失策が残念過ぎる… ASUS「ExpertCenter PN42」はファンレスに2.5GbEなど格安系とは違う趣きがあるのに失敗の予感

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2023年4月28日、ASUS JAPANは、Intel N100を搭載したミニPC「ASUS ExpertCenter PN42」を発表、7月26日に発売しました。

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スペック

■ ExpertCenter PN42
CPUIntel N100
メモリ4GB DDR4-3200
ストレージ128GB NVMe SSD
インターフェースUSB Type-C(Gen2)×1
USB 3.2 Gen2×2
USB 3.0×2
USB 2.0×2
HDMI
DisplayPort
2.5GbE 有線LAN×1
オーディオジャック
wi-fiWi-fi 6+BT5.0
サイズ304×205×20mm
重さ1.3kg

特徴

「PN42」は2023年4月の発表時点では搭載CPUはCeleron N4500 / Intel N100 / Intel N200とされていましたが、発売されるのはIntel N100モデルだけとなったようです
グローバルサイトではCeleron N4500やIntel N200の記載が残っているので、あくまで国内市場だけの事情となります。

一応、公式の紹介ムービーも作られています。

CPU

「PN42」のCPUはIntel N100です。

CPUPassMark(Multi)
Core i3-1215U(6C/8T)11618
Core i7-1165G7(4C/8T)10387
Core i5-1135G7(4C/8T)9944
Core i3-1115G4(2C/4T)6164
Core i5-8250U(4C/8T)5895
Intel N100(4C/4T)5675
Intel N95(4C/4T)5437
Celeron N5105(4C/4T)4066
Celeron N5100(4C/4T)3348
Celeron J4125(4C/4T)2978
Celeron N4120(4C/4T)2547
GPUFireStrike(Graphics)
Core i7-1165G75102
Core i5-1135G73800
Core i3-1215U3378
Core i3-1115G42340
Core i5-8250U1166
Intel N1001164
Celeron N51051085
Celeron J4125412
Celeron N4120329

Intel N100のざっくり性能は、計算・グラフィックともにCore i5-8250U相当となります。
Core i5-8250Uってがじぇっとりっぷの2021年までのメインノートのCPUなんですけど…

まぁ、5年前のメインストリームクラスということです。
といっても「PN42」はファンレスなので、性能を落としている可能性もあるんですけど。

メモリとストレージ

メモリは4GB DDR4-3200。4GB?そこはせめて8GBでは?自前で換装するのが前提…?
メモリは1スロット式。2スロットでないのはIntel N100の仕様によるものです。グローバルだとCeleron N4500モデルは2スロットとなっています。

ストレージは128GB M.2 SSD。接続はPCIe Gen3 x4接続です。
Intel N100はPCIe Gen3を9レーン持っているので、x4接続できるのはいいですね。

でも、メモリもですがストレージも容量削り過ぎでは…?

その他

無線LANはWi-fi 6E(802.11ax)対応。使用チップはIntel AX211です。Bluetoothは5.2。

有線LANは2.5GbE。Realtek RTL8125B-CGまたはRTL8125BG-CGが使用されています。
オプションでデュアル2.5GbEにすることができ、販売開始リリースでの画像もデュアル2.5GbEになっているのですが、どうも国内モデルはシングルLANな模様

※7月27日にお詫びのプレスリリースが出ています。

外観

インターフェースです。
USBは3.2 Gen2が2ポート、Gen1が2ポート。Intel N100が持つインターフェースを使い切っています。
これとは別にCPU直結のType-Cを持っていて、国内モデルはConfigurable PortがType-Cになるようです。

USB2.0は3ポート。Intel N100はUSB2.0を8ポート持っていますが、3ポートもあれば十分でしょう。

前述の通り、2.5GbEは1ポートだけ
インターフェース解説付きの画像が更新されていないため、上の画像ではオプションポート付き版を使っています。

実際に届く製品の背面はこうなります。

ビジネスモデルなので開封防止ロック、盗難防止ロック(ケンジントンロック)も完備しています。

M.2 SSDはスクリューねじ留め、ケースの開閉もツールレスを謳っています。
また、側面はスリットが空いているようで、ファンレス防塵とまではいかないようです。

まとめ

「PN42」の価格は43,020円
中華系ミニPCの倍の価格ですが、ビジネス向けの仕様なのでこんなものでしょう。
というか、中華系ミニPCの価格がおかしいのであって、本来はこのくらいするものだと思います。

そうは言っても現実には2万円前後でN100搭載ミニPCは販売されているわけで…ビジネス用途でなければファンレスかつ大手メーカー製というところに+2万円の価値を見出すかがポイントとなりそうです。

事前の様子を見るとデュアル2.5GbEという点に反応していた層もいたようですが、発売後にシングルLANであると訂正を出したことで反発も生まれています。
ファンレスPCルーターを仕立てたいけど中華系ミニPCは不安だ…という人たちがそれなりにいて、「PN42」を検討していたのにおじゃんとなったわけですからね。

さらにメモリ4GBが追い打ちをかけていて、シングルLANの件と合わせて相当に評判を落としています。
なんというか、せっかくASUS節の効いた一台が来たと思ったのに、はしごを外された感が強いというか…

これで何らかの救済措置を打ち出さなければ、厳しい状況となることは免れないでしょう。

先日のIntelのNUC部門をASUSが引き受けるというニュース以降、(国内では)初のASUSミニPCだけに、これが「ASUSに任せて大丈夫だろうか…」という不安の声につながらないことを祈ります。

関連リンク

ASUS ExpertCenter PN42:ASUS

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