2023年12月6日、ミニPCメーカーのACEMAGICはIntel N97/N100を搭載するミニPC「S1」を発売しました。
スペック

■ IdeaPad Flex 550 | |
CPU | Intel N100 Intel N97 Intel N95 |
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メモリ | 16GB DDR4-2666/3200 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
インターフェース | USB 3.0×2 USB 2.0×2 HDMI×2 1GbE×2 オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 5/6+BT4.2/5.2 |
サイズ | 123.8×123.8×40.9mm |
重さ | 382g |
特徴
「S1」はCeleron/Intel N95・N100を搭載する低価格ミニPCに分類されます。
低価格ミニPCはCPUの種類が少なく、またCPUによる制限もあることから基本的にスペックは横並び。2.5GbEとかデュアルLANとかで差別化を図る機種もありましたが、無線LANで接続する層からすれば差別化にもならず、実質デザインと価格で勝負な世界でした。
そんな中、ミニディスプレイを搭載するという新機軸を提案してきたのが「S1」です。
CPU
「S1」のCPUはIntel N97またはN100。公式サイトではIntel N95モデルも掲載されています。
Intel N95/N100はともかく、Intel N97は珍しいですね。
ともに4コア4スレッドですが、Intel N97はTDP12W、Intel N100はTDP6Wという差があります。ちなみnIntel N95はTDP15Wです。
見ての通り、CPU性能には大きな差はありません。
CPU性能もグラフィック性能もCore i5-8250U並みということで、2017年後半~2018年のメインストリームクラスの性能を持っています。
Core i5-8250Uって、がじぇっとりっぷのブログ開始してしばらくの2018年半ばから2022年初めまでのメインノートのCPUだったんですけどね…追いつかれた感が…

メモリとストレージ
メモリはN95/N97モデルが16GB DDR4-3200、N100モデルが16GB DDR4-2666。
どちらも筐体は同じなので1スロットタイプです。
ストレージは512GB M.2 Gen3 SSDで共通となっています。内部的にはPCIe+SATAのデュアルM.2スロット。
OEM品だと500GB SATA SSDというのもあって、NVMe SSDスロットが空いていて増設しやすくなっていたり。
その他
無線LANはN97モデルがWi-fi 6(802.11ax)対応。N100モデルはWi-fi 5(802.11ac)です。
何なのこの微妙な差の付け方…?
有線LANは共通でデュアル1GbEとなっています。
そして一番のユニークポイントがミニディスプレイ。
操作アプリはプリインストールされていて、時計やCPU使用率などを表示できます。
外観
何ともガジェット感あふれる見た目をしています。
インターフェースはちょっと変わっていて、背面と天面に配置されています。
側面は磁石で簡単に外れ、内部はメモリが1スロット、M.2 SSDが2スロット(PCIe+SATA)となっています。
M.2が2スロットってのも何気に珍しいんですよね。
LCDの表示例。
LCDの操作についてはチュートリアルビデオも公開されています。
今のところは完全自由設定はできなさそう。
ところでこのLCDってディスプレイ出力枠をひとつ使っちゃっているんだろうか?
まとめ
「S1」の価格は記事執筆時点クーポン込みで、N97モデルが26,998円、N100モデルが23,998円。別口ですが、Intel N95/500GB M.2 SATAなモデルが22,800円で出ています。
Intel N95/N100搭載の低価格ミニPCは相場がやや上がりつつあり、特にメモリ16GBモデルは2万円切りもほんの一部を残すのみ。
そんな中でミニディスプレイという付加価値にデュアルM.2 SSDでほぼ相場通りの価格というのは、(発売記念だけかもしれませんが)かなり頑張っています。
LinuxでもLCDを活用できるのであればサーバーにも良さそうですが、ソフトはWindows用しかなさそうなのが惜しいところ。
このくらいのLCD付きのPCって結構需要がありそうなので、この方向で展開していくと面白いことになりそうです。
関連リンク
公式製品ページ:ACEMAGIC
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