2023年10月18日、TECLASTはUNISOC T606を搭載した12インチタブレット「T60」をAmazonで発売しました。
スペック
■ TECLAST T60 | |
CPU | UNISOC T616 |
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メモリ | 8GB LPDDR4X (拡張8GB) |
ストレージ | 256GB eMMC5.1 |
画面 | 12インチ IPS 2000×1200 |
インターフェース | USB Type-C×1 microSD オーディオジャック |
カメラ | 前:500万画素 後:1300万画素 |
wi-fi | 802.11ac+BT5.0 |
4G/5G | 4G対応 B1/B3/B5/B7/B8/B20 B34/B38/B39/B40/B41 |
バッテリー | 8,000mAh 18W充電 |
サイズ | 不明(厚さ7.8mm) |
重さ | 558g |
その他 | クアッドスピーカー |
特徴
「T60」の特徴はほぼ一点、画面が12インチというところです。
ただその一点が替えの効かないポイントなので、こうして珍しく記事にしているのですが。
SoCについて
「T60」のSoCはUNISOC T616。
下位のT606とともに2021年9月に発表されたSoCで、2022年までタブレット界の主流であったUNISOC T610/T618(2019年8月発表)を置き換えて、2023年のタブレット界の主流SoCとなっています。
T616 | T606 | T618 | T610 | |
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製造プロセス | TSMC 12nm FinFET | |||
CPU | 2×A75+6×A55 | |||
動作周波数 | 2.0GHz +1.8GHz | 1.61GHz +1.61GHz | 2.0GHz +2.0GHz | 1.82GHz +1.82GHz |
GPU | Mali-G57 MP1 | Mali-G52 MP2 | ||
GPU周波数 | 750MHz | 650MHz | 850MHz | 614.4MHz |
メモリ | LPDDR4X-1600 | LPDDR4X-1866 | LPDDR4X-1600 | |
ストレージ | UFS2.1 eMMC 5.1 | eMMC 5.1 | ||
AnTuTu 総合 | 25~27万 | 23~24万 | 24~25万 | 18~19万 |
AnTuTu CPU | 7.2万 | 6.0万 | 7.0万 | 6.1万 |
AnTuTu GPU | 4.0万 | 3.5万 | 4.8万 | 3.0万 |
ざっくり比較するとこんな感じ。
2年の差はありますが、極端に性能が上がったわけではなく、総合性能が微増程度です。
GPUはアーキテクチャが新しくなったものの、2コアから1コアに減った影響でグラフィックスコアはT618より下がっています。
動画再生にはほぼ影響はありませんが、重めのゲームはちょっと厳しくなっています。
このような点も勘案すると、おおむね型番通りの順序と言えるでしょう。
メモリとストレージ
メモリは8GB LPDDR4X。
ストレージの一部を仮想的にメモリとして使用する拡張メモリは最大8GBです。
ただしメモリとストレージは5~10倍くらい速度差があるので、ゲームなどが拡張メモリ領域まではみ出すと動作速度低下やカクツキの原因となります。
あくまでメモリ不足でアプリが落ちることを防ぐ程度の効果と考えるべきで、そもそもメモリが8GBあるなら通常はオフにしていても問題ないでしょう。
ストレージは256GB eMMC5.1。
容量は大きいものの、速度的には100~150MB/sくらいです。
その他
無線LANはWi-fi 5(802.11ac)対応。速度は最大433Mbps。Bluetoothはv5.0です。
バッテリーは8,000mAh。
12インチという大サイズながら、容量的には10.5~11インチクラスです。
その代わり、空いたスペースを使ってクアッドスピーカーを組み込んでいます。
まぁ、8,000mAhでも最大10時間動作ですし、容量を増やしたところで重さと価格に跳ね返るだけなので、この程度で抑えているというのは戦略的に間違っていないかと。
ちなみに重さは558g。重めの10インチクラスくらいです。
外観
本体とインターフェース。
電源・音量ボタンは横並びです。
画面は12インチ2000×1200。ベゼル幅は6.5mmで画面占有率は92%。
10.1インチと比較すると、画面面積は40%アップ。
WidevineもL1対応なのでPrimeビデオなどのVODサービスをHD/1080p画質で再生できます(Netflixは非対応)。
カメラはリア1300万画素、フロント500万画素。
リアカメラはAIフォーカス付きです。
まとめ
「T60」の価格は記事執筆時点で29,665円。
12インチクラスでは安価なLenovo「Tab P12」が5万円弱(公式ストア価格)、国内未発売のHelio G99+12インチなDOOGEE「T20 Ultra」がAliExpressで4万円弱なので、価格だけ見ればかなり割安です。
とはいえ中身は10インチクラスだと2万円強の製品と変わりなく、ストレージ倍増と大画面にプラス1万円を出せるかどうかがポイントとなりそうです。
最近のタブレット界隈の動きを見ていると、10インチクラスの市場が飽和し、別サイズの市場を開拓しようとする動きがみられます。8インチクラスは各メーカーだいたい出揃い、次の段階として大きい方の12~13インチが出始めたというのが現在の状況と言えます。
上記のDOOGEEに加え、Blackviewも12インチクラスを予定していると噂ですし、そうなると遠からずALLDOCUBEも参戦すると思われます。
12インチはサイズが大きくなる分持ち運びにくくはなりますが、YouTubeやPrimeビデオなど動画視聴がメイン用途の場合は恩恵が大きいでしょう。
コロナ禍で映像サブスクが大きく伸びた中、もっと早く出てもおかしくなかった大画面タブレットですが、まぁ映像サブスクが衰退しているわけではないので今後は動画視聴用タブレットとして1ジャンルを築くのではないでしょうか。そうなってほしいなぁ(願望)。
関連リンク
公式製品ページ:TECLAST
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