これ安くない? Xunlong Software「Orange Pi Zero3」はちょっと小型化してメモリ最大4GBに

シングルボード

2023年7月3日、SBCメーカーのXunlong Softwareは、Allwinner H618を搭載したSBC「Orange Pi Zero3」を発売しました。

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スペック

■ Orange Pi Zero3
CPUAllwinner H618
メモリ1~4GB LPDDR4
ストレージmicroSD
インターフェースUSB 2.0×1
microHDMI
1GbE有線LAN
microSDXC
wi-fiWi-fi 5+BT5.0
サイズ50×55mm
電源Type-C (5V/3A)
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特徴

「Orange Pi Zero3」は「Orange Pi Zero2」の後継機に当たります。
「Orange Pi Zero2」は2020年11月だったので、2年半ぶりのアップデートですね。

メディアプレーヤー向け? Xunlong「Orange Pi Zero2」は16ドルでHDMI/Wi-fi付き

違いとしてはSoCがAllwinner H616からAllwinner H618に変わったこと、メモリバリエーションが増えたこと、サイズが変更されたこと、対応OSが変更されたことなどです。

SoC

「Orange Pi Zero3」のSoCはAllwinner H618
H616のマイナーアップデート版で、違いとしてはWi-fi 6への対応くらいです。つまり、Wi-fi 5な「Zero3」からすれば、実質的に「Zero2」のH616から変更がありません

アップデートされたことでAndroid12対応を謳っていて(おそらくH616でも普通に動くのでしょうが…)、TV Boxでの採用例が多いSoCです。

性能面のデータが全く見当たらないのですが、H616のデータを見る限り、AnTuTu(v8)で5万点前後になるのではないかと思われます。
エントリー以下と言えますが、一応4K出力にも対応していますし、メディアサーバー的な使い方はできるでしょう。
またLinuxもCUIで操作する分にはいいんじゃないかなと。

メモリとストレージ

メモリは4バリエーションで、1GB / 1.5GB / 2GB / 4GBのLPDDR4です。
「Zero2」では512MBまたは1GBだったので、最大容量が一気に4倍です。これは大きい。

なにせ「Zero3」のストレージはmicroSDオンリーなので、OSやアプリはできるだけメモリ上に展開しておきたいわけで。
そうなるとメモリが4GBまで選べるようになったというのは大きな意味を持ちます。
フェイルセーフがしっかりしているなら、microSDへの負担を最小限に運用できますね。

あと、ちょっとしたところではSPI Flashの容量が2MBから16MBに増量されています。

その他

無線LANは「Zero2」と変わらずWi-fi 5(802.11ac)まで。Bluetoothはv5.0です。
まぁこのクラスでWi-fi 6を導入してもあまり効果はないという判断でしょう。

対応OSはAndroid 12 TV,Debian11/12,Ubuntu22.04/20.04。
microHDMIがあるのでGUIも動きますが、セットトップ的運用はともかく、性能的にデスクトップ運用は快適とは程遠い使い心地になると思われます。

OSイメージやマニュアルはこちらのページにまとめられています。
記事執筆時点ではマニュアルは空っぽですが、他のモデル用のものが流用できるかと。

外観

インターフェースです。
メモリが1チップとなり、インターフェース配置を見直した結果、サイズは「Zero2」の53×60mmから50×55mmへと、半回り小さくなっています

PMU(電源管理チップ)もAXP305からAXP313Aに変更、チップサイズが半分以下になっています。

このサイズでも一応映像出力(microHDMI)が付いているのがミソ。
メディアサーバー化したときにGUIの表示ができますし、動画の再生もできます。

別角度から。

ピンアウト。
GPIOは26ピン+13ピンです。

13ピンのGPIOは「Zero2」と変わらないので、「Zero」シリーズ用の拡張ボードが使えると思います。

まとめ

記事執筆時点での「Orange Pi Zero3」の価格は以下の通り。

1GB:14.9ドル (2,195円)
1.5GB:16.9ドル (2,490円)
2GB:19.9ドル (2,932円)
4GB:25.0ドル (3,683円)
拡張ボード:1.99ドル (299円)

メモリ4GBでも25ドルはやばいですね。
「Zero2」では512MBが15.99ドル、1GBモデルが18.99ドルだったので、値段もかなり下がっています。

デスクトップ的な使い方をするボードではありませんが、IoT向けの高容量メモリボードとか、自作のセットトップボックスとかにするには良さそうです。

関連リンク

公式製品ページ:orangepi.org
公式ストア 販売ページ:AliExpress

コメント

  1. 匿名 より:

    使い手によるでしょうけど割と無駄になりがちなGPUをHDMIで活かせるようになったのは良いですね
    ただusb3非対応なのは変わらず…
    色々割りきった人向けというスタンスは崩さない感じでしょうか
    対応したらNASキットとして有力候補になるんですけど

  2. 福知山よんぱちさん より:

    はじめましてです。
    私はこちらの1.5GB版をAliexpressで購入し、
    ダミーロードをつけてUSBで外付けでSSDを接続してNextCloudサーバーとして利用しています。
    前世代のZero2より低価格で、ほぼ同じ性能なのでNASとしては結構よさそうですが、
    USB3系に対応していないのが惜しいところですね…
    ていうか、今年Xunlongさん新製品ラッシュですよね…

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