5500U(6C/12T) 13188
Core i7-11370H(4C/8T) 11937
Ryzen 3 7330U(4C/8T) 11856
Core i3-1215U(6C/8T) 11618
Core i7-1165G7(4C/8T) 10487
Core i5-1135G7(4C/8T) 10058
GPU FireStrike(Graphics)
RTX 3070 Mobile 26845
RTX 4060 Mobile 26304
Radeon RX 6600M 23121
RTX 3060 Mobile 20103
Radeon RX 6500M 13865
GTX 1660Ti Max-Q 13346
RTX 3050 Mobile 12001
GTX 1060 Max-Q 10765
VR Readyの壁
AMD 780M(7940HS) 7900
GTX 1650 Max-Q 7785
GTX 1050 Max-Q 7285
AMD 680M(6800U) 6890
GeForce MX550 6199
Core i7-12700H 5641
GeForce MX450(30.5W) 5369
Core i7-1355U 5200
Core i7-1165G7 5102
Ryzen 5 6600H 5075
Core i7-1260P 4960
Ryzen 5 6600U 4832
Core i5-12500H 4580
GeForce MX450(25W) 4435
Core i7-1255U 4383
Core i5-1240P 4195
Ryzen 7 5800U 3933
Core i5-1135G7 3800
Core i5-1235U 3745
Ryzen 5 5625U 3453
Core i3-1215U 3378
Ryzen 5 5500U 3236
Core i3-1115G4 2340

PassMark3DMarkの集計値に基づいています

いつもの表で掲載しますが、PassMarkスコアは13000台。旧世代CPUでありながら、何だかんだ第12世代AlderLake-Uと同等レベルです。
グラフィックはVega世代なのでほどほどですね。

メモリとストレージ

メモリは8GB~32GB DDR4-3200で2スロットタイプです。

ストレージは256GB~1TBのM.2 SSD。
M.2 SSDは内部的には2スロット用意されています(どちらもPCIe Gen3)。
また、前述の通り3.5インチも2ベイ内蔵しています。なので実はクアッドストレージができるという。

よく使うデータはM.2 SSDに、バックアップはHDDにという使い方ができますね。

その他

無線LANはWi-fi 6に対応。国内販売モデルは記載がありませんが、海外モデルではIntel AX200とされています。
技適を取得しているかは不明ですが、Wi-fiはM.2カードでの提供となっているので、必要に応じて入れ替えればいいかと。

有線LANはデュアル2.5GbE。NASとしての利用にも十分な速度が確保できそうです。
チップはIntel i226-Vです。

電源アダプタは19V/4.74A(=90W)です。HDD2台分も含めて余裕をもって電力供給ができます。

あとOSは普通のWindows 11(多分Home)です。NAS用OSではありません。

外観

筐体は山型で、下部が広く、上部がやや狭くなっています。
見た目的にはPCらしくなく、加湿器か空気清浄機と言われても信じそう。
なので、インテリアとして見せる置き方をしても馴染みそうです。

上部はマグネット式の蓋となっています。

内部構造です。
中心にボードがあり、HDDで挟むようになっています。
上の画像ではなぜかHDDが同じ向きに装着されていますが(こういうところの加工が、詰めが甘いですよね)、実際は逆向きになるのでお互いの回転にで発生する力が打ち消し合います。
逆に言うと、HDDの装着が片方だけだとバランスが崩れます(と言ってもほぼ影響はないでしょうが)。

HDDはトレー式ですが、ホットスワップ対応とは書かれていないので、交換は電源を落としてからになりそうです。

このトレーについての詳細がないのですが、見た感じだとねじなし固定ができそうな感じです。ネジ穴もあるので、2.5インチも固定できそうではあります。

ダブルベアリングサイレントファンが下部にあり、CPU・メモリ・ストレージをまとめて冷やせるようになっています。
構造的にM.2 SSDはヒートシンクが使えなさそうですが、これなら熱くなりすぎることはないかも。

そのファンの大きさは、HDDとのサイズ感からして90mmと思われます。

まとめ

「R3」の価格は記事執筆時点で39,900円(46,900円+7,000円オフクーポン)。
そこらの2ベイNASを買うよりは随分お得です。

あくまでも基本はWindows PCなので知識がなくても使えますし、外に公開するのでなければWindows標準の共有機能(SMB)、メディア系はfoobar2000で十分でしょう。NAS兼用のPCってことですね。
また、特別なチップ等もないので、LinuxやNAS用ディストリビューションのTrueNasなどに入れ替えて本格的にNASとして運用しても、動かない部分がなさそうなのもポイントです。

…割と本気で今の自宅サーバーのリプレースに使えないか考え中だったり。
クーポンが切れる前に決めないと…

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