メディアプレーヤー向け? Xunlong「Orange Pi Zero2」は16ドルでHDMI/Wi-fi付き

シングルボード

2020年11月2日、Shenzhen Xunlong Software CO.,Limitedは、Allwinner H616を搭載した小型SBC「Orange Pi Zero2」を発売いたしました。
価格は512MBモデルが15.99ドル、1GBモデルが18.99ドルです。

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スペック

モデル名Orange Pi Zero 2
メーカーXunlong
発売日2020/11
価格15.99ドル(512MB)
18.99ドル(1GB)
価格(日本円)
CPUAllWinner H616(4コア)
(1.5GHz A53 x 4)
GPUMali-G31 MP2
NPU
メモリー512MB/1GB DDR3
サポートOSAndroid 10
Lubuntu
Debian
有線LAN1GbE x 1
Wi-fi802.11ac
Bluetooth5
チップAW859A
ストレージmicroSD
USB2.0 x 1
GPIO26pin x 1
13pin x 1
映像HDMI(2.0a 4K/60Hz)
カメラ
オーディオジャック
その他インターフェースUART
消費電力
電源Type-C 5V/2A
53mm
奥行き60mm
高さ
その他重量:30g

特徴

実のところ「Orange Pi Zero2」自体は2019年8月頃にはCNX SOFTWAREで情報がリークしていました。

Orange Pi Zero2 is a Tiny Allwinner H6 SBC with HDMI 2.0, USB 3.0, Ethernet & WiFi - CNX Software
Slightly larger than its predecessor, Orange Pi Zero2 is also more powerful with an Allwinner H6 quad core Cortex-A53 processor, USB 3.0 port, HDMI 2.0

当時はSoCにAllwinner H6を搭載し、フルサイズのHDMIが搭載された画像が公開されていましたが、この一年ちょっとの間に別物レベルに様変わりしての発売となりました。

どれくらい違うのかというと

▲これが2019年8月時点での画像

▲こちらが発売時点の画像

完全に別製品ですね。

というわけで、ここからは発売された製品の話になります。

SoC(System on Chip)は前述のとおり、Allwinner H616です。

Allwinner H616は2020年2月に登場したばかりの新しいSoCで、Allwinnerで初めて「Bifrost(バイフロスト)」アーキテクチャ、ようはMali-GシリーズがGPUに使われています。
Allwinner H616に搭載されたのはエントリークラスのMali-G31 MP2です。

ちなみにMali-Tシリーズは「Midgard(ミッドガルド)」です。

GPUの詳細は以下に詳しく解説されています。

【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 GPU性能の倍増を目指すArmの第2世代「Bifrost」アーキテクチャ
 Armは、先週、北京で新IPの発表イベントを開催した。今回公開されたのは、メインストリーム向けGPUコア「Mali-G52」とエントリ向けGPUコア「Mali-G31」。ArmのGPUコアは、Mali-G7系が高性能モバイル、Mali-G5系がメインストリーム、Mali-G3xがエントリー/高効率となっている。ハイエ

CPU部分はクアッドコアのCortex-A53で、動作周波数は1.5GHzです。

▲Allwinner H616のブロックダイアグラム図です。

インターフェースは割と良くて、USB3.0はないものの1GbEは持っていますし、HDMIも4K/60Hzに対応した2.0aです。

低消費電力・低発熱が謳われていて、安価なTV Box向けという位置づけのようです。

高画质旗舰型6K OTT解决方案
高画质旗舰型6K OTT解决方案

メモリはDDR3の512MBまたは1GBですが、SoC的には4GBまで対応しているようなので、2GBモデルくらいはあっても良かったかも。

ストレージはmicroSDのみ。リーク時点では4GB eMMCが載っていたのですが、なくなったようです。
4GB程度でもいいからeMMCが載れば、使いやすさは増したと思うのですが…microSDは安物はすぐヘタりますし…

▲インターフェースです。

結構みっちり詰まっていますが、多少の余裕がありますね。

Wi-fiはAllwinner謹製と思われるAW859Aというチップで、802.11ac(Wi-fi 5)とBT5.0に対応しています。

▲背面はmicroSDスロットとSPI Flashのみ

microSDは最近のショートタイプではなく、きっちり押し込むタイプです。

▲ピン配置はこうなっています。

26pinと13pinの組み合わせは「Orange Pi Zero」から変わっていませんが、micがなくなっています。

「Orange Pi Zero」の話が出たついでに比較です。

▲サイズ的には一回り大きくなりました。

「Raspberry Pi」のmodel A系が65×56mmなので、一回り小さいくらいの大きさになっています。
サイズパフォーマンスはちょっと微妙になっていますね。

▼「Orange Pi Zero」とのスペック比較

「Orange Pi Zero」から比較すると、大幅なスペックアップです。

まとめ

冒頭にも書いたように、「Orange Pi Zero2」はすでに販売中で、512MBモデルが15.99ドル、1GBモデルが18.99ドルです。AliExpressの公式ショップから購入できます。

同じAllwinner H616を搭載したTV Boxは24ドル前後(ただしメモリが2GB)なので、価格的にもこの程度でしょう。

1GbEに(技適はないものの)802.11ac(Wi-fi 5)と、HDMI2.0aに対応しているので、ネットワークメディアプレーヤー的な使い方をするもよし(デジタルサイネージにも向いていますね)、センサーと合わせて使うもよし、使い方の幅は割と広めだと思います。

関連リンク

Orange Pi Zero LTS H2 + Quad Core Open-Source 512MB Development Board Beyond Raspberry Pi
APOO

Orange Pi Zero2:製品ページ
Orange Pi Zero2(512MB):AliExpress
Orange Pi Zero2(1GB):AliExpress

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